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性活指導編
第9話
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恥も外聞もなく、夏樹は市川にすがり付いた。
「よしよし、怖かったな。でももう大丈夫だ。俺が守ってやるから、な?」
「……せ、が……るい……です……」
「え? なんだって?」
「先生が悪いんですっ!」
感情を抑えきれず、闇雲に市川を叩く。
「なんでもっと早く助けに来てくれなかったんですか! 先生が俺をこんな風にしたから……、先生に抱かれたせいで、俺……俺……!」
「夏樹……」
「責任取ってくださいよ、バカぁ……っ!」
怒鳴りながらボロボロ涙をこぼす。頭はもうパニック状態で、ただ市川に当たり散らすことしかできなかった。
すると市川はそっと夏樹を抱き締め、耳元で囁いて来た。
「……そうだな、俺のせいかもしれない。ホントにごめんな」
「せんせ……」
「ここじゃなんだから、今夜は俺の家に来ないか? そこでいろいろ話しよう、な?」
無言で小さく頷いたら、彼は優しく髪を撫でてくれた。
***
学校から車で三〇分ほど行ったところに、市川が一人暮らししているマンションがあった。
夏樹は誘われるまま室内に足を踏み入れ、部屋全体を見回した。一人暮らし用のマンションだからシンプルな間取りだったが、物が少ない分広々として見える。
「……意外と綺麗にしてるんですね。もっと汚いと思ってた」
「最近大掃除したんだよ。いつお前を招待してもいいようにさ」
「ふーん……」
「ところで腹減ってないか? 何かデリバリーでも頼もうか?」
時刻は午後六時を過ぎている。食べ盛りの男子高校生にとってはそろそろ空腹を感じる時間だけど、生憎と今は食事をする気分になれなかった。
「……いらないです。それより……」
市川の手を取り、自分の股間に誘う。
「よしよし、怖かったな。でももう大丈夫だ。俺が守ってやるから、な?」
「……せ、が……るい……です……」
「え? なんだって?」
「先生が悪いんですっ!」
感情を抑えきれず、闇雲に市川を叩く。
「なんでもっと早く助けに来てくれなかったんですか! 先生が俺をこんな風にしたから……、先生に抱かれたせいで、俺……俺……!」
「夏樹……」
「責任取ってくださいよ、バカぁ……っ!」
怒鳴りながらボロボロ涙をこぼす。頭はもうパニック状態で、ただ市川に当たり散らすことしかできなかった。
すると市川はそっと夏樹を抱き締め、耳元で囁いて来た。
「……そうだな、俺のせいかもしれない。ホントにごめんな」
「せんせ……」
「ここじゃなんだから、今夜は俺の家に来ないか? そこでいろいろ話しよう、な?」
無言で小さく頷いたら、彼は優しく髪を撫でてくれた。
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学校から車で三〇分ほど行ったところに、市川が一人暮らししているマンションがあった。
夏樹は誘われるまま室内に足を踏み入れ、部屋全体を見回した。一人暮らし用のマンションだからシンプルな間取りだったが、物が少ない分広々として見える。
「……意外と綺麗にしてるんですね。もっと汚いと思ってた」
「最近大掃除したんだよ。いつお前を招待してもいいようにさ」
「ふーん……」
「ところで腹減ってないか? 何かデリバリーでも頼もうか?」
時刻は午後六時を過ぎている。食べ盛りの男子高校生にとってはそろそろ空腹を感じる時間だけど、生憎と今は食事をする気分になれなかった。
「……いらないです。それより……」
市川の手を取り、自分の股間に誘う。
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