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第15章~些細なすれ違い~
第45話*
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そのようなニュアンスのことを言った覚えはあるが、あれは「咥えるのが好き」という意味ではなく、「兄を抱くのはいろんな意味で性に合わないから、それなら自分が下になった方がいい」という意味だったのだが……。
「んあっ! あっ、あっ……あぁん!」
軽く身体を揺さぶられただけで、甘ったるい喘ぎ声が漏れてくる。
この声を聞く度にまるで自分の声ではないみたいな違和感と現実味のなさを覚えるが、ある意味、兄とこうして抱き合えること自体が夢のような出来事なのかもしれない。少なくとも生前には考えられなかった。
ここまで淫乱な身体になるつもりはなかったけれど、それも夢の中だけの体質だと思えば開き直れる。こういう時だけは、少しくらい楽しんでもいいかなと思えてくる。
「ああ、あ……兄上ぇ……」
アクセルは両腕を伸ばして兄にしがみつき、自ら脚を開いて兄を受け入れた。たくましい腰回りに足首を絡め、ぐっとこちらに引き寄せてやる。
「……おや、誘ってるのかい? ほんと、見た目によらず好き物だね」
「好き物、じゃなくて……兄上が好き……んっ」
「……!」
「道具も、いいけど……やっぱり俺は、兄上がいい……!」
これが自分の正直な気持ちだった。
道具を使われるのは嫌いじゃないが、どうせやられるなら兄本人にやられたい。どうせ受け入れるなら、ボールじゃなくて兄そのものが欲しい。
「んあっ! あっ、あっ……あぁん!」
軽く身体を揺さぶられただけで、甘ったるい喘ぎ声が漏れてくる。
この声を聞く度にまるで自分の声ではないみたいな違和感と現実味のなさを覚えるが、ある意味、兄とこうして抱き合えること自体が夢のような出来事なのかもしれない。少なくとも生前には考えられなかった。
ここまで淫乱な身体になるつもりはなかったけれど、それも夢の中だけの体質だと思えば開き直れる。こういう時だけは、少しくらい楽しんでもいいかなと思えてくる。
「ああ、あ……兄上ぇ……」
アクセルは両腕を伸ばして兄にしがみつき、自ら脚を開いて兄を受け入れた。たくましい腰回りに足首を絡め、ぐっとこちらに引き寄せてやる。
「……おや、誘ってるのかい? ほんと、見た目によらず好き物だね」
「好き物、じゃなくて……兄上が好き……んっ」
「……!」
「道具も、いいけど……やっぱり俺は、兄上がいい……!」
これが自分の正直な気持ちだった。
道具を使われるのは嫌いじゃないが、どうせやられるなら兄本人にやられたい。どうせ受け入れるなら、ボールじゃなくて兄そのものが欲しい。
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