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第13章~獣化の秘密~
第129話
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「ぴー!」
外に出た途端、ピピが隠れていた茂みからすっ飛んできた。
長時間待たせていたせいかかなり心配させてしまったようで、耳をパタパタさせながらもふもふの巨体をすり寄せてくる。
「ピピ、ずっと待っててくれてありがとう。心配させてごめんな」
「ぴー!」
「ピピちゃん、久しぶりだね。私のこと忘れてない?」
「ぴ♪」
「ならよかった。いろいろあったけど、何とか戻ってこられたよ。さ、みんなでヴァルハラに帰ろうか」
アクセルはピピの背中に乗せられ、兄とミューは自分の脚で歩いて帰った。
本当は「自分で歩けるから」と断ろうとしたのだが、
「何? お前、ピピちゃんをずっと待たせた挙句、仕事も与えないつもり?」
「そ、そういうわけでは……。ただ、自分で歩けるのに運んでもらうのは申し訳ないと……」
「いいじゃないか。ピピちゃんだって乗ってあげた方が喜ぶよ。ね、ピピちゃん?」
「ぴー♪」
「ほら、遠慮せずに乗りなさい。お前、まだ腰が痛いんだろう?」
「っ……」
ストレートにそんなことを言われ、ちょっとバツが悪くなった。兄のコピーたちとの出来事を思うと、この期に及んでもやや複雑な気持ちになる。
「はー、なんか疲れたー。思った以上の大冒険になっちゃったよ」
と、ミューが大きく伸びをする。「楽しそうだから」という軽い気持ちでついてきた身からすれば、巻き込まれ事故みたいなものだろう。
外に出た途端、ピピが隠れていた茂みからすっ飛んできた。
長時間待たせていたせいかかなり心配させてしまったようで、耳をパタパタさせながらもふもふの巨体をすり寄せてくる。
「ピピ、ずっと待っててくれてありがとう。心配させてごめんな」
「ぴー!」
「ピピちゃん、久しぶりだね。私のこと忘れてない?」
「ぴ♪」
「ならよかった。いろいろあったけど、何とか戻ってこられたよ。さ、みんなでヴァルハラに帰ろうか」
アクセルはピピの背中に乗せられ、兄とミューは自分の脚で歩いて帰った。
本当は「自分で歩けるから」と断ろうとしたのだが、
「何? お前、ピピちゃんをずっと待たせた挙句、仕事も与えないつもり?」
「そ、そういうわけでは……。ただ、自分で歩けるのに運んでもらうのは申し訳ないと……」
「いいじゃないか。ピピちゃんだって乗ってあげた方が喜ぶよ。ね、ピピちゃん?」
「ぴー♪」
「ほら、遠慮せずに乗りなさい。お前、まだ腰が痛いんだろう?」
「っ……」
ストレートにそんなことを言われ、ちょっとバツが悪くなった。兄のコピーたちとの出来事を思うと、この期に及んでもやや複雑な気持ちになる。
「はー、なんか疲れたー。思った以上の大冒険になっちゃったよ」
と、ミューが大きく伸びをする。「楽しそうだから」という軽い気持ちでついてきた身からすれば、巻き込まれ事故みたいなものだろう。
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