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第29章~いろんな救助活動~
第12話*
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兄の心配は理解できるのだ。兄にとって自分は唯一の家族だし、生まれた時から大事に育ててきた弟だから、誰かに穢されたくないのもわかる。
兄がこちらを大事に想ってくれているのは事実だし、深く愛されているのも実感できる。それに関しては何の疑問もない。
とはいえ、兄の心配はアクセルの性格に起因するものだから、そう簡単には解決しないだろうなとも思っている。
――この性格が変わったら、俺じゃなくなっちゃうかもしれないし……。
仕事は真面目にこなしたいし、困っている人には手を差し伸べたい。危機感が薄く、余計なトラブルを招いてしまうこともあるが、だからといって何もできずにいるのは嫌だ。
そういう困った面も全部ひっくるめて「アクセル」という存在なのであり、兄の愛する「弟」なのだと思う。
――きっと俺は、これからも永遠に心配され続けるんだろうな……。
そんな風に思いつつ、アクセルは両腕を揺らした。どさくさに縛られた両腕も、そろそろ解放して欲しかった。
「兄上、これ……外して……」
「おや、もう暴れない自信があるの? 私のこと間違って殴ったりしない?」
「な、ぐるんじゃなくて……ぎゅっ、てしたい……」
「……!」
素直な気持ちを口にしたら、食い込んでいる兄が大きく脈打った。
またもや中で大きく膨らみ、圧迫感も増して一層息苦しくなってくる。
「うっ……! 兄上、ちょ……苦しぃ……」
「ごめんごめん、お前があまりに可愛いこと言うからつい……。本当にもう、何から何まで可愛すぎて……」
「うう、く……あに、うえぇ……」
兄がこちらを大事に想ってくれているのは事実だし、深く愛されているのも実感できる。それに関しては何の疑問もない。
とはいえ、兄の心配はアクセルの性格に起因するものだから、そう簡単には解決しないだろうなとも思っている。
――この性格が変わったら、俺じゃなくなっちゃうかもしれないし……。
仕事は真面目にこなしたいし、困っている人には手を差し伸べたい。危機感が薄く、余計なトラブルを招いてしまうこともあるが、だからといって何もできずにいるのは嫌だ。
そういう困った面も全部ひっくるめて「アクセル」という存在なのであり、兄の愛する「弟」なのだと思う。
――きっと俺は、これからも永遠に心配され続けるんだろうな……。
そんな風に思いつつ、アクセルは両腕を揺らした。どさくさに縛られた両腕も、そろそろ解放して欲しかった。
「兄上、これ……外して……」
「おや、もう暴れない自信があるの? 私のこと間違って殴ったりしない?」
「な、ぐるんじゃなくて……ぎゅっ、てしたい……」
「……!」
素直な気持ちを口にしたら、食い込んでいる兄が大きく脈打った。
またもや中で大きく膨らみ、圧迫感も増して一層息苦しくなってくる。
「うっ……! 兄上、ちょ……苦しぃ……」
「ごめんごめん、お前があまりに可愛いこと言うからつい……。本当にもう、何から何まで可愛すぎて……」
「うう、く……あに、うえぇ……」
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