1,402 / 2,690
第13章~獣化の秘密~
第41話
しおりを挟む
アクセルは使ったバスタオルを一度全部洗濯籠に放り込み、キッチンに入って朝食の準備をした。肉や野菜を切り刻み、スープ鍋に投入してぐつぐつ煮込む。
その間にバゲットを厚めに切り、卵と牛乳を混ぜた液体にたっぷり浸し、フライパンでこんがり焼いた。スープとトーストの様子に気を配りつつ、りんごやバナナを切ってヨーグルトの中に入れる。
一人だと食事の準備もやる気が出ないが、他に食べてくれる人がいると思えば包丁を握る手にも気合いが入った。
出来上がった朝食を持って、アクセルはベランダに出た。
「ピピ、できたぞ」
「ぴー♪」
呼びかけた途端、ピピがすっ飛んでくる。地面にスープ鍋と皿に盛ったフレンチトーストを置いてやったら、ピピは早速むしゃむしゃを食べ始めた。かなり食いっぷりがよくて、余程空腹であったことが窺えた。
「スープもトーストもまだまだあるからな。好きなだけ食べるんだぞ」
「ぴー♪」
「さて、俺も食事にするかな」
天気もいいし、今日はベランダでピピと一緒に食べることにしよう。
アクセルは簡易的なテーブルと椅子を運んできて、ピピと並んで食事をした。今日のフレンチトーストは美味しく焼けた。焼き色も綺麗だ。兄にも食べさせてあげたかった。
――兄上、施設ではどういう食事をしてるんだろ……。
ヨーグルトのフルーツを味わいながら、ぼんやりと思いを馳せる。
その間にバゲットを厚めに切り、卵と牛乳を混ぜた液体にたっぷり浸し、フライパンでこんがり焼いた。スープとトーストの様子に気を配りつつ、りんごやバナナを切ってヨーグルトの中に入れる。
一人だと食事の準備もやる気が出ないが、他に食べてくれる人がいると思えば包丁を握る手にも気合いが入った。
出来上がった朝食を持って、アクセルはベランダに出た。
「ピピ、できたぞ」
「ぴー♪」
呼びかけた途端、ピピがすっ飛んでくる。地面にスープ鍋と皿に盛ったフレンチトーストを置いてやったら、ピピは早速むしゃむしゃを食べ始めた。かなり食いっぷりがよくて、余程空腹であったことが窺えた。
「スープもトーストもまだまだあるからな。好きなだけ食べるんだぞ」
「ぴー♪」
「さて、俺も食事にするかな」
天気もいいし、今日はベランダでピピと一緒に食べることにしよう。
アクセルは簡易的なテーブルと椅子を運んできて、ピピと並んで食事をした。今日のフレンチトーストは美味しく焼けた。焼き色も綺麗だ。兄にも食べさせてあげたかった。
――兄上、施設ではどういう食事をしてるんだろ……。
ヨーグルトのフルーツを味わいながら、ぼんやりと思いを馳せる。
0
お気に入りに追加
833
あなたにおすすめの小説
兄に嫌われてる弟ですが誤解が解けたら十数年分溺愛されました(完)
みかん畑
BL
王位継承権の関係で嫌われていた弟が兄を庇って女体化の呪いにかかった後のお話です。
ハッピーエンド保証。ジャンルは分かりません。甘々の溺愛系です。
微エロあり、ご注意を。
9/12 恋愛⇒BLに移しておきます。TSモノのBLなので苦手な方は回避お願いします。
9/18 本編完結済みですがたまにチマチマ更新します。
クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。
とうふ
BL
題名そのままです。
クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。
愛され末っ子
西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。
リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。
(お知らせは本編で行います。)
********
上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます!
上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、
上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。
上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的
上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン
上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。
てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。
(特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。
琉架の従者
遼(はる)琉架の10歳上
理斗の従者
蘭(らん)理斗の10歳上
その他の従者は後々出します。
虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。
前半、BL要素少なめです。
この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。
できないな、と悟ったらこの文は消します。
※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。
皆様にとって最高の作品になりますように。
※作者の近況状況欄は要チェックです!
西条ネア
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる