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第11章~強くなるために~
第96話
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事実ではあるのだが、ストレートに言われるとちょっと傷つく。というか、元木こりから見れば大抵の人は下手くそになるのではないだろうか。
アロイスはおかまいなしに言った。
「これで練習して、上手くできるようになったら自分の武器使いなー。まずは腕に覚えさせることが大事なんだからよ」
「あ、ああ……わかった……」
仕方なくアクセルは、渡されたノコギリに持ち替えて丸太を切ろうとした。
金属のガイドにノコギリをピタッと沿わせ、丸太にあてがう。
――すごい……本当に刃がブレない……。
金属面に薄い磁石が貼られているからか、無理に寄せなくてもノコギリが自然とガイドにくっついてくれる。ガイドがもともと直角なので、丸太にも刃が直角に入ってくれるわけだ。
なるほど、初心者にはなかなか便利な道具である。
そのまま刃を立ててゴリゴリ切ろうとしたら、アロイスが横からストップをかけてきた。
「ちょい! あんた、刃を立てすぎだろ。それじゃ刃が欠けちまうぞ」
「す、すまない……。じゃあどうすれば」
「余計な力はいらないんだよ。ノコギリはなるべく寝かして、刃の切れ味だけでザクザクやるんだ」
「そうか……わかった、ありがとう」
言われた通り、力を抜いて刃を寝かせ、ノコギリを前後に動かしていく。
最初はこんなんで切れるのかと疑ったが、思ったよりすんなり刃が入っていき、むしろ力を込めていた時より切りやすい気がした。腕も疲れないし、一石二鳥だ。
アロイスはおかまいなしに言った。
「これで練習して、上手くできるようになったら自分の武器使いなー。まずは腕に覚えさせることが大事なんだからよ」
「あ、ああ……わかった……」
仕方なくアクセルは、渡されたノコギリに持ち替えて丸太を切ろうとした。
金属のガイドにノコギリをピタッと沿わせ、丸太にあてがう。
――すごい……本当に刃がブレない……。
金属面に薄い磁石が貼られているからか、無理に寄せなくてもノコギリが自然とガイドにくっついてくれる。ガイドがもともと直角なので、丸太にも刃が直角に入ってくれるわけだ。
なるほど、初心者にはなかなか便利な道具である。
そのまま刃を立ててゴリゴリ切ろうとしたら、アロイスが横からストップをかけてきた。
「ちょい! あんた、刃を立てすぎだろ。それじゃ刃が欠けちまうぞ」
「す、すまない……。じゃあどうすれば」
「余計な力はいらないんだよ。ノコギリはなるべく寝かして、刃の切れ味だけでザクザクやるんだ」
「そうか……わかった、ありがとう」
言われた通り、力を抜いて刃を寝かせ、ノコギリを前後に動かしていく。
最初はこんなんで切れるのかと疑ったが、思ったよりすんなり刃が入っていき、むしろ力を込めていた時より切りやすい気がした。腕も疲れないし、一石二鳥だ。
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