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第9章~再会と記憶~
第57話
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「その調子なら、記憶もすぐに取り戻せるよ。普通に生活していれば、昔の痕跡はいくらでも出て来るからね」
「はい……」
「さ、早く食器片づけよう。これが終わったら鍛錬しようね」
「鍛錬……ですか」
「うん、身体も訛ってるだろうし。少しずつでも調子を取り戻さないと、ランクも上がらないもんね」
「ランク……」
「というか、お前今ランクいくつなんだろう。今までいなかったからランク外だったりするのかな」
一度掲示板を確認しに行こうということになり、俺はフレインに連れられて世界樹の前まで来た。
そこには何人かの戦士がおり、それぞれ掲示板を眺めたり散歩したり別の世界へ渡ったりしていた。
――ここも何となく来たことがあるような気が……。
俺がぼんやり周囲を眺めていると、フレインが掲示板の前で手招きしてきた。
「ほらアクセル、こっち来て。お前の名前、載ってるよ」
近づいて掲示板を見上げると、確かに俺の名前が載っていた。二〇〇〇人以上もの戦士の名前がズラーッと列挙されており、その一番下に「アクセル」と書かれている。
「んー、でも最下位かぁ。これまでのランクもキャンセルされちゃうなんて、残念だなぁ」
「以前の俺はもっと上だったんですか?」
「うん、少なくとも三十位以内には入ってたよ。詳しい数字は忘れちゃったけど」
「そうなんですか……」
「はい……」
「さ、早く食器片づけよう。これが終わったら鍛錬しようね」
「鍛錬……ですか」
「うん、身体も訛ってるだろうし。少しずつでも調子を取り戻さないと、ランクも上がらないもんね」
「ランク……」
「というか、お前今ランクいくつなんだろう。今までいなかったからランク外だったりするのかな」
一度掲示板を確認しに行こうということになり、俺はフレインに連れられて世界樹の前まで来た。
そこには何人かの戦士がおり、それぞれ掲示板を眺めたり散歩したり別の世界へ渡ったりしていた。
――ここも何となく来たことがあるような気が……。
俺がぼんやり周囲を眺めていると、フレインが掲示板の前で手招きしてきた。
「ほらアクセル、こっち来て。お前の名前、載ってるよ」
近づいて掲示板を見上げると、確かに俺の名前が載っていた。二〇〇〇人以上もの戦士の名前がズラーッと列挙されており、その一番下に「アクセル」と書かれている。
「んー、でも最下位かぁ。これまでのランクもキャンセルされちゃうなんて、残念だなぁ」
「以前の俺はもっと上だったんですか?」
「うん、少なくとも三十位以内には入ってたよ。詳しい数字は忘れちゃったけど」
「そうなんですか……」
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