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第5章~神々の国へ~
第110話
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その時、空気をぶち破るようにロキが叫んだ。
「バルドルの敵は打った! ホズは光の神を殺すという重罪を犯した! よって死者の国で永劫の責め苦を受けることに……」
「嘘だ!」
我慢できず、アクセルは巨人たちを掻き分けて中央に飛び出した。そしてロキに向かって言い放った。
「俺はずっと見てた! あなたがそそのかしたんだ! 目の見えてないホズ様に! あのヤドリギを渡して! バルドル様に投げつけろって!」
「アクセル、離れなさい!」
遅れて、兄も飛び出してくる。焦ったようにこちらを羽交い締めにし、輪の中に引きずり戻そうとしてきた。
兄が何故止めるのかわからなかったが、ホズの名誉のためにもここで引くわけにはいかないと思った。
「ホズ様は何も知らなかったんだ! ヤドリギがバルドル様の弱点だってことも! 渡されたのがヤドリギの種だってことも! でもあなたは何もかもわかった上でホズ様をそそのかした! バルドル様を殺したのはあなただ!」
「んー……?」
ロキが目を細めてこちらを見た。偽物の兄として一度会っているはずが、彼は完全にすっとぼけてこう言った。
「お前は誰だ? 一体何を言っているんだ? 頭大丈夫か?」
「とぼけるな! 兄上に化けて俺を騙したくせに!」
「何のことだかさっぱりわからないな。ついでだから、お前も一緒に死者の国に落ちてしまえ」
「えっ……?」
途端、急に足元が崩れた。
「バルドルの敵は打った! ホズは光の神を殺すという重罪を犯した! よって死者の国で永劫の責め苦を受けることに……」
「嘘だ!」
我慢できず、アクセルは巨人たちを掻き分けて中央に飛び出した。そしてロキに向かって言い放った。
「俺はずっと見てた! あなたがそそのかしたんだ! 目の見えてないホズ様に! あのヤドリギを渡して! バルドル様に投げつけろって!」
「アクセル、離れなさい!」
遅れて、兄も飛び出してくる。焦ったようにこちらを羽交い締めにし、輪の中に引きずり戻そうとしてきた。
兄が何故止めるのかわからなかったが、ホズの名誉のためにもここで引くわけにはいかないと思った。
「ホズ様は何も知らなかったんだ! ヤドリギがバルドル様の弱点だってことも! 渡されたのがヤドリギの種だってことも! でもあなたは何もかもわかった上でホズ様をそそのかした! バルドル様を殺したのはあなただ!」
「んー……?」
ロキが目を細めてこちらを見た。偽物の兄として一度会っているはずが、彼は完全にすっとぼけてこう言った。
「お前は誰だ? 一体何を言っているんだ? 頭大丈夫か?」
「とぼけるな! 兄上に化けて俺を騙したくせに!」
「何のことだかさっぱりわからないな。ついでだから、お前も一緒に死者の国に落ちてしまえ」
「えっ……?」
途端、急に足元が崩れた。
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