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第4章 子どもたちの戦記
第10話 動揺
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かつてのセルシーオ・ナミが生み出し育成した最高の華の王。
ロサ・アルバが捕縛されたと情報がダリアとミモザにもたらされた。その情報は彼女らにはかつてなく衝撃と動揺を生み出した。
わたしの子が奪われた。その真実は何かをもぎとられた酷い感覚を伴った。
ミモザは怒りと不安と焦燥で震えていた。何かをしないと激高して叫びそうだった。だが強靭な理性がそれを留めた。
彼女らは医療部隊と地下に隠れている。食料と水や弾薬や補給す物は僅かだ。危険だが、瞬間移動できる者がロサ・アルバ以外に数人いる。
だが、力が不安定でどこに飛ばされるかまだ未確定だ。
嗚呼。シズナ。シズナ。ここまで貴方の救いの手は届かないでしょう。貴女は既に上位世界へ行ってしまった。
愚かにも私たちはこの地上へ戻って、地獄の戦いをしたけど、わたしたちは願ってしまう。誰か助けてと。でもいない。どうすればいい。
敵も私たちを探しているだろう。
不意にダリアはエンデイミオンを思い浮かべた。ダリアはシズナと同じように願った。エンデイミオンよ。今こそ力を貸してくれ。そなたはシズナの恋人であった。シズナの大切にしていた宗教施設が奪われた。
その報復を加担してくれ。
彼女は願った。シズナの恋人の名と、加護と力の恩恵を受けたダリアの願いは届いた。
不意に映像が空中に浮かんだ。 エンデイミオンの高貴な美しい顔だ。
彼は当初は当惑していたが、シズナの状況を知ると、みるみる鬼のように険しい顔をして、シズナの敵を排除するならばと加勢したいと応援した。
彼は即座に使用人に命じて、リコリス部隊のための武器と食料と水や様々な物や、兵士たちを集めた。
「お互いにシズナのために全身全霊をかけて祈るのだ。ダリア。そうすればわたしの今ある者達が、そなたらのところへ瞬間移動できる。能力者に命じよ。わたしもシズナの加護がある。
セルシーオ・ナミ。宗教施設のダリアとミモザ、リコリス部隊へ運べと願い祈り命じよ。そうすれば能力は上手くなり移動できるはずだ。」
エンデイミオンは可能性の話を言った。
そううまくいくだろうか?ダリアは不安になりながらもこれしかないと彼女たちは一心不乱に祈りかつてなく集中して願った。
集中すればするほど、彼女たちから光が帯びてきた。神力の発動だ。
エンデイミオンは祈った。願った。今ここにある者や、物体を、ダリアやリコリス部隊へ運べ。シズナの敵を滅ぼすために移動せよ。と願った。
ダリアはミモザは頭がおかしくなりそうなほど祈った。 シズナよ、愚かな私たちに今一度チャンスを与えてください。エンデイミオンが用意した者達を私たちが勝利するために運んできて。
彼らは一つのことに集中した。
シズナの敵を滅ぼせ。そのための必要な者達を移動せよ。ここダリアとミモザのもとへと来い。と願った。
祈りは通じた。
ダリアとミモザ。リコリス部隊たちの前に、エンデイミオンの寄せた部隊や物体が突如現れた。
ああ。ああ。シズナよ。感謝いたします。これでまだ戦える。勝機はある。まだ負けてはいない。
彼女らは歓喜して、新しい部隊と合流して、戦略を立て始めた。
戦いの最終局面が始まろうとしていた。
ゴルデアは既に独立している。彼はシズナ以外の力を有する別の神の血を引いている。
これは、シズナ女神と子どもとその敵の戦いなのだ。
ゴルデアは、黄金の女神だ。彼の部隊は別の戦いがある。
何故がダリアはそれが解った。だからゴルデアには助けを呼ばなかった。
ロサ・アルバが捕縛されたと情報がダリアとミモザにもたらされた。その情報は彼女らにはかつてなく衝撃と動揺を生み出した。
わたしの子が奪われた。その真実は何かをもぎとられた酷い感覚を伴った。
ミモザは怒りと不安と焦燥で震えていた。何かをしないと激高して叫びそうだった。だが強靭な理性がそれを留めた。
彼女らは医療部隊と地下に隠れている。食料と水や弾薬や補給す物は僅かだ。危険だが、瞬間移動できる者がロサ・アルバ以外に数人いる。
だが、力が不安定でどこに飛ばされるかまだ未確定だ。
嗚呼。シズナ。シズナ。ここまで貴方の救いの手は届かないでしょう。貴女は既に上位世界へ行ってしまった。
愚かにも私たちはこの地上へ戻って、地獄の戦いをしたけど、わたしたちは願ってしまう。誰か助けてと。でもいない。どうすればいい。
敵も私たちを探しているだろう。
不意にダリアはエンデイミオンを思い浮かべた。ダリアはシズナと同じように願った。エンデイミオンよ。今こそ力を貸してくれ。そなたはシズナの恋人であった。シズナの大切にしていた宗教施設が奪われた。
その報復を加担してくれ。
彼女は願った。シズナの恋人の名と、加護と力の恩恵を受けたダリアの願いは届いた。
不意に映像が空中に浮かんだ。 エンデイミオンの高貴な美しい顔だ。
彼は当初は当惑していたが、シズナの状況を知ると、みるみる鬼のように険しい顔をして、シズナの敵を排除するならばと加勢したいと応援した。
彼は即座に使用人に命じて、リコリス部隊のための武器と食料と水や様々な物や、兵士たちを集めた。
「お互いにシズナのために全身全霊をかけて祈るのだ。ダリア。そうすればわたしの今ある者達が、そなたらのところへ瞬間移動できる。能力者に命じよ。わたしもシズナの加護がある。
セルシーオ・ナミ。宗教施設のダリアとミモザ、リコリス部隊へ運べと願い祈り命じよ。そうすれば能力は上手くなり移動できるはずだ。」
エンデイミオンは可能性の話を言った。
そううまくいくだろうか?ダリアは不安になりながらもこれしかないと彼女たちは一心不乱に祈りかつてなく集中して願った。
集中すればするほど、彼女たちから光が帯びてきた。神力の発動だ。
エンデイミオンは祈った。願った。今ここにある者や、物体を、ダリアやリコリス部隊へ運べ。シズナの敵を滅ぼすために移動せよ。と願った。
ダリアはミモザは頭がおかしくなりそうなほど祈った。 シズナよ、愚かな私たちに今一度チャンスを与えてください。エンデイミオンが用意した者達を私たちが勝利するために運んできて。
彼らは一つのことに集中した。
シズナの敵を滅ぼせ。そのための必要な者達を移動せよ。ここダリアとミモザのもとへと来い。と願った。
祈りは通じた。
ダリアとミモザ。リコリス部隊たちの前に、エンデイミオンの寄せた部隊や物体が突如現れた。
ああ。ああ。シズナよ。感謝いたします。これでまだ戦える。勝機はある。まだ負けてはいない。
彼女らは歓喜して、新しい部隊と合流して、戦略を立て始めた。
戦いの最終局面が始まろうとしていた。
ゴルデアは既に独立している。彼はシズナ以外の力を有する別の神の血を引いている。
これは、シズナ女神と子どもとその敵の戦いなのだ。
ゴルデアは、黄金の女神だ。彼の部隊は別の戦いがある。
何故がダリアはそれが解った。だからゴルデアには助けを呼ばなかった。
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