転生したらいろんな意味で兄に可愛がられています~ヴァルハラで死合いましょう~

夢咲まゆ

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第18章~トーナメント初戦~

第60話*

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 遠慮するように、兄が動きを止めてくる。

 連続して与えられていた刺激がようやく収まり、アクセルは呼吸を繰り返して気持ちを鎮めようと努めた。

 さすがに、このままイきっぱなしの状態になるのはよろしくない。気持ちいいのは確かだが、快感も続きすぎると辛くなるのだ。一度クールダウンを挟んで仕切り直したい。

「はあ、はあ……はぁ……あ」
「大丈夫かい? 今日はものすごく感じてるみたいだけど」
「だ、大丈夫……だけど、ちょっと休ませてくれ……。感じすぎて、辛い……」
「ふふ、いいよ、私もこのまま終わるつもりはないから。もっと楽しまなきゃね」

 兄が上からじっとこちらを眺めてくる。その視線にも皮膚を炙られているみたいで、もともと火照っていた肌が更に熱くなってきた。

 兄に裸を見られるなんていつものことなのに、こうやって観察されると何故か胸がキュンとしてしまう。

「……ねえ、お前わざとやってる?」
「えっ……?」

 急にそんなことを言われ、アクセルははてと兄を見上げた。

 ――わざと、って何のことだ……?

 意味がわからないでいると、兄はやや呆れたようにこう言った。

「せっかく休んでるのに、こんなにぎゅうぎゅう締め付けてちゃ意味ないじゃない。私を煽ってるの?」
「えっ……!? そ、そんな……! 俺は何もしてないぞ……」
「じゃあ無意識に締め付けてたってことか。だとしたら、お前も相当いやらしいね」
「っ……!」
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