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第19章~トーナメント・第二死合い~
第11話
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「ふふ、お前と鍋をするのは久しぶりかも。ガッツリしたステーキもいいけど、鍋はシェアするのが純粋に好きなんだよね」
と、ウキウキで鍋と食材をテーブルに運んでいる兄。
シェアするのが好きと言っているけれど、兄は肉がメイン、自分は野菜がメインになりがちなので、ひとつの鍋でお互い好きなものを食べ合っているにすぎない。
まあ、食材の取り合いで喧嘩にならないのはいいことだ。食べ物の恨みは怖いし。
「明日も私、狩りの引率だからね。お前は鍛錬頑張って」
煮込んだ肉を味わいながら、兄が言った。アクセルはくたくたに煮えた野菜を取り分けた。
「……え、またか? そんな連続して仕事が入るなんて珍しいな……」
「うん。なんか今はトーナメント中だから、死合いの近い人は軒並み仕事を免除されているらしいんだ。だからトーナメントに組み込まれていない上位ランカーは、もれなくみんな仕事増やされているんだよね」
「ああ、そうなのか……」
言われてみれば、自分もここしばらく仕事らしい仕事の予定が入っていない。
非番ならその分たくさん鍛錬できてラッキー……と安易に考えていたけれど、そのシワ寄せが上位ランカーにいっているのだとしたら少し複雑だ。
兄も、本来なら仕事が入った次の日は非番になるはずなんだけどな……。
「ふふ、傲慢なヴァルキリーたちもたまにはいいことするね。『死合いに集中しなさい』って公式が気を遣ってくれるなんて滅多にないよ」
「ああ……まあ、そうかもしれないが」
と、ウキウキで鍋と食材をテーブルに運んでいる兄。
シェアするのが好きと言っているけれど、兄は肉がメイン、自分は野菜がメインになりがちなので、ひとつの鍋でお互い好きなものを食べ合っているにすぎない。
まあ、食材の取り合いで喧嘩にならないのはいいことだ。食べ物の恨みは怖いし。
「明日も私、狩りの引率だからね。お前は鍛錬頑張って」
煮込んだ肉を味わいながら、兄が言った。アクセルはくたくたに煮えた野菜を取り分けた。
「……え、またか? そんな連続して仕事が入るなんて珍しいな……」
「うん。なんか今はトーナメント中だから、死合いの近い人は軒並み仕事を免除されているらしいんだ。だからトーナメントに組み込まれていない上位ランカーは、もれなくみんな仕事増やされているんだよね」
「ああ、そうなのか……」
言われてみれば、自分もここしばらく仕事らしい仕事の予定が入っていない。
非番ならその分たくさん鍛錬できてラッキー……と安易に考えていたけれど、そのシワ寄せが上位ランカーにいっているのだとしたら少し複雑だ。
兄も、本来なら仕事が入った次の日は非番になるはずなんだけどな……。
「ふふ、傲慢なヴァルキリーたちもたまにはいいことするね。『死合いに集中しなさい』って公式が気を遣ってくれるなんて滅多にないよ」
「ああ……まあ、そうかもしれないが」
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