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第7章~ラグナロクの最中に~
第72話
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兄には心配されているが、アクセルだって何もできない子供じゃない。戦場での経験も積んでいる。いざという時はピピの脚があるし、一人で放置されても問題ないはずだ。
すると兄は、諦めたように小さく溜息をついた。
「……こういう時は、何を言っても無駄なんだよね。絶対言う事聞かない。普段は素直で聞き分けがいいのに、本当に困っちゃうな……」
「兄上……」
「お前、以前あげた御守り、ちゃんと持ってる?」
「え? ああ、これか……」
服の下に隠れている細めの鎖を引っ張り出す。その先には、雫型にカットされた青い宝石がついていた。以前、兄に危ないところを助けてもらった時、「お前は危なっかしいから」ともらった御守りだ。
何のご利益があるか知らないが、兄がくれたものなので、いつも大事に身に付けている。
「それ、ちゃんと身に付けておきなさい。……何か嫌な予感がするんだ。ここで別れたら、またしばらく会えないような気がして」
「そんな物騒なこと言わないでくれ。話し合いが終わったら戻ってきてくれるんだろ? 少しの間だし、大丈夫だよ」
「……だといいけどね。とにかくお前、本当に気をつけなさいよ? 何かあっても、お兄ちゃんはすぐに駆け付けてあげられないんだからね」
「わかってるよ」
まったく、本当に兄は心配性だ。兄ほどたくましくはないにせよ、少しくらい一人で放置されても何とかなる。今はピピも一緒だし。
すると兄は、諦めたように小さく溜息をついた。
「……こういう時は、何を言っても無駄なんだよね。絶対言う事聞かない。普段は素直で聞き分けがいいのに、本当に困っちゃうな……」
「兄上……」
「お前、以前あげた御守り、ちゃんと持ってる?」
「え? ああ、これか……」
服の下に隠れている細めの鎖を引っ張り出す。その先には、雫型にカットされた青い宝石がついていた。以前、兄に危ないところを助けてもらった時、「お前は危なっかしいから」ともらった御守りだ。
何のご利益があるか知らないが、兄がくれたものなので、いつも大事に身に付けている。
「それ、ちゃんと身に付けておきなさい。……何か嫌な予感がするんだ。ここで別れたら、またしばらく会えないような気がして」
「そんな物騒なこと言わないでくれ。話し合いが終わったら戻ってきてくれるんだろ? 少しの間だし、大丈夫だよ」
「……だといいけどね。とにかくお前、本当に気をつけなさいよ? 何かあっても、お兄ちゃんはすぐに駆け付けてあげられないんだからね」
「わかってるよ」
まったく、本当に兄は心配性だ。兄ほどたくましくはないにせよ、少しくらい一人で放置されても何とかなる。今はピピも一緒だし。
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