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第12章~不穏な空気~
第7話
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「まさか知らないとは思わなかったんじゃない? ガーディアンのことは、アース神族の世界では常識なんだよ、きっと」
「……そういうものなのか?」
「多分ね。……でも、せっかく来たのに二個だけかぁ。初めてなんだから、もっとサービスしてくれればいいのにな」
……と、兄が呑気に嘆き始める。アクセルとしては、命があっただけでもヨシとしたい。
「まあいい。ひとまず、バルドル様の屋敷に戻るか」
「もう戻っちゃうの? あと少し探索したい気分なん……」
「……ちょっと何言ってるかわからないな。いいから戻るぞ。深入りは禁物だ」
「えーっ? そんなぁ」
拗ねる兄を無理矢理引っ張り、アクセルは発掘現場を離れた。
――たった今ガーディアンに襲われたばかりだってのに、何言ってるんだ兄上は……。
やはり兄の方が余程能天気なのでは……と思わざるを得ない。自分の腕に自信があるからなんだろうが、生憎アクセルは、命からがら逃げ出した直後にまた洞窟に侵入する度胸はなかった。
やれやれ……と溜息をつきつつ、バルドルの屋敷に戻る。一応、ヴァルハラに戻る前に報告するよう言われているのだ。
「あっ、おかえり! 随分早かったね。怪我はしなかった?」
帰った途端、バルドルがすっ飛んできた。すぐさま「ちょっと休憩して行きなさい」と応接室に通され、そこでお茶を出される。
裏庭で鍛錬をしていたらしきホズも、遅れてやってきた。
「……そういうものなのか?」
「多分ね。……でも、せっかく来たのに二個だけかぁ。初めてなんだから、もっとサービスしてくれればいいのにな」
……と、兄が呑気に嘆き始める。アクセルとしては、命があっただけでもヨシとしたい。
「まあいい。ひとまず、バルドル様の屋敷に戻るか」
「もう戻っちゃうの? あと少し探索したい気分なん……」
「……ちょっと何言ってるかわからないな。いいから戻るぞ。深入りは禁物だ」
「えーっ? そんなぁ」
拗ねる兄を無理矢理引っ張り、アクセルは発掘現場を離れた。
――たった今ガーディアンに襲われたばかりだってのに、何言ってるんだ兄上は……。
やはり兄の方が余程能天気なのでは……と思わざるを得ない。自分の腕に自信があるからなんだろうが、生憎アクセルは、命からがら逃げ出した直後にまた洞窟に侵入する度胸はなかった。
やれやれ……と溜息をつきつつ、バルドルの屋敷に戻る。一応、ヴァルハラに戻る前に報告するよう言われているのだ。
「あっ、おかえり! 随分早かったね。怪我はしなかった?」
帰った途端、バルドルがすっ飛んできた。すぐさま「ちょっと休憩して行きなさい」と応接室に通され、そこでお茶を出される。
裏庭で鍛錬をしていたらしきホズも、遅れてやってきた。
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