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第22章~トーナメント・第五死合い~
第54話
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もし死合いで死んで棺に入ることになったら、その間ピピの食事を忘れないよう兄に釘を差しておかなくては。
「じゃあ俺、そろそろ行ってくるからな」
軽い朝ご飯をとった後、アクセルは武器を片手に玄関に向かった。兄は家の片付けをしてからスタジアムに行くつもりらしく、アクセルの食器も代わりに洗っておいてくれた。
「私はロイヤルボックスから死合いガン見してるからね。頑張って」
「ああ、もちろん。絶対勝利してくるよ」
そう約束し、アクセルは一足先にスタジアムに到着した。
戦士控え室に荷物を置き、深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。
――なんか、始まる前から手先が震えてるな……。
いつもの武者震いとは少し違う、やや嫌な意味の震え。
兄を傷つけた相手に対する怒り、その相手をやっと成敗してしまえる興奮、どんな風に相手が立ち回ってくるかの不安……等々、様々な要因が震えとなって表れてくる。
ただ、死合い直前になっても「負ける可能性」を一ミリも考えていないのには、少し驚いた。
いつもなら「負けたらどうしよう」とか「まるで勝てる気がしない」とビビリ散らかしているのに、今回に限ってはそういった不安は全くない。ただ「兄の敵を討ちたい」という純粋な気持ちでいっぱいになっていた。
――でも、あまり頭に血が上りすぎるのもよくない……。あくまで冷静に戦わなきゃ……。
そう思い、もう一度深呼吸をする。
控え室で何度か素振りをし、気を紛らわせたところでいよいよ闘技広場に向かった。
「じゃあ俺、そろそろ行ってくるからな」
軽い朝ご飯をとった後、アクセルは武器を片手に玄関に向かった。兄は家の片付けをしてからスタジアムに行くつもりらしく、アクセルの食器も代わりに洗っておいてくれた。
「私はロイヤルボックスから死合いガン見してるからね。頑張って」
「ああ、もちろん。絶対勝利してくるよ」
そう約束し、アクセルは一足先にスタジアムに到着した。
戦士控え室に荷物を置き、深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。
――なんか、始まる前から手先が震えてるな……。
いつもの武者震いとは少し違う、やや嫌な意味の震え。
兄を傷つけた相手に対する怒り、その相手をやっと成敗してしまえる興奮、どんな風に相手が立ち回ってくるかの不安……等々、様々な要因が震えとなって表れてくる。
ただ、死合い直前になっても「負ける可能性」を一ミリも考えていないのには、少し驚いた。
いつもなら「負けたらどうしよう」とか「まるで勝てる気がしない」とビビリ散らかしているのに、今回に限ってはそういった不安は全くない。ただ「兄の敵を討ちたい」という純粋な気持ちでいっぱいになっていた。
――でも、あまり頭に血が上りすぎるのもよくない……。あくまで冷静に戦わなきゃ……。
そう思い、もう一度深呼吸をする。
控え室で何度か素振りをし、気を紛らわせたところでいよいよ闘技広場に向かった。
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