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第4章~更なる力を求めて~
第7話
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少し困惑していると、ジークがちょっと噴き出した。
「仲直りできたようで何よりだ。じゃあ弟くん、ランク上げ頑張れよ」
軽く手を振りながら、あっさりと立ち去っていくジーク。
アクセルはちょっと目を丸くした。もっと何か言われるかと思っていたので、余計に拍子抜けだった。
――あの人も、割り切ったものだな……。
もっとも、それくらいの人でなければ兄の友人は務まらないのかもしれないが。
「それで、お前今日はどうするの? 仕事も死合いも入ってないみたいだけど」
「ケイジ様に会いに行ってくる。どんな修行が向いているか聞いてみるよ。そこから死合いまで武者修行だ」
死合いが入っているのは三日後である。それまでに「狂戦士モード」をコントロールするのが今の目標だ。
すると兄がほんの少し唇を尖らせた。
「そうかー……私はどうしようかな。今週、かなり暇なんだよね」
「そんなこと言われても。狩りをするなり書を読み漁るなり、それなりにやることはあると思うが」
「まあね。でも一人じゃつまんないな。私も一緒に武者修行しようかな」
「兄上が修行したら、もっと強くなってしまうじゃないか」
言外に追いつけなくなると困る……と言ったら、兄は更に唇を尖らせた。一緒にいられないのが不満のようだった。
――なんか兄上、以前よりかなり距離が近くなったような……?
「仲直りできたようで何よりだ。じゃあ弟くん、ランク上げ頑張れよ」
軽く手を振りながら、あっさりと立ち去っていくジーク。
アクセルはちょっと目を丸くした。もっと何か言われるかと思っていたので、余計に拍子抜けだった。
――あの人も、割り切ったものだな……。
もっとも、それくらいの人でなければ兄の友人は務まらないのかもしれないが。
「それで、お前今日はどうするの? 仕事も死合いも入ってないみたいだけど」
「ケイジ様に会いに行ってくる。どんな修行が向いているか聞いてみるよ。そこから死合いまで武者修行だ」
死合いが入っているのは三日後である。それまでに「狂戦士モード」をコントロールするのが今の目標だ。
すると兄がほんの少し唇を尖らせた。
「そうかー……私はどうしようかな。今週、かなり暇なんだよね」
「そんなこと言われても。狩りをするなり書を読み漁るなり、それなりにやることはあると思うが」
「まあね。でも一人じゃつまんないな。私も一緒に武者修行しようかな」
「兄上が修行したら、もっと強くなってしまうじゃないか」
言外に追いつけなくなると困る……と言ったら、兄は更に唇を尖らせた。一緒にいられないのが不満のようだった。
――なんか兄上、以前よりかなり距離が近くなったような……?
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