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第21章~トーナメント・第四死合い~
第39話
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「ああ、もしかしてアレじゃないですか? 昨日、十三番目のお姉さまがアナウンスしていた……」
「あら、あの死合いですか。そんなの、すっかり忘れておりました」
「毎日いくつもの死合いをアナウンスしてますからねぇ。仕方ありませんわ」
思い出したのはいいものの、三人で勝手にフォローし合っている始末。
他人事のような言い草に、ますますイラッとした。
こっちは命懸けで死合いを行っているのに、何だその態度は。こいつら、真面目にヴァルハラを管理する気があるのか?
「ああああ! ったく! さっきから黙って聞いてりゃナメやがってよ!」
アロイスが髪を掻きむしって苛立ちを表現してくる。
「てか何なんだよ、そのふざけた言い方は! お前ら、オレ達がどんな気持ちで戦ってるかわかってんのか!? 昨日の今日で死合い内容忘れるとか、あり得ねぇだろ!」
「何ですか、その態度は。戦士のくせに我々を怒鳴りつけるなんて、生意気ですね」
「戦士は黙って我々に従っていればいいんです。所詮管理される側なのですから」
「というか、そんなことを言いに来たのなら、とっととお帰り願えるかしら? 私たちは他にもやることがいっぱいあるんです」
そんなことを言われ、とうとうアロイスがブチ切れた。
「てめぇら、全員表出ろやゴルアァァ!」
「ちょ……おいアロイス、やめとけって!」
慌てて羽交い絞めにしてアロイスを押さえる。
身長はアクセルより低いが相変わらずの馬鹿力で、押さえるだけでもかなりの腕力が必要だった。気を抜いたら当たり前に吹っ飛ばされてしまいそうだ。
「あら、あの死合いですか。そんなの、すっかり忘れておりました」
「毎日いくつもの死合いをアナウンスしてますからねぇ。仕方ありませんわ」
思い出したのはいいものの、三人で勝手にフォローし合っている始末。
他人事のような言い草に、ますますイラッとした。
こっちは命懸けで死合いを行っているのに、何だその態度は。こいつら、真面目にヴァルハラを管理する気があるのか?
「ああああ! ったく! さっきから黙って聞いてりゃナメやがってよ!」
アロイスが髪を掻きむしって苛立ちを表現してくる。
「てか何なんだよ、そのふざけた言い方は! お前ら、オレ達がどんな気持ちで戦ってるかわかってんのか!? 昨日の今日で死合い内容忘れるとか、あり得ねぇだろ!」
「何ですか、その態度は。戦士のくせに我々を怒鳴りつけるなんて、生意気ですね」
「戦士は黙って我々に従っていればいいんです。所詮管理される側なのですから」
「というか、そんなことを言いに来たのなら、とっととお帰り願えるかしら? 私たちは他にもやることがいっぱいあるんです」
そんなことを言われ、とうとうアロイスがブチ切れた。
「てめぇら、全員表出ろやゴルアァァ!」
「ちょ……おいアロイス、やめとけって!」
慌てて羽交い絞めにしてアロイスを押さえる。
身長はアクセルより低いが相変わらずの馬鹿力で、押さえるだけでもかなりの腕力が必要だった。気を抜いたら当たり前に吹っ飛ばされてしまいそうだ。
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