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第19章~トーナメント・第二死合い~
第41話
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兄には常に遥か高みの存在でいて欲しい。ランクが下がったり、ましてや自分よりも下になってしまうなどあってはならない。
「だから……あなたもランクが落ちないよう、頑張ってくれよな。ヴァルキリーからの嫌がらせもあるだろうけど、それに負けないように今のランクをキープし続けてくれ。その方が俺も、今よりもっと頑張れるからさ……」
アクセルはじっと兄を見つめた。兄は相変わらず安らかに眠っており、特に返事はない。
「……はは、こういうのは兄上が起きている時に言えって話だよな。これじゃただの独り言だ」
でも、起きていたらきっと「もちろんさ」と答えてくれたと思う。
兄も兄で「お兄ちゃんとして常に強くあらねば」と考えているみたいだから、例えアクセルに追い付かれることはあっても追い抜かされるつもりはないのだと思う。
自分は兄を追いかけ、兄は高みから弟を待つ。この関係性が一番いい。ヴァルキリーの嫌がらせなんかに屈してたまるか。
アクセルは兄の布団を肩までかけ直してやり、軽く頬にキスして寝室を立ち去った。
その後は、なるべく音が出ないようリビングのフローリングをモップ掛けし、洗濯物を畳んでタンスにしまった。
そんな雑用や家事をこなしていたらあっという間に夕方になってしまったので、少し早いが夕食の仕込みをすることにした。食べて寝てまた食べて……だと兄の身体に悪そうなので、ちょっと軽めの夕食にしておこう。
「だから……あなたもランクが落ちないよう、頑張ってくれよな。ヴァルキリーからの嫌がらせもあるだろうけど、それに負けないように今のランクをキープし続けてくれ。その方が俺も、今よりもっと頑張れるからさ……」
アクセルはじっと兄を見つめた。兄は相変わらず安らかに眠っており、特に返事はない。
「……はは、こういうのは兄上が起きている時に言えって話だよな。これじゃただの独り言だ」
でも、起きていたらきっと「もちろんさ」と答えてくれたと思う。
兄も兄で「お兄ちゃんとして常に強くあらねば」と考えているみたいだから、例えアクセルに追い付かれることはあっても追い抜かされるつもりはないのだと思う。
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