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第22章~トーナメント・第五死合い~

第51話

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「俺たち、毎回この手のすれ違いで喧嘩してるだろ? でもどちらかが悪いわけじゃないから、落としどころを見つけるのも難しい。それでいつもうやむやのまま、適当に仲直りしていつもの生活に戻って……それでまた、ふとした拍子に同じ内容で喧嘩してしまうんだ」
「…………」
「だからもう、お互いの主義主張にはあまり口出ししない方がいいのかなと。もちろん『やめて欲しい』と思うことはあるけど、別に兄上の考えや人生観を否定したいわけじゃない。これだけ長く生きてきたら、今更ガラッと変えるのは不可能だろうしな」
「……そうだね」
「だから俺、兄上のやることにはなるべく口を出さないようにするよ。兄上のことだから、過激なことをするのは何か深い考えがあってのことだろうし。さすがに獣化みたいに頭おかしいことになったら止めるけど、大抵の場合はそうじゃないからな」
「…………」
「だからこれからも、兄上は兄上の思うように行動してくれ。俺は何も言わないから」

 そう言ったら兄は少し目を見開き、やや動揺したように呟いた。

「お前、それは……」
「あっ、別に兄上のこと見限ったとかじゃないからな? そこは勘違いしないでくれよ? ただ、これ以上同じようなことで喧嘩するのをやめたくて。不毛だし、後味も悪いし、着地点もないし……それに、今までの喧嘩っていつも俺が余計なことを詮索したり、兄上の気持ちを考えずに無神経なこと言っちゃったりするのが原因だしさ……」
「…………」
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