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プール編
第6話
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「ふざけんなあぁぁ! っていうか、なんでこういう水着着せようとするんですかっ!」
「いや、夏樹なら女性用の水着も似合うだろうと思って。細いし、可愛いし……このセーラー水着なんてピッタリだよ」
と、涼しい顔でセーラー水着を押しつけてくる。
「というわけだから、早く制服脱いでこれ着てくれ。絶対可愛いから」
「だから嫌ですっ! 俺はこんなの絶対着ませんからね!」
「なんでだ? 全員の前でお披露目するわけじゃないんだからいいじゃないか。俺しか見てないんだし」
「そういう問題じゃない! だいたい学校のプールでこんな水着着ちゃダメでしょ!」
「いいんだよ、そこは俺の采配で。というわけでこれ着用義務な。あ、普通の水着着たら成績『1』にするから」
「はあっ!? それパワハラじゃないですか!」
「だってこんな機会滅多にないじゃん。せっかく二人きりでプールに入れるんだぞ? プール貸し切りだぞ? なんかワクワクするだろ」
「そっ……」
言われてみれば、確かにそうかもしれない。プール自体は好きではないが、貸し切り状態というのはちょっと憧れる。
「なあ、いいだろ? 俺のために着てくれよ……夏樹」
「っ――……!」
耳元で甘く囁かれてしまい、とうとう夏樹も折れざるを得なかった。
「……わかりましたよ。着ればいいんでしょ、着れば」
「おお! さすが夏樹、物分かりがいいな! 偉い偉い」
ぐしゃぐしゃと頭を撫でてくるので、バシッとその手を払い除けた。
仕方なくセーラー水着を拾い上げ、唇を尖らせて言う。
「……じゃあ今から着替えるんで、出て行ってください」
「なんで? 男同士なんだし、別に出ていく必要ないだろ」
「はあ? 先生何言ってん……」
眉を顰めた途端、市川に後ろから抱き締められた。
「いや、夏樹なら女性用の水着も似合うだろうと思って。細いし、可愛いし……このセーラー水着なんてピッタリだよ」
と、涼しい顔でセーラー水着を押しつけてくる。
「というわけだから、早く制服脱いでこれ着てくれ。絶対可愛いから」
「だから嫌ですっ! 俺はこんなの絶対着ませんからね!」
「なんでだ? 全員の前でお披露目するわけじゃないんだからいいじゃないか。俺しか見てないんだし」
「そういう問題じゃない! だいたい学校のプールでこんな水着着ちゃダメでしょ!」
「いいんだよ、そこは俺の采配で。というわけでこれ着用義務な。あ、普通の水着着たら成績『1』にするから」
「はあっ!? それパワハラじゃないですか!」
「だってこんな機会滅多にないじゃん。せっかく二人きりでプールに入れるんだぞ? プール貸し切りだぞ? なんかワクワクするだろ」
「そっ……」
言われてみれば、確かにそうかもしれない。プール自体は好きではないが、貸し切り状態というのはちょっと憧れる。
「なあ、いいだろ? 俺のために着てくれよ……夏樹」
「っ――……!」
耳元で甘く囁かれてしまい、とうとう夏樹も折れざるを得なかった。
「……わかりましたよ。着ればいいんでしょ、着れば」
「おお! さすが夏樹、物分かりがいいな! 偉い偉い」
ぐしゃぐしゃと頭を撫でてくるので、バシッとその手を払い除けた。
仕方なくセーラー水着を拾い上げ、唇を尖らせて言う。
「……じゃあ今から着替えるんで、出て行ってください」
「なんで? 男同士なんだし、別に出ていく必要ないだろ」
「はあ? 先生何言ってん……」
眉を顰めた途端、市川に後ろから抱き締められた。
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