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第22章~トーナメント・第五死合い~
第78話*
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「あ、なるほどね。これで感じちゃうのか」
兄がしたり顔で微笑んでくる。
「でも、感じちゃったならそれでいいんじゃないかな。綺麗にしたらまたじっくりやるんだし」
「そっ……! それは、そうだけど……でも……」
「今更恥ずかしがることないじゃない? 私とお前の仲なんだからさ。……まあ、そうやって恥ずかしがってくれるところも、たまらなく可愛いんだけど」
「っ……」
「さ、今度は表を洗うよ。身体こっちに向けて」
「い……嫌だ……っ」
いくら兄が相手でも、恥ずかしいものは恥ずかしい。
アクセルは中心を隠すように背中を丸め、兄から逃げようと浴室の隅で蹲った。
「こらこら、そんなことしても意味ないでしょ。諦めてこっちおいで」
いやいやと首を振ってみたが、兄が諦めてくれる気配はない。
それどころかわざとらしく溜息をつき、こんなことを言い出した。
「もう……こういう時は学習力皆無だねぇ。そうやって逃げたりしたら、もっと恥ずかしいことになっちゃうのに」
「え? ……あ、んっ!」
肩を掴まれ、強引に振り向かされ、唇を塞がれてしまう。
濃厚なキスで力が抜けたところで両腕を取られ、濡れたタオルで縛られてしまった。
そして湯を出すノズル付近に両腕を括り付けられ、あれよあれよと仰向けに拘束されてしまう。
「ああ、そんな……。兄上、これやだぁ……」
「だから言ったじゃない。逃げてるとそういう目に遭っちゃうよって」
「でも……こんな、ひどい……」
兄がしたり顔で微笑んでくる。
「でも、感じちゃったならそれでいいんじゃないかな。綺麗にしたらまたじっくりやるんだし」
「そっ……! それは、そうだけど……でも……」
「今更恥ずかしがることないじゃない? 私とお前の仲なんだからさ。……まあ、そうやって恥ずかしがってくれるところも、たまらなく可愛いんだけど」
「っ……」
「さ、今度は表を洗うよ。身体こっちに向けて」
「い……嫌だ……っ」
いくら兄が相手でも、恥ずかしいものは恥ずかしい。
アクセルは中心を隠すように背中を丸め、兄から逃げようと浴室の隅で蹲った。
「こらこら、そんなことしても意味ないでしょ。諦めてこっちおいで」
いやいやと首を振ってみたが、兄が諦めてくれる気配はない。
それどころかわざとらしく溜息をつき、こんなことを言い出した。
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「え? ……あ、んっ!」
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そして湯を出すノズル付近に両腕を括り付けられ、あれよあれよと仰向けに拘束されてしまう。
「ああ、そんな……。兄上、これやだぁ……」
「だから言ったじゃない。逃げてるとそういう目に遭っちゃうよって」
「でも……こんな、ひどい……」
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