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初めてのお稽古編
第31話
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(というか、ここ本当に倉庫?)
土足禁止のフローリングの床に、柔らかそうなカーペットが敷かれている。多分、万が一道具を落としても割れにくくするためだろう。しかも暑さに弱い道具でもあるのか、きちんとエアコンが利いている。外装にそぐわず、かなり現代風にリフォームされていた。普通にここで寝泊まりできそうだ。
すごいなぁ……と思いながら、きょろきょろ周囲を見回す。市川がいるかと思ったのだが、どうやらここにはいないようだ。
いないのではしょうがない。
また茶室に戻ろう……と思い、そのまま倉庫を出ようとしたのだが、
「あっ……!?」
靴を履いている時、後ろから黒い布で目を塞がれ、腕を掴まれてずるずると倉庫の中に引きずり込まれてしまった。
「だ、誰!? やめ……放して!」
脚をばたつかせて抵抗したが、どうやら相手は複数人いるらしい。暴れる脚を片方ずつ抑え込まれ、両手を頭上で押さえつけられては、もう振り解くことはできなかった。
視界を奪われているので何人いるかわからないが、少なくとも三人はいそうな雰囲気だった。しかも力加減からして男性っぽい。
一体何なんだ? こんなことをして、一体どうするつもりなんだ? この人達、一体何者なんだ……?
「……で、捕まえてみたけど、どうすりゃいいんだ?」
男の一人が困惑したように話し出す。
土足禁止のフローリングの床に、柔らかそうなカーペットが敷かれている。多分、万が一道具を落としても割れにくくするためだろう。しかも暑さに弱い道具でもあるのか、きちんとエアコンが利いている。外装にそぐわず、かなり現代風にリフォームされていた。普通にここで寝泊まりできそうだ。
すごいなぁ……と思いながら、きょろきょろ周囲を見回す。市川がいるかと思ったのだが、どうやらここにはいないようだ。
いないのではしょうがない。
また茶室に戻ろう……と思い、そのまま倉庫を出ようとしたのだが、
「あっ……!?」
靴を履いている時、後ろから黒い布で目を塞がれ、腕を掴まれてずるずると倉庫の中に引きずり込まれてしまった。
「だ、誰!? やめ……放して!」
脚をばたつかせて抵抗したが、どうやら相手は複数人いるらしい。暴れる脚を片方ずつ抑え込まれ、両手を頭上で押さえつけられては、もう振り解くことはできなかった。
視界を奪われているので何人いるかわからないが、少なくとも三人はいそうな雰囲気だった。しかも力加減からして男性っぽい。
一体何なんだ? こんなことをして、一体どうするつもりなんだ? この人達、一体何者なんだ……?
「……で、捕まえてみたけど、どうすりゃいいんだ?」
男の一人が困惑したように話し出す。
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