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第27話 お姫様 サイド
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お姫様は、信頼していた恋人に裏切られて、殺された哀れな女だ。
衝撃のあまり、よく覚えていない。唯、愛した男の歪んた醜悪な笑みが忘れられなかった。
気づいたら、お姫様は地縛霊として現世に縛られた。それも遺髪が入れられている布団の近くにだ。
あまりのことにお姫様はしばらく呆然とし、泣き喚いたり、呪ったりもしたが、何をしても動けないし、次第にお姫様は諦めていった。
お姫様の亡霊に気づく人も居たが、恐怖に蒼白になって逃げていくのが殆どだった。
お姫様はすっかり諦念していた。そんな折、布団を引き取ったアクタという男が居た。
そのアクタには座敷童みたいな家の神様みたいなおかっぱの幼女神を連れていた。
お姫様は、神様と話しあって、アクタという男とも話し合った。嗚呼何年ぶりであることか?
こうやって人と話しあうのは・・?お姫様は死んでやっと安らぎを得た。
アクタはお姫様の境遇をしって怒っていたようだった。お姫様はそれが不思議でたまらなかった。
身も知らぬ赤の他人の不遇な死に義憤を抱くとは・・このような男もいるのか?
お姫様は、わたくしは人を見る目がなかったのかもしれない・・と思い始めた。
アクタとおかっぱの幼女神との旅は本当に楽しかった。途中、犬と猫も仲間になった。
藍とソラ。とても良い名前だ。お姫様は、怨嗟がアクタと一緒に旅をしているうちに薄れていくのを感じた。
嗚呼、世界はこんなに綺麗だったのか?
死んで良い男や仲間に出会うとは何とも皮肉な運命だこととお姫様は少し自嘲した。
アクタが、とても怖い神の加護を受けて、強力な能力を授かって、アクタは復讐を始めた。
盗賊の子どもが目の前で殺された。お姫様は淡々と無感動に受け入れたが、アクタはやりきれない燻った思いを抱えていたらしい。
ある日、アクタは能力開発を始め、復讐をし始めた。
わたくしを殺した男も復讐してやると言って下さった・・。
お姫様は、求婚よりとても嬉しかった。生きている時よりこれほど嬉しい思いをしたことはない。
お姫様は、アクタのためになにかしたかった。わたくしにも力があったら・・。
そう思いづづけていたら、いつの間にかアクタの影響を受けて、加護の力が僅かながらお姫様にも流れたらしい。
わたくしは自分の運命を嘆いていたばかりだったけど、アクタ様は理不尽な運命と戦おうとしている。
わたくしも戦いたい・・。
すると、布団の髪の一部がするすると空中に舞い上がり、腕輪のように編み込まれた。
下手すると、装飾品のようだ。何事か?お姫様も不思議がると、その腕輪はお姫様の手にはまり、深夜、アクタを狙う輩、賊や、魑魅魍魎などお姫様より霊格が低い悪霊などが、眠っているアクタの力に惹かれて奪おうと襲い掛かった。お姫様は思わず、そなたら散れ!と叫んだら、腕輪が光り、魍魎どもを蹴散らした。
お姫様は思わず自分のしたことに驚いたが、これは良いかもしれぬと神様と相談した。
『そなたにも加護の影響があって、わずかに霊格があがったんじゃよ。これでアクタの敵を蹴散らせるのお。』
『やはり・・そうでしたか‥。』
お姫様は嬉しかった。これでアクタ様の助けができるのだ。あの方はとても良い人だ。生きているうちに会いたかった。それがお姫様にとって残念なことだった。
衝撃のあまり、よく覚えていない。唯、愛した男の歪んた醜悪な笑みが忘れられなかった。
気づいたら、お姫様は地縛霊として現世に縛られた。それも遺髪が入れられている布団の近くにだ。
あまりのことにお姫様はしばらく呆然とし、泣き喚いたり、呪ったりもしたが、何をしても動けないし、次第にお姫様は諦めていった。
お姫様の亡霊に気づく人も居たが、恐怖に蒼白になって逃げていくのが殆どだった。
お姫様はすっかり諦念していた。そんな折、布団を引き取ったアクタという男が居た。
そのアクタには座敷童みたいな家の神様みたいなおかっぱの幼女神を連れていた。
お姫様は、神様と話しあって、アクタという男とも話し合った。嗚呼何年ぶりであることか?
こうやって人と話しあうのは・・?お姫様は死んでやっと安らぎを得た。
アクタはお姫様の境遇をしって怒っていたようだった。お姫様はそれが不思議でたまらなかった。
身も知らぬ赤の他人の不遇な死に義憤を抱くとは・・このような男もいるのか?
お姫様は、わたくしは人を見る目がなかったのかもしれない・・と思い始めた。
アクタとおかっぱの幼女神との旅は本当に楽しかった。途中、犬と猫も仲間になった。
藍とソラ。とても良い名前だ。お姫様は、怨嗟がアクタと一緒に旅をしているうちに薄れていくのを感じた。
嗚呼、世界はこんなに綺麗だったのか?
死んで良い男や仲間に出会うとは何とも皮肉な運命だこととお姫様は少し自嘲した。
アクタが、とても怖い神の加護を受けて、強力な能力を授かって、アクタは復讐を始めた。
盗賊の子どもが目の前で殺された。お姫様は淡々と無感動に受け入れたが、アクタはやりきれない燻った思いを抱えていたらしい。
ある日、アクタは能力開発を始め、復讐をし始めた。
わたくしを殺した男も復讐してやると言って下さった・・。
お姫様は、求婚よりとても嬉しかった。生きている時よりこれほど嬉しい思いをしたことはない。
お姫様は、アクタのためになにかしたかった。わたくしにも力があったら・・。
そう思いづづけていたら、いつの間にかアクタの影響を受けて、加護の力が僅かながらお姫様にも流れたらしい。
わたくしは自分の運命を嘆いていたばかりだったけど、アクタ様は理不尽な運命と戦おうとしている。
わたくしも戦いたい・・。
すると、布団の髪の一部がするすると空中に舞い上がり、腕輪のように編み込まれた。
下手すると、装飾品のようだ。何事か?お姫様も不思議がると、その腕輪はお姫様の手にはまり、深夜、アクタを狙う輩、賊や、魑魅魍魎などお姫様より霊格が低い悪霊などが、眠っているアクタの力に惹かれて奪おうと襲い掛かった。お姫様は思わず、そなたら散れ!と叫んだら、腕輪が光り、魍魎どもを蹴散らした。
お姫様は思わず自分のしたことに驚いたが、これは良いかもしれぬと神様と相談した。
『そなたにも加護の影響があって、わずかに霊格があがったんじゃよ。これでアクタの敵を蹴散らせるのお。』
『やはり・・そうでしたか‥。』
お姫様は嬉しかった。これでアクタ様の助けができるのだ。あの方はとても良い人だ。生きているうちに会いたかった。それがお姫様にとって残念なことだった。
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