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第25話 快楽の深淵
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愚かな男だ・・。
みずから欲のために手放した女に執着して、また手を伸ばそうとは・・
くつくつとドールは笑った。妹アンジェルからもらった白と銀の装飾が纏われた便箋が、貴族の印章が押されたものを切る女神の裸体の装飾をした豪華なペーパーナイフで、丁寧にドールは開いて、手紙の内容をを見た。
レイルの子を身ごもり、静かな生活をしたいこと。そして、そのためにはレイルが邪魔な事。
レイルはいまだに、捨てた女パスカに執着していて、再びわが手に所有したいこと。その欲望を捨てていないことを
赤裸々に暴露していた。
おお、哀れな妹よ。お前はまだレイルを許していないのだな。お前はレイルを愛したのに、レイルはパスカに執着している。
お前は、レイルを罰したがっているな。自分の人生を狂わせた男と身勝手にも逆恨みしている。仕方がない。女とはえてしてそういう傾向がある。どれほど理不尽でもそれが女にとっては絶対と思う時がある。
お前はレイルの子を得た。
そして、私は、愛しき快楽を与えてくれる愛妾 パスカと、邪魔な男を殺す権利を得たわけだ。
私はアンジェルからの便箋を部屋の暖炉にくべて燃やした。
ここはとても寒いところだが暖炉で室内を温かくしている。丁度良い温度だ。
ここは北の別館。美しい荒れ狂う絶景の海や、この世の色とは思えぬ夕暮れや、蜃気楼など様々な自然の不可思議な
現状を見せてくれる素晴らしい館であった。ドールのお気に入りの館。
ドールはベルを鳴らして、子飼いの優秀な使用人にある依頼をした。
在る妹の夫だった男を内密に始末してくれ・・腕ききの暗殺者が必要だ。死体もだれにも見られずに消してくれと命じた。
パスカには何も知らせなかった。あれはもう終わった男には執着しない女だ。
醜悪な男の末路を想像したたけで嗜虐欲に満ちた高ぶりが体に満ちた。
パスカに快楽の深奥を知ってから、ドールは邪魔な敵や忌々しいものが消えただけで体が高揚するようになった。
その高ぶりを容赦なくパスカにぶつけるとドールはこの世の快楽の果てを味わった。
柔らかな美しい繊細なパスカの膣の奥深くみっちりと、隙間なくぴったりと男根を入れて、黙って舌を濃厚に絡め
幾夜も、男根を抜かずに侵入し続けるのは飽きなかった。
ごぽりと子宮が精液で膨れ上がり、妊娠しているようなパスカの滑稽な姿を見るのは愉快であった。
乳房も何回もしゃぶり、痛そうに腫れ上がって敏感になっている。
快楽に蕩けた美しい瞳が、ドールを見つめるのは心地いい。
気持ちがいい。
ドールはパスカの全身を舐め回しかった。月のものがある時だけはしなかったがそれ以外は性奴隷のように、体を酷使させた。それ以上にパスカも快楽に蕩けていたから、ドールとパスカは共犯者だった。
パスカがドールに恋慕しているのは解っている。それを受け入れるのは気持ちがいい。愉悦と快楽、思慕、僅かな恋や愛それらが混じりあうのは溶け合いそうで今までにない快楽を得た。
パスカはドールにとって快楽の天使だった。
一生手放すつもりはなかった。
パスカがドールの子を孕んだら・・その時ドールはその子をどうするか考えようと思った。
ドールは近親相姦の果ての子だ。まだ両親の愚行を繰り返すのをドールは僅かに恐れた。
パスカはドールが唯一冷たい愛を孕んだ女だ。凍り付いた心と青白き熱情を向けられる女。
その子が生まれたら、ドールは親と同じように愛しく思い犯し続けるかもしれない。
嗚呼。願わくば女であってくれるな。男ならば孕まない。
ドールはやはり狂った貴族の末裔であり、歪んた愛欲と執拗な執着を愛する者に向ける性質だった。
みずから欲のために手放した女に執着して、また手を伸ばそうとは・・
くつくつとドールは笑った。妹アンジェルからもらった白と銀の装飾が纏われた便箋が、貴族の印章が押されたものを切る女神の裸体の装飾をした豪華なペーパーナイフで、丁寧にドールは開いて、手紙の内容をを見た。
レイルの子を身ごもり、静かな生活をしたいこと。そして、そのためにはレイルが邪魔な事。
レイルはいまだに、捨てた女パスカに執着していて、再びわが手に所有したいこと。その欲望を捨てていないことを
赤裸々に暴露していた。
おお、哀れな妹よ。お前はまだレイルを許していないのだな。お前はレイルを愛したのに、レイルはパスカに執着している。
お前は、レイルを罰したがっているな。自分の人生を狂わせた男と身勝手にも逆恨みしている。仕方がない。女とはえてしてそういう傾向がある。どれほど理不尽でもそれが女にとっては絶対と思う時がある。
お前はレイルの子を得た。
そして、私は、愛しき快楽を与えてくれる愛妾 パスカと、邪魔な男を殺す権利を得たわけだ。
私はアンジェルからの便箋を部屋の暖炉にくべて燃やした。
ここはとても寒いところだが暖炉で室内を温かくしている。丁度良い温度だ。
ここは北の別館。美しい荒れ狂う絶景の海や、この世の色とは思えぬ夕暮れや、蜃気楼など様々な自然の不可思議な
現状を見せてくれる素晴らしい館であった。ドールのお気に入りの館。
ドールはベルを鳴らして、子飼いの優秀な使用人にある依頼をした。
在る妹の夫だった男を内密に始末してくれ・・腕ききの暗殺者が必要だ。死体もだれにも見られずに消してくれと命じた。
パスカには何も知らせなかった。あれはもう終わった男には執着しない女だ。
醜悪な男の末路を想像したたけで嗜虐欲に満ちた高ぶりが体に満ちた。
パスカに快楽の深奥を知ってから、ドールは邪魔な敵や忌々しいものが消えただけで体が高揚するようになった。
その高ぶりを容赦なくパスカにぶつけるとドールはこの世の快楽の果てを味わった。
柔らかな美しい繊細なパスカの膣の奥深くみっちりと、隙間なくぴったりと男根を入れて、黙って舌を濃厚に絡め
幾夜も、男根を抜かずに侵入し続けるのは飽きなかった。
ごぽりと子宮が精液で膨れ上がり、妊娠しているようなパスカの滑稽な姿を見るのは愉快であった。
乳房も何回もしゃぶり、痛そうに腫れ上がって敏感になっている。
快楽に蕩けた美しい瞳が、ドールを見つめるのは心地いい。
気持ちがいい。
ドールはパスカの全身を舐め回しかった。月のものがある時だけはしなかったがそれ以外は性奴隷のように、体を酷使させた。それ以上にパスカも快楽に蕩けていたから、ドールとパスカは共犯者だった。
パスカがドールに恋慕しているのは解っている。それを受け入れるのは気持ちがいい。愉悦と快楽、思慕、僅かな恋や愛それらが混じりあうのは溶け合いそうで今までにない快楽を得た。
パスカはドールにとって快楽の天使だった。
一生手放すつもりはなかった。
パスカがドールの子を孕んだら・・その時ドールはその子をどうするか考えようと思った。
ドールは近親相姦の果ての子だ。まだ両親の愚行を繰り返すのをドールは僅かに恐れた。
パスカはドールが唯一冷たい愛を孕んだ女だ。凍り付いた心と青白き熱情を向けられる女。
その子が生まれたら、ドールは親と同じように愛しく思い犯し続けるかもしれない。
嗚呼。願わくば女であってくれるな。男ならば孕まない。
ドールはやはり狂った貴族の末裔であり、歪んた愛欲と執拗な執着を愛する者に向ける性質だった。
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