市川先生の大人の補習授業

夢咲まゆ

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文化祭編

第17話*

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 出しちゃダメ、出しちゃダメだ。こんなところで達したら、市川の袴だけじゃなく学校の畳まで汚してしまう。懐紙で拭き取っただけじゃシミが残ってしまうかもしれない。

 そんないかがわしいシミの残った畳を、茶道部のメンバーに見られてしまうのか? そんなの絶対嫌だ!

 そう思って我慢していたのに、市川に前立腺を刺激され、胸の粒を潰されてしまっては、快感に弱い夏樹はひとたまりもなかった。

「ああぁん!」

 びくん、と大きく腰が跳ねる。ぶるぶる太ももが震え、高々と熱が噴き上がった。

「あ……あぁ……」

 勢い余って胸元まで飛び散ってしまったけれど、市川が手で受け止めてくれたので畳は汚さずに済んだ。

 ぐったりと肩で息をしていると、精液で濡れた手を口元に持って来られて、中に指を突っ込まれた。青臭い味が舌に広がり、ちょっとえずきそうになる。

「んんっ……あ、せんせ……」
「御服加減はいかがですか?」
「……ふあ? な、なんのこと……んっ」
「濃茶の点前をする時、亭主がお客様に聞くんだ。『御服加減はいかがですか?』って。平たく言えば、『私がお出しした物は口に合いましたか』ってことだな」
「なっ……!? そん、うぅ……」

 それは絶対に嘘だ! 真面目な茶道のお点前に、そんなけしからん問いかけがあるわけがない!

 目を見開いている夏樹を他所に、市川は涼しい顔で解説を続ける。

「……で、そうやって聞かれたお客様は『大変結構でございます』とか『大変結構なお点前です』とか言って、亭主に一礼するんだ。これが濃茶の作法な。わかった?」
「んんっ……う、ふ……っ」
「というわけで夏樹、もう一回聞くぞ? 御服加減はいかがですか?」
「っ……」

 夏樹は横目で市川を睨んだ。
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