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第一話 最悪のギルド!?
荒野のギルドへ向かって
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ここは、剣と魔法の異世界グリム。
ロードバッツ共和国によって統一された大陸には、森林や砂漠や火山に雪山など様々な地方があった。
そして、ここは草原・高山・荒野が広がるスラガン地方。
そのだだっ広い草原を春風と共に駆けていく、真っ白な馬車が一つ……。
~☆~☆~☆~☆~☆~
ヒヒィーン!
ダッダッダッダッダ……。
「あんちゃん、もうすぐバッファローの町に着くよ」
二頭の馬に繋がれた手綱を適度に降っていた男性が、馬車の中を覗き見る。小綺麗な馬車内で、一人の青年が目を開けた。
「ありがとう、駅馬車のおっちゃん」
「しかし……どうしてあんなギルドに行こうって思ったんだい?」
そう聞かれた青年は、近場の荷物をまとめながら顔を上げた。
「冒険者ライセンスを取った後、勧誘されたんだ。家から離れたところだし、コナキ地方の父さんとか母さんから離れられるからね」
「ううむ、それは何というか……あんちゃん、冒険者だったんだな」
「ああ!」
青年はほほ笑み姿勢を起こす。それから武器ホルダーに着けてあった、折りたたまれた鉄製の棒のようなものを手に取り、カシャン! と腰のベルトにセットした。
「そうか……ほれ、着いたぞ。ここをまっすぐ行けばバッファロー冒険者ギルドだ」
馬車は小さな町の駅で止まった。
「荷物はじきに届くはずじゃ。ほんだら気を付けて行けよ~」
運転手はそう言って、馬を走らせ去っていく。
青年は街を見渡してみた。建物がたくさんある、そこそこ大きな町だ。ぱっと見でも様々な設備がある。街の向こうには褐色のゴツゴツした岩山があった。
「ありがとう! さて、オレも行くか」
青年はポーチをベルトに固定して歩き出す。
褐色肌で長い銀髪、丸っこい黒色の目だ。良質なライトアーマーの上からレザージャケットを羽織って、首には濃緑のスカーフを巻いていた。外見だけなら育ちが良さそうな好青年といったところだろう。……いや、ちょっと顔が中性的と言うか男にしては可愛らしいというか……はっきり言って、女性と見間違うような可愛さである。しかし性別はれっきとした男性だ。
「さあ、これから何が起こるかな。いつかなるんだ……あの人みたいに! 誰かの希望になるような、立派な冒険者になってみせる!」
強い思いを胸に、道を歩み始めた。その決意がすぐに崩れそうになるなど、思いもせず……。
ロードバッツ共和国によって統一された大陸には、森林や砂漠や火山に雪山など様々な地方があった。
そして、ここは草原・高山・荒野が広がるスラガン地方。
そのだだっ広い草原を春風と共に駆けていく、真っ白な馬車が一つ……。
~☆~☆~☆~☆~☆~
ヒヒィーン!
ダッダッダッダッダ……。
「あんちゃん、もうすぐバッファローの町に着くよ」
二頭の馬に繋がれた手綱を適度に降っていた男性が、馬車の中を覗き見る。小綺麗な馬車内で、一人の青年が目を開けた。
「ありがとう、駅馬車のおっちゃん」
「しかし……どうしてあんなギルドに行こうって思ったんだい?」
そう聞かれた青年は、近場の荷物をまとめながら顔を上げた。
「冒険者ライセンスを取った後、勧誘されたんだ。家から離れたところだし、コナキ地方の父さんとか母さんから離れられるからね」
「ううむ、それは何というか……あんちゃん、冒険者だったんだな」
「ああ!」
青年はほほ笑み姿勢を起こす。それから武器ホルダーに着けてあった、折りたたまれた鉄製の棒のようなものを手に取り、カシャン! と腰のベルトにセットした。
「そうか……ほれ、着いたぞ。ここをまっすぐ行けばバッファロー冒険者ギルドだ」
馬車は小さな町の駅で止まった。
「荷物はじきに届くはずじゃ。ほんだら気を付けて行けよ~」
運転手はそう言って、馬を走らせ去っていく。
青年は街を見渡してみた。建物がたくさんある、そこそこ大きな町だ。ぱっと見でも様々な設備がある。街の向こうには褐色のゴツゴツした岩山があった。
「ありがとう! さて、オレも行くか」
青年はポーチをベルトに固定して歩き出す。
褐色肌で長い銀髪、丸っこい黒色の目だ。良質なライトアーマーの上からレザージャケットを羽織って、首には濃緑のスカーフを巻いていた。外見だけなら育ちが良さそうな好青年といったところだろう。……いや、ちょっと顔が中性的と言うか男にしては可愛らしいというか……はっきり言って、女性と見間違うような可愛さである。しかし性別はれっきとした男性だ。
「さあ、これから何が起こるかな。いつかなるんだ……あの人みたいに! 誰かの希望になるような、立派な冒険者になってみせる!」
強い思いを胸に、道を歩み始めた。その決意がすぐに崩れそうになるなど、思いもせず……。
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