転生したらいろんな意味で兄に可愛がられています~ヴァルハラで死合いましょう~

夢咲まゆ

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第5章~神々の国へ~

第77話(フレイン視点)

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「しかし、我々もラグナロクがどんなものか知らされていません。神々との戦争だとしたら、たかがエインヘリヤルが神に傷をつけられるとも思えません。何しろ我らは元々人間ですし」
「神に普通の武器が効くとも思えないしねぇ……。もしかして今回の審査、単純なランクの他に別の意味もあったりして」
「別の意味か……。まあそう考えるのが筋だろうな。どんな意味があるかは推測するしかないが」
「あなた方はどんな意味があると思います?」
「そうだな……私は……」
「神の武器を使えるかどうか、じゃない?」

 キャンディーに夢中になっていたはずのミューが口を挟んできた。彼は天井を見上げたまま、いつもの口調で言った。

「ラグナロクは神々との戦争なんでしょ? 戦う相手は当然神だ。となれば、神に効く武器を使えるようにならないといけない。まあ武器なのか魔法なのかは知らないけど、『神の武器を使えるかどうか』も選考基準になってると思うよ。そうじゃなかったら、僕らまでこうやって閉じこめられるのはおかしいもん」
「そうだね……いつもは選考スルーだったし。ミューの考えは十中八九当たってるかもね」

 だとするなら……と、フレインは思った。

 ――人質に出たままの弟はどうなるんだろう……。
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