4 / 4
第4話 美しい女
しおりを挟む
やっちゃんは、生前気になっていたことも解消されて満足して水底の神様の所に戻りました。
実はやっちゃんが、生け贄になろうと思ったのは、自棄と女があまりに美しかったからです。
勿体ないとおもったんです。
あんなにきれいな人が幸福にならないなんでとやっちゃんは我が身の境遇も度外視して、男の気分になったのです。
男だったら惚れていたでしょう。
美しさは正義なのです。本当は友人になりたかったけどね。ふん!
でも、美しい女の心の隅にやっちゃんは居ます。やっちゃんはそれが嬉しかったのです。
あたしのような情けない女でも誰かの心に残るんだとやっちゃんはなんだか嬉しくてたまらなかったのです。
美しい女から美しい花畑と涙ももらった。
これ以上の宝物があろうか!これが馬鹿な男の気持ちかあ!
やっちゃんはすっかりおっさんの気持ちでした。
もう思い残すことはありません。否。神様と化け猫と化け犬がまだ残っていました。
慌てて、待っている者達の所へ行きました。
化け犬と化け猫はまるで浮気者を見るような目で匂いとか嗅ぎまわりました。
死者に匂いなどあるのか?
やっちゃんははて?と思いましたが、いつもとは目が違いました。
怨嗟ではなくキリリと澄んだ目で、美しい女の匂いと花の匂いを嗅ぐと、浮気者とというように鳴きました。
しばらくやっちゃんは化け猫と化け犬につき纏われました。
ガン目とジト目に晒されました。やっちゃんはそうかこれが浮気した男の気持ちかあという気分になりました。
神様は呆れたように離れたところで彼らを見ていました。
まだまだ天に召されるのは遠いようです。
最後の化け猫と化け犬が浄化される時、最後の生贄のやっちゃんも天に一緒に召されようとやっちゃんは考えていました。これが水底でのあたしの務めなんだ。
最後の奴ら同士。仲良く天に召されよう。その時まで頑張ろう。生前よりもやっちゃんは生き生きと働きました。
情けない女にしては上等な人生であったと言われるように頑張りました。
最期を目指してやっちゃんは頑張ります!
実はやっちゃんが、生け贄になろうと思ったのは、自棄と女があまりに美しかったからです。
勿体ないとおもったんです。
あんなにきれいな人が幸福にならないなんでとやっちゃんは我が身の境遇も度外視して、男の気分になったのです。
男だったら惚れていたでしょう。
美しさは正義なのです。本当は友人になりたかったけどね。ふん!
でも、美しい女の心の隅にやっちゃんは居ます。やっちゃんはそれが嬉しかったのです。
あたしのような情けない女でも誰かの心に残るんだとやっちゃんはなんだか嬉しくてたまらなかったのです。
美しい女から美しい花畑と涙ももらった。
これ以上の宝物があろうか!これが馬鹿な男の気持ちかあ!
やっちゃんはすっかりおっさんの気持ちでした。
もう思い残すことはありません。否。神様と化け猫と化け犬がまだ残っていました。
慌てて、待っている者達の所へ行きました。
化け犬と化け猫はまるで浮気者を見るような目で匂いとか嗅ぎまわりました。
死者に匂いなどあるのか?
やっちゃんははて?と思いましたが、いつもとは目が違いました。
怨嗟ではなくキリリと澄んだ目で、美しい女の匂いと花の匂いを嗅ぐと、浮気者とというように鳴きました。
しばらくやっちゃんは化け猫と化け犬につき纏われました。
ガン目とジト目に晒されました。やっちゃんはそうかこれが浮気した男の気持ちかあという気分になりました。
神様は呆れたように離れたところで彼らを見ていました。
まだまだ天に召されるのは遠いようです。
最後の化け猫と化け犬が浄化される時、最後の生贄のやっちゃんも天に一緒に召されようとやっちゃんは考えていました。これが水底でのあたしの務めなんだ。
最後の奴ら同士。仲良く天に召されよう。その時まで頑張ろう。生前よりもやっちゃんは生き生きと働きました。
情けない女にしては上等な人生であったと言われるように頑張りました。
最期を目指してやっちゃんは頑張ります!
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】犬神さまの子を産むには~犬神さまの子を産むことになった私。旦那様はもふもふ甘々の寂しがり屋でした~
四片霞彩
キャラ文芸
長年付き合っていた彼氏に振られて人生どん底の華蓮。土砂降りの中、びしょ濡れの華蓮に傘を差し出してくれたのは犬神の春雷だった。
あやかしの中でも嫌われ者として爪弾きにされている犬神。その中でも春雷はとある罪を犯したことで、他の犬神たちからも恐れられていた。
華蓮を屋敷に連れ帰った春雷は、風邪を引かないように暖を取らせるが、その時に身体が交じり合ったことで、華蓮は身籠もってしまう。
犬神の春雷を恐れ、早く子供を産んで元の世界に帰りたいと願う華蓮だったが、春雷の不器用な優しさに触れたことで、次第に惹かれるようになる。
しかし犬神と結ばれた人間は「犬神憑き」となり、不幸せになると言われているため、子供が産まれた後、春雷は華蓮の記憶を消して、元の世界に帰そうとする。
華蓮と春雷、それぞれが選んだ結末とはーー。
人生どん底な人間×訳あって周囲と距離を置く犬神
身ごもりから始まる和風恋愛ファンタジー。
※ノベマにも投稿しています。こちらは加筆修正版になります。
えぇ、死ねばいいのにと思ってやりました。それが何か?
真理亜
恋愛
「アリン! 貴様! サーシャを階段から突き落としたと言うのは本当か!?」王太子である婚約者のカインからそう詰問された公爵令嬢のアリンは「えぇ、死ねばいいのにと思ってやりました。それが何か?」とサラッと答えた。その答えにカインは呆然とするが、やがてカインの取り巻き連中の婚約者達も揃ってサーシャを糾弾し始めたことにより、サーシャの本性が暴かれるのだった。
亡くなった王太子妃
沙耶
恋愛
王妃の茶会で毒を盛られてしまった王太子妃。
侍女の証言、王太子妃の親友、溺愛していた妹。
王太子妃を愛していた王太子が、全てを気付いた時にはもう遅かった。
なぜなら彼女は死んでしまったのだから。
6年後に戦地から帰ってきた夫が連れてきたのは妻という女だった
白雲八鈴
恋愛
私はウォルス侯爵家に15歳の時に嫁ぎ婚姻後、直ぐに夫は魔王討伐隊に出兵しました。6年後、戦地から夫が帰って来ました、妻という女を連れて。
もういいですか。私はただ好きな物を作って生きていいですか。この国になんて出ていってやる。
ただ、皆に喜ばれる物を作って生きたいと願う女性がその才能に目を付けられ周りに翻弄されていく。彼女は自由に物を作れる道を歩むことが出来るのでしょうか。
番外編
謎の少女強襲編
彼女が作り出した物は意外な形で人々を苦しめていた事を知り、彼女は再び帝国の地を踏むこととなる。
私が成した事への清算に行きましょう。
炎国への旅路編
望んでいた炎国への旅行に行く事が出来ない日々を送っていたが、色々な人々の手を借りながら炎国のにたどり着くも、そこにも帝国の影が・・・。
え?なんで私に誰も教えてくれなかったの?そこ大事ー!
*本編は完結済みです。
*誤字脱字は程々にあります。
*なろう様にも投稿させていただいております。
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる