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第5章~神々の国へ~
第68話
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腕をひねり上げて投げ飛ばそうとしたら、今度は手のひらで顔を掴まれ、思いっきり突き放されてしまう。
「はっ……はっ……」
相変わらず攻撃はほとんど当たらない。でも目に頼らない戦い方は、何となくわかってきた。コツを掴めば、目が見えなくても十分戦えることがわかった。攻撃がいなされるのは単に自分が未熟なだけで、もっと鍛錬を積めば目潰しも怖くなくなるかもしれない。
そう思ったら、何だか楽しくなってきた。
次はどこから攻められるだろうか……と、全身の感覚を澄まそうとした時、
「ぶっ……!」
いきなり頭から水をぶっかけられ、さすがに動きが止まった。勢い余って目隠しの布もズレてしまった。
バルドルがバケツ片手に近くに立っている。
「バ、バルドル様? 何ですか、いきなり……」
「うん、今日はそのくらいにした方がいいかなと思って。きみ、傷だらけだからさ」
「えっ……?」
改めて自分を見下ろしたら、我ながらなかなかひどい有様だった。
何度も投げられたせいで服は砂や血でボロボロ、肌が出ている部分は擦り傷や青痣ができており、見るからに満身創痍という感じだった。きっと裸になったら、もっと傷が目立つことだろう。
バルドルが擦り切れた二の腕を軽く掴んでくる。
「いっ……!」
「ほらね。もうボロボロでしょう? 夢中になってると気付かないけど、身体のダメージは確実に蓄積しているんだよ」
「は、はい……」
「だから今日はおしまい。初めての目隠し訓練にしては頑張ったと思うよ。汚れを落として、怪我の手当てをしよう」
「……わかりました」
「はっ……はっ……」
相変わらず攻撃はほとんど当たらない。でも目に頼らない戦い方は、何となくわかってきた。コツを掴めば、目が見えなくても十分戦えることがわかった。攻撃がいなされるのは単に自分が未熟なだけで、もっと鍛錬を積めば目潰しも怖くなくなるかもしれない。
そう思ったら、何だか楽しくなってきた。
次はどこから攻められるだろうか……と、全身の感覚を澄まそうとした時、
「ぶっ……!」
いきなり頭から水をぶっかけられ、さすがに動きが止まった。勢い余って目隠しの布もズレてしまった。
バルドルがバケツ片手に近くに立っている。
「バ、バルドル様? 何ですか、いきなり……」
「うん、今日はそのくらいにした方がいいかなと思って。きみ、傷だらけだからさ」
「えっ……?」
改めて自分を見下ろしたら、我ながらなかなかひどい有様だった。
何度も投げられたせいで服は砂や血でボロボロ、肌が出ている部分は擦り傷や青痣ができており、見るからに満身創痍という感じだった。きっと裸になったら、もっと傷が目立つことだろう。
バルドルが擦り切れた二の腕を軽く掴んでくる。
「いっ……!」
「ほらね。もうボロボロでしょう? 夢中になってると気付かないけど、身体のダメージは確実に蓄積しているんだよ」
「は、はい……」
「だから今日はおしまい。初めての目隠し訓練にしては頑張ったと思うよ。汚れを落として、怪我の手当てをしよう」
「……わかりました」
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