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第3章~新たなる試練~
第185話
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「たあぁぁッ!」
一気に跳躍し、突進してくるオオカミ神の足元目掛けて二振りの小太刀を薙ぎ払った。こういう大物相手は、いきなり急所を狙っても通用しない。まずは脚などのダメージを与えやすいところから斬っていって、そこから機会を窺うのだ。
もっとも、それまでアクセルの体力がもつかが問題だが。
――いろいろ仕事をした後だからな……。
朝から兄に手紙を書き、ピピを山に送りに行き、死合いに出て、再び山に入り、オオカミ神に追いかけられ、今に至る。スタミナをつける訓練はしてきたつもりだが、それでも朝一番に戦うのとでは全然違う。
やはり一人でどうにかするのは手に余る。誰か強い人の応援が欲しいところだ。
――兄上……。
また兄のことを考えかけ、ぶんぶんと頭から振り払う。
だからダメだと言ってるだろうが。今回は兄には頼れないんだ。こうやってピンチになる度に兄に縋りたくなるのは自分の悪い癖である。そんなことしてるから、兄に愛想を尽かされてしまうのだ。いい加減、自立しなくては。一人でなんとかしなくては……。
「っ……!」
斬りかかった途端、横に大きく前脚を振り払われ、アクセルは慌てて飛び退いた。前脚に隠れている鋭い爪が胴に掠った。その勢いで服が裂け、腹部の皮膚も薄く剥けた。
――一発でも食らったらアウトだな……。
これだけ体格差があると、相手の攻撃全てがアクセルにとっては致命傷になる。どう考えてもこちらが圧倒的に不利だ。
「うわっ……!」
オオカミ神が太い尻尾を振り回し、地面にバシンと叩きつけてくる。
一気に跳躍し、突進してくるオオカミ神の足元目掛けて二振りの小太刀を薙ぎ払った。こういう大物相手は、いきなり急所を狙っても通用しない。まずは脚などのダメージを与えやすいところから斬っていって、そこから機会を窺うのだ。
もっとも、それまでアクセルの体力がもつかが問題だが。
――いろいろ仕事をした後だからな……。
朝から兄に手紙を書き、ピピを山に送りに行き、死合いに出て、再び山に入り、オオカミ神に追いかけられ、今に至る。スタミナをつける訓練はしてきたつもりだが、それでも朝一番に戦うのとでは全然違う。
やはり一人でどうにかするのは手に余る。誰か強い人の応援が欲しいところだ。
――兄上……。
また兄のことを考えかけ、ぶんぶんと頭から振り払う。
だからダメだと言ってるだろうが。今回は兄には頼れないんだ。こうやってピンチになる度に兄に縋りたくなるのは自分の悪い癖である。そんなことしてるから、兄に愛想を尽かされてしまうのだ。いい加減、自立しなくては。一人でなんとかしなくては……。
「っ……!」
斬りかかった途端、横に大きく前脚を振り払われ、アクセルは慌てて飛び退いた。前脚に隠れている鋭い爪が胴に掠った。その勢いで服が裂け、腹部の皮膚も薄く剥けた。
――一発でも食らったらアウトだな……。
これだけ体格差があると、相手の攻撃全てがアクセルにとっては致命傷になる。どう考えてもこちらが圧倒的に不利だ。
「うわっ……!」
オオカミ神が太い尻尾を振り回し、地面にバシンと叩きつけてくる。
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