2,676 / 2,784
第29章~いろんな救助活動~
第19話*(フレイン~アクセル視点)
しおりを挟む
――あ、やば……。
危うく反応しそうになり、フレインは慌てて深呼吸をした。
今日はもう終わり。失神するまで追い詰めたのはこちらなんだから、気絶した弟を更に犯すなんてとんでもない。
なるべく無心を保ちながら、弟の腹の中まで綺麗に洗い流した。
濡れた身体を丁寧に拭き取り、新しい就寝着を着せてやり、寝室に運び込んだ。弟のベッドは体液で汚れてぐちゃぐちゃだったので、とりあえず自分のベッドに寝かせた。
寝る前に汚れた枕やシーツを全部洗濯に回し、フレインも一緒のベッドに入る。
「アクセル……」
「ん……」
弟が何気なく寝返りを打った。今はぐっすり眠ってしまっていて、起きる気配もない。フレインのベッドにいるせいか、いつもより顔つきが安らかに見えた。
――大丈夫だよ、アクセル……。お前のことは私が必ず守るからね……。
フレインは弟を抱き締めた。弟は少し身じろぎしたが、すぐに安心しきってこちらに身を寄せてきた。
無意識にこちらに甘えてくるところが、どうしようもなく愛おしかった。
***
「……!」
翌朝、アクセルは外が明るくなったことで目を覚ました。時間を確認したら、朝九時を回っていた。
――うわ、しまった……寝坊した……!
アクセルは慌ててベッドから飛び起きた。
身体は綺麗になっていて違和感もなかったが、これだけ寝坊したということはやられた疲れが残っていたということだ。
――まったく兄上は……毎回やりすぎなんだって……。
やりたい放題やってくれるのは嬉しいけど、限度というものはある。
今度から、早起きが必要な日は控えてくれるよう釘を差しておこう。
危うく反応しそうになり、フレインは慌てて深呼吸をした。
今日はもう終わり。失神するまで追い詰めたのはこちらなんだから、気絶した弟を更に犯すなんてとんでもない。
なるべく無心を保ちながら、弟の腹の中まで綺麗に洗い流した。
濡れた身体を丁寧に拭き取り、新しい就寝着を着せてやり、寝室に運び込んだ。弟のベッドは体液で汚れてぐちゃぐちゃだったので、とりあえず自分のベッドに寝かせた。
寝る前に汚れた枕やシーツを全部洗濯に回し、フレインも一緒のベッドに入る。
「アクセル……」
「ん……」
弟が何気なく寝返りを打った。今はぐっすり眠ってしまっていて、起きる気配もない。フレインのベッドにいるせいか、いつもより顔つきが安らかに見えた。
――大丈夫だよ、アクセル……。お前のことは私が必ず守るからね……。
フレインは弟を抱き締めた。弟は少し身じろぎしたが、すぐに安心しきってこちらに身を寄せてきた。
無意識にこちらに甘えてくるところが、どうしようもなく愛おしかった。
***
「……!」
翌朝、アクセルは外が明るくなったことで目を覚ました。時間を確認したら、朝九時を回っていた。
――うわ、しまった……寝坊した……!
アクセルは慌ててベッドから飛び起きた。
身体は綺麗になっていて違和感もなかったが、これだけ寝坊したということはやられた疲れが残っていたということだ。
――まったく兄上は……毎回やりすぎなんだって……。
やりたい放題やってくれるのは嬉しいけど、限度というものはある。
今度から、早起きが必要な日は控えてくれるよう釘を差しておこう。
18
お気に入りに追加
844
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)


推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる