転生したらいろんな意味で兄に可愛がられています~ヴァルハラで死合いましょう~

夢咲まゆ

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第22章~トーナメント・第五死合い~

第40話

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「それだって、言ってみないとわからねぇじゃん。何があったか知らないけど、お互い頭冷えたら『なんでこんなことで喧嘩してたんだろ』ってなるかもしれないぜ?」
「……だといいけどな……」

 頭が冷えればいいが、兄の怒りっぷりからするとそれも難しい気がする。叩かれたり踏みつけられたりしたのは、さすがに初めてだったから……。

「てかさ、フレイン様と喧嘩したならタイマンして決着つければいいじゃん。何のためにヴァルハラにいると思ってるんだよ?」

 と、アロイスが自然な口調で言う。

「オレたちは戦士なんだから、言葉でわかり合えない時は拳で決着をつける。で、負けた方が勝った方の言うことを聞く。単純だけど、それが一番シンプルな解決策だと思うぜ」
「それは……まあ、同レベルの戦士相手だったらいい方法かもしれないな……」
 だが生憎、自分と兄では実力が違いすぎる。まともに決闘して兄に勝てるはずないし、いつものようにボコボコにされて終わりだ。

 まあ、自分が悪いのだからボコボコにされるのもやむを得ないのだが……。

「なんだ、アクセル。未だに『俺は兄上より弱い』とか思ってんのか? そんなのやってみなきゃわかんねーじゃん」

 などと、楽天的なことを言ってくるアロイス。

「ヴァルハラに来たばかりの頃ならともかく、今じゃアクセルも一〇〇位以内に入る強者だろ? トーナメントも順調に勝ち上がってるし。タイマンしても、ボッコボコにされて何もできない……なんてことはないと思うぜ?」
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