728 / 2,690
第6章~ラグナロクの始まり~
第141話
しおりを挟む
それは……今のアクセルには、とても虚しいことのように思えた。
一人で悶々としていると、兄がこんなことを言い出した。
「……とまあ、これはあくまで建前だよ。今は逃げ場がないけど、万が一の緊急避難口は用意しているところ。敵に襲撃されたくらいで、地下施設にいた戦士がまるまる全滅っていうのも効率が悪いしさ」
「だ、だよな……」
「それにねぇ……オーディン様が本当に、自分以外の全てを滅ぼすためにラグナロクを始めたんだとしたら、戦いに勝ったところで滅ぼされるのがオチだよ。それじゃ、何のために戦うのかわからない」
「え……? 自分以外の全てを滅ぼすって……」
飛躍した考えに驚愕していると、兄は真面目な口調で説明してくれた。
アクセルが気を失っている間、泉でジークやユーベル、ミューと話し合っていたこと。これまで経験してきたことや手に入れた情報、それらを総合して考えた結果、『全滅説』に落ち着いたということ。でもこの先どう行動するかまではハッキリ決まっていないこと……。
「そんな……。もしそれが本当だとしたら、俺たちは一体何のために……」
どんな戦にも、「この戦いが終わったら〇〇できる」みたいな、ちょっとした希望がある。
この戦いが終わったら家に帰れる、美味しいご飯が食べられる、思いっきりショッピングできる、平和な生活を送れる……等々。
だから辛い戦にも参加できるし、生き抜くための原動力になるわけだ。
一人で悶々としていると、兄がこんなことを言い出した。
「……とまあ、これはあくまで建前だよ。今は逃げ場がないけど、万が一の緊急避難口は用意しているところ。敵に襲撃されたくらいで、地下施設にいた戦士がまるまる全滅っていうのも効率が悪いしさ」
「だ、だよな……」
「それにねぇ……オーディン様が本当に、自分以外の全てを滅ぼすためにラグナロクを始めたんだとしたら、戦いに勝ったところで滅ぼされるのがオチだよ。それじゃ、何のために戦うのかわからない」
「え……? 自分以外の全てを滅ぼすって……」
飛躍した考えに驚愕していると、兄は真面目な口調で説明してくれた。
アクセルが気を失っている間、泉でジークやユーベル、ミューと話し合っていたこと。これまで経験してきたことや手に入れた情報、それらを総合して考えた結果、『全滅説』に落ち着いたということ。でもこの先どう行動するかまではハッキリ決まっていないこと……。
「そんな……。もしそれが本当だとしたら、俺たちは一体何のために……」
どんな戦にも、「この戦いが終わったら〇〇できる」みたいな、ちょっとした希望がある。
この戦いが終わったら家に帰れる、美味しいご飯が食べられる、思いっきりショッピングできる、平和な生活を送れる……等々。
だから辛い戦にも参加できるし、生き抜くための原動力になるわけだ。
0
お気に入りに追加
833
あなたにおすすめの小説
兄に嫌われてる弟ですが誤解が解けたら十数年分溺愛されました(完)
みかん畑
BL
王位継承権の関係で嫌われていた弟が兄を庇って女体化の呪いにかかった後のお話です。
ハッピーエンド保証。ジャンルは分かりません。甘々の溺愛系です。
微エロあり、ご注意を。
9/12 恋愛⇒BLに移しておきます。TSモノのBLなので苦手な方は回避お願いします。
9/18 本編完結済みですがたまにチマチマ更新します。
クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。
とうふ
BL
題名そのままです。
クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。
ある日、人気俳優の弟になりました。
樹 ゆき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
つぎはぎのよる
伊達きよ
BL
同窓会の次の日、俺が目覚めたのはラブホテルだった。なんで、まさか、誰と、どうして。焦って部屋から脱出しようと試みた俺の目の前に現れたのは、思いがけない人物だった……。
同窓会の夜と次の日の朝に起こった、アレやソレやコレなお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる