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文化祭編
第14話
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(し、しまった、痺れた……!)
脚の感覚がない。立ち上がりたいのに脚が動かなくて、畳の上でもがく羽目になる。
「く……っ」
もどかしさが募り、上半身だけ起こして壁に手をついた。壁伝いならなんとか歩けるだろうと思ったのだが、脚の痺れは意外と強烈で、一歩進んだところで再び転倒してしまう。
「大変そうだね、なっちゃん」
と笑いつつ、翔太が平然と立ち上がる。
「それじゃ、僕はお先に失礼するよ」
「えっ!? ちょ、ちょっと待って! なんで翔太は平気なんだ!?」
「んー、僕は比較的正座慣れてるからさ。うち、未だに食事は畳のちゃぶ台でとってるんだよね」
「えええ!?」
それじゃあ痺れなくて当然だ。
ずるい! うちには畳の部屋すらないのに!
「市川先生、どうもありがとうございました。なっちゃん、またね~」
「あっ、ちょっと翔太! 置いてかないでよ!」
夏樹が止めるのも聞かず、翔太はさっさと茶室を出て行ってしまった。
(ヤバい……どうしよう)
これで密室に変態教師と二人きりになってしまった。逃げ場なんてないし、そもそも今夏樹は脚が痺れて動けない。
「よし、やっと二人きりになれたな」
案の定市川は道具の片付けそっちのけで、動けない夏樹に覆い被さってきた。
「や、やだ……っ! 来ないでくださいよ!」
「なんで? せっかくだからここで一発ヤっていこうぜ」
「先生は一発じゃ終わらないでしょ!」
袴姿でかっこよくキメていても、やっぱり中身は変態教師だ。これさえなければかなりの好青年なのに、なんでいやらしいことしか考えてないのだろう。
脚の感覚がない。立ち上がりたいのに脚が動かなくて、畳の上でもがく羽目になる。
「く……っ」
もどかしさが募り、上半身だけ起こして壁に手をついた。壁伝いならなんとか歩けるだろうと思ったのだが、脚の痺れは意外と強烈で、一歩進んだところで再び転倒してしまう。
「大変そうだね、なっちゃん」
と笑いつつ、翔太が平然と立ち上がる。
「それじゃ、僕はお先に失礼するよ」
「えっ!? ちょ、ちょっと待って! なんで翔太は平気なんだ!?」
「んー、僕は比較的正座慣れてるからさ。うち、未だに食事は畳のちゃぶ台でとってるんだよね」
「えええ!?」
それじゃあ痺れなくて当然だ。
ずるい! うちには畳の部屋すらないのに!
「市川先生、どうもありがとうございました。なっちゃん、またね~」
「あっ、ちょっと翔太! 置いてかないでよ!」
夏樹が止めるのも聞かず、翔太はさっさと茶室を出て行ってしまった。
(ヤバい……どうしよう)
これで密室に変態教師と二人きりになってしまった。逃げ場なんてないし、そもそも今夏樹は脚が痺れて動けない。
「よし、やっと二人きりになれたな」
案の定市川は道具の片付けそっちのけで、動けない夏樹に覆い被さってきた。
「や、やだ……っ! 来ないでくださいよ!」
「なんで? せっかくだからここで一発ヤっていこうぜ」
「先生は一発じゃ終わらないでしょ!」
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