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第14章~新しいバトル~
第30話
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「もちろん鍛錬するよ。でもその前に掃除とか洗濯とか、家事もやっておきたいんだ」
「掃除や洗濯なら、俺がやっておくが」
「いや、ベッドの片付けもあるから、どうせなら私がやろうと思って。こういうのは最後まできちんと責任とらないとね」
「っ……」
生々しいことを言われ、思わず噎せそうになった。片づけまでが料理です……みたいなことを言わないで欲しい。
――兄上だからいいけど、自分の体液が沁み込んだシーツを洗われるって、結構恥ずかしいんだが……。
アクセルはあえて大きく咳払いをし、話を元に戻した。
「わ、わかった……。じゃあ俺は庭で鍛錬させてもらうよ。手伝えることがあったら言ってくれ」
「ありがとう。何かあったら声かけるね」
使った食器を流しに戻し、アクセルは庭に出て準備体操がてら軽くストレッチをした。
それから軽く庭を走っていると、ピピがやってきて隣を並走し始めた。
「そういやピピ、今朝は兄上が食事作ってくれたんだよな? 何を食べたんだ?」
「ぴ?」
「兄上のことだから、ピピの野菜スープも肉たっぷりにしたんじゃないかと思って」
何気なく聞いたら、ピピはこんなことを言い出した。
「ピピ、すてーきたべた」
「……え? ステーキ? ピピも朝からステーキ食べたのか?」
「フレイン、おにくすき。フレインがつくると、ピピのごはん、おにくになる」
「……そうか」
ピピは雑食なので、普通に肉も食べられる。が、消化の関係で野菜の方が胃に負担がかからないのだ。
「掃除や洗濯なら、俺がやっておくが」
「いや、ベッドの片付けもあるから、どうせなら私がやろうと思って。こういうのは最後まできちんと責任とらないとね」
「っ……」
生々しいことを言われ、思わず噎せそうになった。片づけまでが料理です……みたいなことを言わないで欲しい。
――兄上だからいいけど、自分の体液が沁み込んだシーツを洗われるって、結構恥ずかしいんだが……。
アクセルはあえて大きく咳払いをし、話を元に戻した。
「わ、わかった……。じゃあ俺は庭で鍛錬させてもらうよ。手伝えることがあったら言ってくれ」
「ありがとう。何かあったら声かけるね」
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それから軽く庭を走っていると、ピピがやってきて隣を並走し始めた。
「そういやピピ、今朝は兄上が食事作ってくれたんだよな? 何を食べたんだ?」
「ぴ?」
「兄上のことだから、ピピの野菜スープも肉たっぷりにしたんじゃないかと思って」
何気なく聞いたら、ピピはこんなことを言い出した。
「ピピ、すてーきたべた」
「……え? ステーキ? ピピも朝からステーキ食べたのか?」
「フレイン、おにくすき。フレインがつくると、ピピのごはん、おにくになる」
「……そうか」
ピピは雑食なので、普通に肉も食べられる。が、消化の関係で野菜の方が胃に負担がかからないのだ。
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