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春休み編
第3話
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早速「茶道」、「真田」というキーワードで検索をかけたら、ようやく京都の家元邸がヒットした。有名なところらしく、住所もしっかり書かれている。
「よし、ここだな。じゃあ俺、次の週末に京都行ってくるよ」
「え? 今週末に行くの? でも来週学年末テストあるよ? なっちゃん、勉強しなくて大丈夫?」
「……う。それは……」
そう言えばそうだった。
最近変態教師の実家をリサーチするのに頭がいっぱいで、肝心の勉強が疎かになっていた。三学期の授業はほとんど聞いていなかったと言ってもいいかもしれない。さすがに今回ばかりは、真面目に勉強しないとヤバイ。
翔太が諭すように言う。
「気が急くのはわかるけどさ、せっかくなら春休みに入ってからにしたら? 学年末テスト失敗すると、大学受験にも響くかもしれないし……ホラ、『二年生の三学期は三年生の〇学期です』って言うじゃない?」
「それはそうだけど……」
「それに春休みに行けば、しばらく先生のところでゆっくりできるよ。一泊二日で帰ってくるより、その方がいいでしょ?」
「……まあ、そうかも」
翔太の言うことは正論だ。後先考えずに行動するとロクなことにならない。変態教師のことは気がかりだが、高校生である以上、テスト勉強も重要だ。
(住所は突き止めたわけだしな……)
夏樹は念のために家元の住所をメモって、スマホをしまった。
「わかったよ。じゃあ春休みに入ったらすぐに京都に行く。それまでにお小遣い貯めておかないと」
「それがいいよ。あ、ついでに僕もついて行っていい?」
「……え? 翔太も?」
「よし、ここだな。じゃあ俺、次の週末に京都行ってくるよ」
「え? 今週末に行くの? でも来週学年末テストあるよ? なっちゃん、勉強しなくて大丈夫?」
「……う。それは……」
そう言えばそうだった。
最近変態教師の実家をリサーチするのに頭がいっぱいで、肝心の勉強が疎かになっていた。三学期の授業はほとんど聞いていなかったと言ってもいいかもしれない。さすがに今回ばかりは、真面目に勉強しないとヤバイ。
翔太が諭すように言う。
「気が急くのはわかるけどさ、せっかくなら春休みに入ってからにしたら? 学年末テスト失敗すると、大学受験にも響くかもしれないし……ホラ、『二年生の三学期は三年生の〇学期です』って言うじゃない?」
「それはそうだけど……」
「それに春休みに行けば、しばらく先生のところでゆっくりできるよ。一泊二日で帰ってくるより、その方がいいでしょ?」
「……まあ、そうかも」
翔太の言うことは正論だ。後先考えずに行動するとロクなことにならない。変態教師のことは気がかりだが、高校生である以上、テスト勉強も重要だ。
(住所は突き止めたわけだしな……)
夏樹は念のために家元の住所をメモって、スマホをしまった。
「わかったよ。じゃあ春休みに入ったらすぐに京都に行く。それまでにお小遣い貯めておかないと」
「それがいいよ。あ、ついでに僕もついて行っていい?」
「……え? 翔太も?」
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