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どうやら褒美を使ってなにかやらかしている奴らがいるらしい。
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「信司。まだ遊ぼうな。」
嬉し気に、俺より年上なのに、子どもみたいにはじゃいて、約束をせがむ友人は、無知でバカだけど悪い匂いはしない。日向の匂いがする。
でも時々、不良の奴らに連れられて、顔や頬を殴られたり、青あざが酷くなっている顔を見たりする。
俺はそれが嫌で、そんな奴らと付き合うなときつく嫌だとまだ、小学生だから嫌々と首を振った。
友人は、悲し気な犬のような顔をした。嗚呼・・コイツ馬鹿だ。弱い者が、流されたら、酷い目にあうのは分かり切っているのに・・。
「そう言うなよ。信司。 あいつらも良いところがあるんだ。俺がどうしようもない時、助けてくれたんだ。その時の恩は忘れられねえよ。まだガキのお前には分からないだろうけど・・。」
友人・・サイは、叱られた子どものように俯いた。俺は、こいつに出会った時が忘れらねえ。
下町の商店街で、メンチカツや、コロッケをお小遣いで買って、見物するために、野球部に入っている友達が練習している川の広場まで歩いていると、草むらで何か変なものが動いた感じがした。なんだ?犬か?猫か?
そっと、草むらを覗くと、血まみれの少年が倒れていた。 サイは、不良で、喧嘩仲間とガチ喧嘩したらしく、頭を酷く殴られたらしい。救急車をよぼうと俺が言うと、サイはいい・・。止めてくれ。この事は黙ってくれ。ガキと止められた。あまりの必死の形相に俺は何もできなかった。
お袋がもたせたタオルや、ハンカチを渡した。嗚呼、そうだ。メンチカツやコロッケも買ってた。俺は思わずこれを食べろよと渡した。
まだできたてで美味しい油の匂いが漂っている。サイはびっくりしたような顔で俺を見ていた。
だんだんへらりと顔が緩んで、「ありがとうよ。この事は黙ってな。」とよろよろと歩きながら遠さがった。
俺は、なんとなしにサイの後ろ姿を見ていた。こいつの言うことは、嘘はなかった。嫌な悪の匂いもしなかった。
俺はなんだか、心根は良いやつみたいなのに、不良友達と付き合って、酷い目に合う奴がいるんだともやもやした気持ちになった。
それから、時折、サイとはよく出会うようになった。
サイは、高校生らしいが、年齢はよくわからない。親も、どうも頭がおかしくて、機能不全家庭で育ったらしい。
良くある話だ。 中には、サイの友人には、なんと戸籍もないやつがいるらしい。
そういうやつは、どこかの組織に入るようだ。
弱い者を搾取する悪党はそういう奴らを狙う。良くある話だ・・。俺はそう念仏のように唱えて怒りを堪えた。
サイは、メンチカツやコロッケが気に入ったらしく、良くせがむようになった。餌付けした犬かよ。お前は?
俺は内心呆れながらも、時折差し入れした。 なんだか放っておけなかった。
よく分からないけど、サイのいる社会は階級社会が厳しい様だ。なんだかギャングみたいな集団になっているらしい。
行き場のない子どもたちがいつの間にかたむろして、強くて頭が良い奴が頭としてまとめるようになったらしい。
なかには、まだ子どもなのに娼婦まがいの事もやってるらしい。俺は胸が悪くなった。
どうしろってんだ。俺は唯の小学生だ。こんな危険なはみ出し者の集団に関わりたくない。前世のこともあって、俺は普通より、色々と経験値が豊富だと思う。それでも俺は騙され、殺された。
俺には何もできない。でも・・相談できるところを探そうか・・と俺は考えた。今はネットや、情報が入りやすくなっている。俺は、学友に頼んで、そういうやつらが相談できるところ知らないかと尋ねた。
「そういう人・・知ってるの? 待って。うちのおばさん。ボランテイア団体で、職とかなくなった人たちに部屋とか食事を提供する仕事をしているよ。そういう人もどうにかなる相談所があるかも・・。」
俺は驚いた。そういうところもあるのか。あるところにはあるんだな。
「今は、みんな厳しい時代らしいよ。おばさんも以前から、失業者が増えているって。自殺する人も増えているみたい。嫌な話だよね。なんとかしたいという人たちも増えているんだ。」
俺はなんだか嬉しくなった。成長したら、俺もそういう仕事に就きたい。そしてお金も大事だ。ちゃんと金を儲けるように、金について詳しくなりたい。なんだかこの国は本当に、お金に対する意識が遅れているんだ。
そのために苦しんでいる人は多いし、詐欺は後を絶たない。うんざりだ。
俺は色々と相談できる施設や、ボランテイア団体を知った。
俺はチラシや、メモを持って、サイとまた会った時、「これを渡す。なにかあったら、ここらへんに相談しろ。助けてくれる避難シェルターや、ボランテイア団体がある。」と淡々と言った。
サイは、チラシやメモを見て、俺の顔を見て、交互にゆっくりと見つめた。
サイは、大切そうに、そのチラシやメモをボロボロのスボンのポケットに入れた。
「ありがとう・・。」ぼつっと小さくサイは笑った。
「そいつらが怖くなったら逃げろよ・・。」と俺は淡々と言った。「弱い者は逃げるしかねえんだよ。」
「力をつけるまではな。」
俺は実感をもって真剣な顔でサイに語りかけた。
サイは不思議そうに俺を見た。
「なんか・・信司くん。俺より大人みたい・・。」
「なんか修羅場をくぐったみたい感じがするよ。」
不思議そうに首を傾げた。俺はどきりとして、内心冷や冷やしたが、テレビで言ってたことを真似したんだよと誤魔化した。俺も誤魔化しが随分と上手くなったもんだ。
「ふうん・・そうだね。信司くん。まっとうな両親がいるもんね。」
気のせいかとサイは言ったが、いいえ。あんたは勘がいいやつだよ。と俺はジト目でサイを見つめた。
とにかくこれは俺の完全な自己満足だ。もう嫌だったのだ。俺みたいなやつが、悪党どもにゆっくりと嬲られて殺されていく様は見ていて苦しいのだ。前の俺が怒り狂いそうだ。
俺は少しげっそりとなった。しばらくして、サイは逃げて、避難できる施設に入ったらしい。そこで職業訓練もできるらしい。自衛隊とか電気工事の資格を取れるように夜学など勉強もできるようになれるところもある。
いくらでも生き延びる術を与えてくれる施設だったらしくサイにとっては大当たりだったらしい。
そっと再会したサイは「凄いよ。頑張って資格をとったら、働けるんだ!」と興奮して、嬉しそうに俺に話した。
俺は「良かったな・・。」と呟いた。逃げられて本当に良かった。あのままじゃあ本当に犬死にだ。
かつての俺のようにな・・。時折、俺の過去が怨嗟を纏って俺を押し寄せる。
これは代償だ。俺のような境遇のサイを助けることで俺は救われる気がするのだ。
サイは喜びながら、俺にとりとめなく語った。とても楽しそうだ。微笑ましくて俺はほっとした。すると、サイはぎょっとすることを言った。
「あのさ・・うち、初めはそんなに酷い集団じゃなかったんだよね。でもね。なんか。頭が良い奴とか、変な力を持った奴とか現れてさ、なにか凶暴になったんだよ。なにかが変わったんだ。なんかそいつら。とても悪い大人を憎んでいるみたいだった。とても酷い目にあったみたい。悪い大人を見つける力が強くてさ、その子供何をしたと思う。
ずっと痛めつけてたんだよ。お前みたいな悪い奴のせいであたしは・・あいつは殺されたんだ。
これは神様のご褒美だとおかしなことを言ってたよ。薬でらりっていたのかもね。」
神様のご褒美? 変な力? 悪い大人を見つける力が強い?
不穏なキーワードがサイの話から色々出てきたぞ。あああ・・。
神さん。神さん。あんた。やっぱり俺以外にもご褒美を与えていましたね。とても悲惨な目にあった奴らに・・。
どうやら褒美を使ってなにかやらかしている奴らがいるらしい。予感は的中した。
俺はいつかそいつらと出会うかもしれない。 その時俺はどうするのだろう。やはり復讐するのだろうか?
そいつらと同じように?それは何か違うような気もする。俺は俺のような奴らを助けたい。サイのように蟻地獄にはまる弱者をなんとかして強くしたい。そして俺も強くなりたい。
そうすればかつての俺も報われる気がするんだ。
今は、まだそいつらに出会いたくない。神様。お願いしますよ。俺は必死で祈った。
「へえ・・そうなんだ。」
俺は、サイの話を面白そうに聞く演技をした。何も知らないサイの笑顔が眩しかった。
俺はなんだか崖っぷちにいるような気持ちを味わった。
嬉し気に、俺より年上なのに、子どもみたいにはじゃいて、約束をせがむ友人は、無知でバカだけど悪い匂いはしない。日向の匂いがする。
でも時々、不良の奴らに連れられて、顔や頬を殴られたり、青あざが酷くなっている顔を見たりする。
俺はそれが嫌で、そんな奴らと付き合うなときつく嫌だとまだ、小学生だから嫌々と首を振った。
友人は、悲し気な犬のような顔をした。嗚呼・・コイツ馬鹿だ。弱い者が、流されたら、酷い目にあうのは分かり切っているのに・・。
「そう言うなよ。信司。 あいつらも良いところがあるんだ。俺がどうしようもない時、助けてくれたんだ。その時の恩は忘れられねえよ。まだガキのお前には分からないだろうけど・・。」
友人・・サイは、叱られた子どものように俯いた。俺は、こいつに出会った時が忘れらねえ。
下町の商店街で、メンチカツや、コロッケをお小遣いで買って、見物するために、野球部に入っている友達が練習している川の広場まで歩いていると、草むらで何か変なものが動いた感じがした。なんだ?犬か?猫か?
そっと、草むらを覗くと、血まみれの少年が倒れていた。 サイは、不良で、喧嘩仲間とガチ喧嘩したらしく、頭を酷く殴られたらしい。救急車をよぼうと俺が言うと、サイはいい・・。止めてくれ。この事は黙ってくれ。ガキと止められた。あまりの必死の形相に俺は何もできなかった。
お袋がもたせたタオルや、ハンカチを渡した。嗚呼、そうだ。メンチカツやコロッケも買ってた。俺は思わずこれを食べろよと渡した。
まだできたてで美味しい油の匂いが漂っている。サイはびっくりしたような顔で俺を見ていた。
だんだんへらりと顔が緩んで、「ありがとうよ。この事は黙ってな。」とよろよろと歩きながら遠さがった。
俺は、なんとなしにサイの後ろ姿を見ていた。こいつの言うことは、嘘はなかった。嫌な悪の匂いもしなかった。
俺はなんだか、心根は良いやつみたいなのに、不良友達と付き合って、酷い目に合う奴がいるんだともやもやした気持ちになった。
それから、時折、サイとはよく出会うようになった。
サイは、高校生らしいが、年齢はよくわからない。親も、どうも頭がおかしくて、機能不全家庭で育ったらしい。
良くある話だ。 中には、サイの友人には、なんと戸籍もないやつがいるらしい。
そういうやつは、どこかの組織に入るようだ。
弱い者を搾取する悪党はそういう奴らを狙う。良くある話だ・・。俺はそう念仏のように唱えて怒りを堪えた。
サイは、メンチカツやコロッケが気に入ったらしく、良くせがむようになった。餌付けした犬かよ。お前は?
俺は内心呆れながらも、時折差し入れした。 なんだか放っておけなかった。
よく分からないけど、サイのいる社会は階級社会が厳しい様だ。なんだかギャングみたいな集団になっているらしい。
行き場のない子どもたちがいつの間にかたむろして、強くて頭が良い奴が頭としてまとめるようになったらしい。
なかには、まだ子どもなのに娼婦まがいの事もやってるらしい。俺は胸が悪くなった。
どうしろってんだ。俺は唯の小学生だ。こんな危険なはみ出し者の集団に関わりたくない。前世のこともあって、俺は普通より、色々と経験値が豊富だと思う。それでも俺は騙され、殺された。
俺には何もできない。でも・・相談できるところを探そうか・・と俺は考えた。今はネットや、情報が入りやすくなっている。俺は、学友に頼んで、そういうやつらが相談できるところ知らないかと尋ねた。
「そういう人・・知ってるの? 待って。うちのおばさん。ボランテイア団体で、職とかなくなった人たちに部屋とか食事を提供する仕事をしているよ。そういう人もどうにかなる相談所があるかも・・。」
俺は驚いた。そういうところもあるのか。あるところにはあるんだな。
「今は、みんな厳しい時代らしいよ。おばさんも以前から、失業者が増えているって。自殺する人も増えているみたい。嫌な話だよね。なんとかしたいという人たちも増えているんだ。」
俺はなんだか嬉しくなった。成長したら、俺もそういう仕事に就きたい。そしてお金も大事だ。ちゃんと金を儲けるように、金について詳しくなりたい。なんだかこの国は本当に、お金に対する意識が遅れているんだ。
そのために苦しんでいる人は多いし、詐欺は後を絶たない。うんざりだ。
俺は色々と相談できる施設や、ボランテイア団体を知った。
俺はチラシや、メモを持って、サイとまた会った時、「これを渡す。なにかあったら、ここらへんに相談しろ。助けてくれる避難シェルターや、ボランテイア団体がある。」と淡々と言った。
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サイは、大切そうに、そのチラシやメモをボロボロのスボンのポケットに入れた。
「ありがとう・・。」ぼつっと小さくサイは笑った。
「そいつらが怖くなったら逃げろよ・・。」と俺は淡々と言った。「弱い者は逃げるしかねえんだよ。」
「力をつけるまではな。」
俺は実感をもって真剣な顔でサイに語りかけた。
サイは不思議そうに俺を見た。
「なんか・・信司くん。俺より大人みたい・・。」
「なんか修羅場をくぐったみたい感じがするよ。」
不思議そうに首を傾げた。俺はどきりとして、内心冷や冷やしたが、テレビで言ってたことを真似したんだよと誤魔化した。俺も誤魔化しが随分と上手くなったもんだ。
「ふうん・・そうだね。信司くん。まっとうな両親がいるもんね。」
気のせいかとサイは言ったが、いいえ。あんたは勘がいいやつだよ。と俺はジト目でサイを見つめた。
とにかくこれは俺の完全な自己満足だ。もう嫌だったのだ。俺みたいなやつが、悪党どもにゆっくりと嬲られて殺されていく様は見ていて苦しいのだ。前の俺が怒り狂いそうだ。
俺は少しげっそりとなった。しばらくして、サイは逃げて、避難できる施設に入ったらしい。そこで職業訓練もできるらしい。自衛隊とか電気工事の資格を取れるように夜学など勉強もできるようになれるところもある。
いくらでも生き延びる術を与えてくれる施設だったらしくサイにとっては大当たりだったらしい。
そっと再会したサイは「凄いよ。頑張って資格をとったら、働けるんだ!」と興奮して、嬉しそうに俺に話した。
俺は「良かったな・・。」と呟いた。逃げられて本当に良かった。あのままじゃあ本当に犬死にだ。
かつての俺のようにな・・。時折、俺の過去が怨嗟を纏って俺を押し寄せる。
これは代償だ。俺のような境遇のサイを助けることで俺は救われる気がするのだ。
サイは喜びながら、俺にとりとめなく語った。とても楽しそうだ。微笑ましくて俺はほっとした。すると、サイはぎょっとすることを言った。
「あのさ・・うち、初めはそんなに酷い集団じゃなかったんだよね。でもね。なんか。頭が良い奴とか、変な力を持った奴とか現れてさ、なにか凶暴になったんだよ。なにかが変わったんだ。なんかそいつら。とても悪い大人を憎んでいるみたいだった。とても酷い目にあったみたい。悪い大人を見つける力が強くてさ、その子供何をしたと思う。
ずっと痛めつけてたんだよ。お前みたいな悪い奴のせいであたしは・・あいつは殺されたんだ。
これは神様のご褒美だとおかしなことを言ってたよ。薬でらりっていたのかもね。」
神様のご褒美? 変な力? 悪い大人を見つける力が強い?
不穏なキーワードがサイの話から色々出てきたぞ。あああ・・。
神さん。神さん。あんた。やっぱり俺以外にもご褒美を与えていましたね。とても悲惨な目にあった奴らに・・。
どうやら褒美を使ってなにかやらかしている奴らがいるらしい。予感は的中した。
俺はいつかそいつらと出会うかもしれない。 その時俺はどうするのだろう。やはり復讐するのだろうか?
そいつらと同じように?それは何か違うような気もする。俺は俺のような奴らを助けたい。サイのように蟻地獄にはまる弱者をなんとかして強くしたい。そして俺も強くなりたい。
そうすればかつての俺も報われる気がするんだ。
今は、まだそいつらに出会いたくない。神様。お願いしますよ。俺は必死で祈った。
「へえ・・そうなんだ。」
俺は、サイの話を面白そうに聞く演技をした。何も知らないサイの笑顔が眩しかった。
俺はなんだか崖っぷちにいるような気持ちを味わった。
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