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第3章~新たなる試練~
第46話*
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「う……っ!」
いきなり中指を突き入れられ、くぐもった呻き声が上がる。最初から容赦なく中を抉られ、生理的な刺激に身体が熱くなってきた。下肢に欲望が集中し始め、男根が硬くなりかけているのが見なくてもわかる。
こんな半強制的な行為でも、兄にやられると素直に反応してしまう自分が恥ずかしい。
「はっ……あ、兄上ぇ……」
「……こんな反応してるくせにね。何が不安なのかわからないよ」
「っ、んっ……」
「お前の気持ちがわからない……」
その呟きを聞いた時、心臓の片隅がズキンと痛んだ。
――兄上……。
こんなはずじゃなかった。兄を傷つけるつもりなんか全然なかった。ただ、胸の内に芽生えた不安を何気なく吐露しただけだった。
でも、結果的に兄を怒らせてしまったのは事実だ。今更ながら不用意な発言だったなと思う。
ただ、愛しているからこそ不安になってしまう。それもまた事実ではなかろうか……。
「……ッ!」
不意に、熱い切っ先を足の奥にあてがわれ、アクセルはびくっと肩を震わせた。
――えっ……もう!?
まだあまり慣らされていないのに、こんな状態で突っ込むつもりなのか? 昨日が初体験だった人に、いくらなんでも早すぎるのでは……。
「兄上、ちょっと待って……」
「待たないよ。優しくしないって言ったでしょ」
「で、でもまだ準備が……」
「……昨日は優しくした。それでわからないってことは、ひどくしないとだめってことだろう?」
「そんな……」
「ごちゃごちゃ言われるのもうるさいから、これでも噛んでなさい」
「むぐっ……」
自分の下着を口に突っ込まれ、呻き声しか上げられなくなる。相手が兄だけに強く拒否することもできず、アクセルは涙目になりながら彼を見上げた。
いきなり中指を突き入れられ、くぐもった呻き声が上がる。最初から容赦なく中を抉られ、生理的な刺激に身体が熱くなってきた。下肢に欲望が集中し始め、男根が硬くなりかけているのが見なくてもわかる。
こんな半強制的な行為でも、兄にやられると素直に反応してしまう自分が恥ずかしい。
「はっ……あ、兄上ぇ……」
「……こんな反応してるくせにね。何が不安なのかわからないよ」
「っ、んっ……」
「お前の気持ちがわからない……」
その呟きを聞いた時、心臓の片隅がズキンと痛んだ。
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こんなはずじゃなかった。兄を傷つけるつもりなんか全然なかった。ただ、胸の内に芽生えた不安を何気なく吐露しただけだった。
でも、結果的に兄を怒らせてしまったのは事実だ。今更ながら不用意な発言だったなと思う。
ただ、愛しているからこそ不安になってしまう。それもまた事実ではなかろうか……。
「……ッ!」
不意に、熱い切っ先を足の奥にあてがわれ、アクセルはびくっと肩を震わせた。
――えっ……もう!?
まだあまり慣らされていないのに、こんな状態で突っ込むつもりなのか? 昨日が初体験だった人に、いくらなんでも早すぎるのでは……。
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「で、でもまだ準備が……」
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「そんな……」
「ごちゃごちゃ言われるのもうるさいから、これでも噛んでなさい」
「むぐっ……」
自分の下着を口に突っ込まれ、呻き声しか上げられなくなる。相手が兄だけに強く拒否することもできず、アクセルは涙目になりながら彼を見上げた。
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