転生したらいろんな意味で兄に可愛がられています~ヴァルハラで死合いましょう~

夢咲まゆ

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第17章~トーナメントに向けて~

第55話

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 ――いい大人が一人で出歩けないって、だいぶ恥ずかしいんだが……。

 これでもアクセルは二十七歳の大人だ。ヴァルハラに来てからそこそこ年月も経っているので、中身の年齢はもっといっている。

 それなのに、未だに兄の保護下にないと罠に引っ掛かりまくるとはどういうことだ。これでは、興味本位で知らない場所に突撃してしまう子供と変わらないじゃないか。

 いくら何でもそれは……と思うので、どうにか改善したい。兄だっていつも同行してくれるわけじゃないし、他の人にも都合があるだろう。ピピだったら毎回ついて来てくれる気もするが、何度も付き合わせていたら「またか……」と呆れられてしまいそうだ。

「なあ、兄上……。危なっかしい性格を直すにはどうすればいいんだ?」

 アクセルは思い切って兄に尋ねた。

「俺は兄上に心配かけるのも、他の人の迷惑になるのも嫌だ。一人でできることは一人でやりたい。これでもいい大人なんだから、自分の面倒は自分で見られるようになりたいんだ」
「ああ……うん、気持ちはわかるけどね……」
「今更性格を変えるのは難しいってのもわかってる。だけどやっぱり、このままじゃダメだと思うんだ。今まで何度もピンチに陥って、その度に兄上や他の人に助けてもらってきた。でもそれはたまたま運がよかっただけで、助けが来ないことだって大いにある。だから、最初から罠にかからないようになりたいんだよ。何か秘訣があるなら教えてくれ」
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