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第3章 神に愛されし者
第2話 出会い
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美の一族に出会って、シズナは美と醜とはなんなのか?思うようになった。
勿論、シズナにとって、許しがたい暴言や、侮辱や害意をくわえようとするものは醜悪な者に見える。
しかし、相手にとってもシズナを醜悪な敵と見ているだろう。
それを考えると、真の美とか醜悪ってなんだろうとシズナはふと考えずにはいられなかった。
シズナは愛人を求めるようになった。
この人が欲しい。惹かれるという相手を求めた。
そうすれば生き続ける苦痛にも慣れるのではないかと思ったのだ。
少しシズナは教祖と女優の仕事を兼ねているから疲れたらしい。シズナは相変わらず邪神の眷属として神に贄を捧げている。しかし、少し、この人生にも飽きが来た。
それをダリアに相談すると、シズナに良いところを紹介すると言った。
そこは、超高級の権力者が相性と運がいい愛人を求めて、乱交をしたり、指名したりする超高級娼館があるらしい。
男も女もいるらしい。シズナはかつては下層娼婦だったのに・・こんどは客として指名?
なかには客を喰らおうとする狂気に満ちた男娼や娼婦もいる。
シズナはためらったが、ダリアは下らぬ倫理感や道徳は捨てろ。と言った。それは奴隷道徳だ。
シズナは既に、奴隷ではない。それを捨てる時が来たのだ。
ダリアは厳しく鋭く言った。
こんどはシズナが客として奴隷を見るのだ。娼婦や男娼を・・。なんという逆転の人生か。
ダリアの貴族としての誇りは高かった。
ダリアの運命を変えたシズナにはどうしても高みに行ってほしかった。
男娼や娼婦とはいえ、最高級の頂点に立つものはやはり神に愛されし者や、選ばれし者なのだ。
ダリアにとって、シズナの愛人は最高の愛人であってほしかった。
シズナは神として貴族の誇りも味わって、何もかも高みにいってほしい。
ダリアは母親として慕っている愚かな女神を、もっと上に連れて行きたかった。
そのためなら何でもしよう。 ダリアの冷徹な欲望がシズナに伝わった。
シズナは娘のダリアの愛しい欲望にうっとりとなった。
ダリアはわたしに最高のものを味わようとしている。
シズナには解ったので、ダリアに従った。 こうしてシズナは最高の愛人に出会った。
豪奢な高い塔。 その中で饗宴を繰り返す天才や権力者たちが出会いを求めて、魚のように遊泳している。
シズナはまるで、極彩色の魚たちが恋人を求めているようだと思った。
ダリアが用意した愛人は、目が本当に綺麗だった。琥珀にも緑にも変容する希少な瞳を持つ一族の一人だった。
容姿も美の一族に劣らず、華やかで抜きん出ていた。
妖艶さと男性的な雄々しさを併せ持った美しい男だった。
嗚呼‥ダリアの審美眼は正しかった。この人は最高の容姿と魂を持っている。
シズナは一瞬触れるのをためらったが、ダリアの思いを受け入れシズナは貴族のように、彼に触れた。
「美しい。気に入ったわ。わたしの愛人になってくださらないかしら。」
シズナは高慢に彼に話した。 シズナも十分に美しかった。時がたつにつれてシズナは高貴な貴婦人になっていった。
過去を知らなければ、シズナは高慢な貴族の女にしか見えなかっただろう。
美しい男は、「シズナ様がお気に召して嬉しいです。」と淡々と答えた。
それは真実だ。シズナには解った。 シズナは我にもなくときめき高揚した。
初めての感情だった。
嗚呼・・わたしはこの人を愛するだろう。愚かにも溺れてしまう予感があった。
シズナはこの美しい男を堪能することにした。
ダリアが子どものように嬉し気にシズナを見ていた。
贈り物が気に入ったと解って嬉しいのだ。 ダリアはそういういじらしいところもある。
ダリアはしばらく去ると言ってシズナと男だけを残した。
「貴方の名前は?」
頬を赤らめながらシズナは男を見上げた。男はシズナより背が高い。
「私の名前は・・エンデイミオンと申します。」
とても高貴な響きをする名前だわ。シズナは正に彼に相応しい。
これがシズナの高揚する恋の始まりだった。
勿論、シズナにとって、許しがたい暴言や、侮辱や害意をくわえようとするものは醜悪な者に見える。
しかし、相手にとってもシズナを醜悪な敵と見ているだろう。
それを考えると、真の美とか醜悪ってなんだろうとシズナはふと考えずにはいられなかった。
シズナは愛人を求めるようになった。
この人が欲しい。惹かれるという相手を求めた。
そうすれば生き続ける苦痛にも慣れるのではないかと思ったのだ。
少しシズナは教祖と女優の仕事を兼ねているから疲れたらしい。シズナは相変わらず邪神の眷属として神に贄を捧げている。しかし、少し、この人生にも飽きが来た。
それをダリアに相談すると、シズナに良いところを紹介すると言った。
そこは、超高級の権力者が相性と運がいい愛人を求めて、乱交をしたり、指名したりする超高級娼館があるらしい。
男も女もいるらしい。シズナはかつては下層娼婦だったのに・・こんどは客として指名?
なかには客を喰らおうとする狂気に満ちた男娼や娼婦もいる。
シズナはためらったが、ダリアは下らぬ倫理感や道徳は捨てろ。と言った。それは奴隷道徳だ。
シズナは既に、奴隷ではない。それを捨てる時が来たのだ。
ダリアは厳しく鋭く言った。
こんどはシズナが客として奴隷を見るのだ。娼婦や男娼を・・。なんという逆転の人生か。
ダリアの貴族としての誇りは高かった。
ダリアの運命を変えたシズナにはどうしても高みに行ってほしかった。
男娼や娼婦とはいえ、最高級の頂点に立つものはやはり神に愛されし者や、選ばれし者なのだ。
ダリアにとって、シズナの愛人は最高の愛人であってほしかった。
シズナは神として貴族の誇りも味わって、何もかも高みにいってほしい。
ダリアは母親として慕っている愚かな女神を、もっと上に連れて行きたかった。
そのためなら何でもしよう。 ダリアの冷徹な欲望がシズナに伝わった。
シズナは娘のダリアの愛しい欲望にうっとりとなった。
ダリアはわたしに最高のものを味わようとしている。
シズナには解ったので、ダリアに従った。 こうしてシズナは最高の愛人に出会った。
豪奢な高い塔。 その中で饗宴を繰り返す天才や権力者たちが出会いを求めて、魚のように遊泳している。
シズナはまるで、極彩色の魚たちが恋人を求めているようだと思った。
ダリアが用意した愛人は、目が本当に綺麗だった。琥珀にも緑にも変容する希少な瞳を持つ一族の一人だった。
容姿も美の一族に劣らず、華やかで抜きん出ていた。
妖艶さと男性的な雄々しさを併せ持った美しい男だった。
嗚呼‥ダリアの審美眼は正しかった。この人は最高の容姿と魂を持っている。
シズナは一瞬触れるのをためらったが、ダリアの思いを受け入れシズナは貴族のように、彼に触れた。
「美しい。気に入ったわ。わたしの愛人になってくださらないかしら。」
シズナは高慢に彼に話した。 シズナも十分に美しかった。時がたつにつれてシズナは高貴な貴婦人になっていった。
過去を知らなければ、シズナは高慢な貴族の女にしか見えなかっただろう。
美しい男は、「シズナ様がお気に召して嬉しいです。」と淡々と答えた。
それは真実だ。シズナには解った。 シズナは我にもなくときめき高揚した。
初めての感情だった。
嗚呼・・わたしはこの人を愛するだろう。愚かにも溺れてしまう予感があった。
シズナはこの美しい男を堪能することにした。
ダリアが子どものように嬉し気にシズナを見ていた。
贈り物が気に入ったと解って嬉しいのだ。 ダリアはそういういじらしいところもある。
ダリアはしばらく去ると言ってシズナと男だけを残した。
「貴方の名前は?」
頬を赤らめながらシズナは男を見上げた。男はシズナより背が高い。
「私の名前は・・エンデイミオンと申します。」
とても高貴な響きをする名前だわ。シズナは正に彼に相応しい。
これがシズナの高揚する恋の始まりだった。
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