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37 日常
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兄様は、何も聞かなかった。
そして夕食の時、父様から、
「ヒョーガル王子様が、王太子の位を現国王に返還に向かったそうだよ。少し前から、トモホーク王国の騎士や使者が来ていて帰国が決まっていてね。ヒョーガル王子が、どうしても剣術大会だけは代表になったので、自分の技術や力を新入生に見てもらいたいと言って、大会後すぐにトモホーク王国に出発されたよ」
と言った。
私は食べる手を止めない。
別れを言う時間を持てたことは言わない。
動揺はしていないはず。貴族だもの。
兄様は、
「圧巻でした。いや、圧倒的でした、アルフィンもレオナルド王子様も負けてしまいました。強い。強すぎる」
と兄様は、少しも喜んでいなくて、ただただ悔しそうに、そして悲しそうに、心配していた。
わかります。兄様。圧倒的な強さを見せてしまったら、現国王からみればただの脅威な敵になる。鋭い矢として折られることを心配しているのですね。
ぼんくらの振りをしたなら生きられると。
トモホーク王国から騎士と使者が来ているなら、その実力は判断されただろう。
兄様は、教室内にいる時間にヒョーガル王子を馬車に乗せ、騎士や使者の目を誤魔化したから急いでいたんだね。
ありがとう、兄様。
政治的局面について私は全然勉強してこなかった。だから無知だ。
兄様は今生の別れを想定しているのだろう。
でも
『大丈夫、心配ない』
と言った。
私は、必ず、どこに行ったとしても見つけると約束した。
そう、いつか、どこに行っても。
「兄様、なんて顔をしているんですか?大丈夫でしょう!今日は、ヒョーガル王子様の勝利を讃えましょう!」
そして、今日の試合が兄様の口から父様に伝わった。
そして何事もない休日は来る。
「ラーニャ、髪留め無くしてしまったから、買いに行きましょう」
とラーニャをお供に街に行く。
休日は人が多い。カフェの人気も高くずらりと並ぶ列。
「凄いわ~」
「お嬢様、裏の通りは絶対に入らないで下さいよ。急にお嬢様走り出すから」
とラーニャに言われ、もちろんと了承した。
服屋もアクセサリー店も賑わっている。
出店、フリーマーケットもある。
「ラーニャ、こっち」
とフリーマーケットを見ると不思議な柄の織物や木で作った神像、そして、
「ねぇ、ラーニャ黒犬よ。黒犬の髪留めこれにするわ」
「お嬢様、可愛くはないですよ」
「そう?可愛いじゃない」
と言い、即決した。
残った時間で屋台を巡り、焼き豚を食べたり、小さなカステラを食べたり、フルーツジュースを飲んだ。
目の前に、道化師が現れ、何かのチラシを配った。
そこにはミラン国からサーカスがやって来ると!
「ラーニャ、サーカスが来るそうよ。面白そうね」
ラーニャは紙を見ながら、
「お嬢様、残念ながらお嬢様には一緒に見る婚約者がおりません」
と失礼な事を言い切った。確かにこういったイベントはデートに使うかも知れない。友達と行ったって良いし、家族とだって行ってもいい。
「偏見よ」
私は、新しい髪留めをつけて学校に通い、授業を受けた。ヒロインアイテム効果か授業内容は家庭教師と勉強したところでしっかり覚えていた。
新しい髪留めの黒犬は、先生の話が良く聞こえるとかわかるとか、そういう特別な力は、感じない。
残念ながら、しっかり授業中眠くなる。
やっぱりヒロインアイテムには、加点がつくのかなぁと思い、今あれを持っているヒョーガル王子に何か幸運の加点がつけば良いと願った。
しかし、隣のラザリーさんが堂々と授業中寝るもので、逆に寝れないし、気が気じゃない。よく前から二番目で寝れるものかと驚く。
そしてラザリーさん、学校には一番に来て門の前でレオナルド王子様を待っているそうで、帰りは、教室の前で待っている。二週間以上続くと、悪口も聞かなくなり、いまは、先輩達からも『忠犬』と呼ばれて可愛がられていると聞く。
こういう風に受け入れられるってなんかなぁとズルいなぁ的な感情を持ってしまう。
自分じゃ出来ないから無い物ねだりでの僻みなのだけど。
最近、廊下では、アルフィン様と話している姿を見かけ、意外にレオナルド王子様という共通点があるからか、楽しそうによく笑っている。
ただクラスメイトの女子からは、嫌われているのは見ていてわかる。仕方がないことなんだろうか。
乙女ゲーム通りなら攻略対象者の一人を落とし始めているように見える…わけだけど…
私は、アルフィン様の婚約者でもないから関係はない。
ラザリーさんはヒロインじゃない、このゲームは終了したから関係ないという気持ちとただどこで悪役令嬢としての爆弾が、転がるのかわからないという強迫観念みたいなものがある。
何もない日が続くほど、ヒタヒタと悪い何かが近づいてくる気がした。
私は、食後、父様の執務室にくるように言われ、向かった。
「ミルフィーナ、ヒョーガル王子様の件は仕方がない。誰も悪くはない、あちらの国の問題だ。気にするな。私もこの家に預かっていた親しみがある、騎士団に護衛は依頼したボルドート王国の国境までは安全に移動したはずだ」
と切り出された。心配されている?父様がそんなことを言う人だとは思わなかった。
「大丈夫ですよ」
と答えると、小さな溜息を吐いてから、
「来月の終わりに、レオナルド王子様の婚約者を決めると言っても過言じゃないパーティーが開かれる。ミルフィーナも婚約者がいない状態だから参加は必然になる」
「マリネッセ様は?」
「もちろん参加されるが、最近体調が良くないらしい。アルフレッド公爵も悩んでいる様子だ。ミラン国の姫君も参加する。しばらく、姫君一行は王宮で過ごされるそうだ」
「そう、ですか。私の役目は、マリネッセ様のサポートですか?」
と聞くとお父様は、顔を振った。
「アルフレッド公爵は、話さないが、もしかするとマリネッセ嬢に婿を取らせ公爵家の事を考えているのかもしれない」
「えっ?」
「いや、渋りすぎだ。王子に婚約者が決まらなければ、上位貴族は、婚約者を決めれないだろう!」
と少し怒っていた。
レオナルド王子様か。
「だから、ミルフィーナも覚悟を持って望んで欲しい」
「覚悟ってまさか、王子の婚約者になる覚悟って事ですか?」
あり得ない、絶対にあり得ない。
「お父様、無理です。私の頭の中は知識なんて薄く伸ばした程度しか入ってないですし、礼儀作法も残念な者を見る程度ですし、特技も得意もないです」
必死の弁明に父様は頭を抱える。そして、
「家庭教師から、エルフィンの入学時と同程度の教育終了の報告があったぞ。これからも頑張って行こうという気持ちは生まれないのか?」
と聞かれ、
「絶対嫌だし、無理です」
ヒロインアイテム、もうない。地頭無理、ごめんなさい。
そこで思い出したのは、レオナルド王子様の追っかけ、ラザリーさんだ。
情熱という一点で熱いものを持っている。私が頑張るより絶対必死に頑張ると思う。
良いか悪いかは置いておくが。
「ラザリー・スタック男爵令嬢がレオナルド王子様の猛烈なファンというか、一時のアリサさんを見ているような人がいます。随分と先生に迷惑をかけている令嬢ですが、情熱という点では凄まじいと思いますよ」
というとお父様が嫌な顔をした。
「もう兄様から連絡ありましたか?ラザリーさんについて」
「ああ、アリサと似ているそうだな、相当学校の問題児と聞いた」
「そうですか、男爵令嬢なのでパーティーには参加出来ませんよね?」
「ああ無理だ」
残念かも…彼女がいればパーティーの中心は…いやそれより私が絡まれるかもしれなかった。王子の婚約者探しなんて聞いて面倒を押し付けようなんて、巻き込まれにいくようなもの危なかった。
「そうですか、私、何故か彼女に絡まれて面倒くさかったので、パーティー会場で会ったら、どんなヘンテコ発言で吊るし挙げられるかと怖くなりましたもの」
お父様は呆れて、
「令嬢として慎みと嗜みはどうした?」
と言われたけど、仕方ない。
猫なんて被ってられないわ。
「まぁ、婚約者の件、ミルフィーナの気持ちはわかったが、どうなるかはわからないと考えて欲しい」
と最後脅された。私の身体中の毛がゾワッと逆立った。
私まで出動しなければならないぐらいレオナルド王子、婚約者問題切迫しているの???
そして夕食の時、父様から、
「ヒョーガル王子様が、王太子の位を現国王に返還に向かったそうだよ。少し前から、トモホーク王国の騎士や使者が来ていて帰国が決まっていてね。ヒョーガル王子が、どうしても剣術大会だけは代表になったので、自分の技術や力を新入生に見てもらいたいと言って、大会後すぐにトモホーク王国に出発されたよ」
と言った。
私は食べる手を止めない。
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「圧巻でした。いや、圧倒的でした、アルフィンもレオナルド王子様も負けてしまいました。強い。強すぎる」
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ぼんくらの振りをしたなら生きられると。
トモホーク王国から騎士と使者が来ているなら、その実力は判断されただろう。
兄様は、教室内にいる時間にヒョーガル王子を馬車に乗せ、騎士や使者の目を誤魔化したから急いでいたんだね。
ありがとう、兄様。
政治的局面について私は全然勉強してこなかった。だから無知だ。
兄様は今生の別れを想定しているのだろう。
でも
『大丈夫、心配ない』
と言った。
私は、必ず、どこに行ったとしても見つけると約束した。
そう、いつか、どこに行っても。
「兄様、なんて顔をしているんですか?大丈夫でしょう!今日は、ヒョーガル王子様の勝利を讃えましょう!」
そして、今日の試合が兄様の口から父様に伝わった。
そして何事もない休日は来る。
「ラーニャ、髪留め無くしてしまったから、買いに行きましょう」
とラーニャをお供に街に行く。
休日は人が多い。カフェの人気も高くずらりと並ぶ列。
「凄いわ~」
「お嬢様、裏の通りは絶対に入らないで下さいよ。急にお嬢様走り出すから」
とラーニャに言われ、もちろんと了承した。
服屋もアクセサリー店も賑わっている。
出店、フリーマーケットもある。
「ラーニャ、こっち」
とフリーマーケットを見ると不思議な柄の織物や木で作った神像、そして、
「ねぇ、ラーニャ黒犬よ。黒犬の髪留めこれにするわ」
「お嬢様、可愛くはないですよ」
「そう?可愛いじゃない」
と言い、即決した。
残った時間で屋台を巡り、焼き豚を食べたり、小さなカステラを食べたり、フルーツジュースを飲んだ。
目の前に、道化師が現れ、何かのチラシを配った。
そこにはミラン国からサーカスがやって来ると!
「ラーニャ、サーカスが来るそうよ。面白そうね」
ラーニャは紙を見ながら、
「お嬢様、残念ながらお嬢様には一緒に見る婚約者がおりません」
と失礼な事を言い切った。確かにこういったイベントはデートに使うかも知れない。友達と行ったって良いし、家族とだって行ってもいい。
「偏見よ」
私は、新しい髪留めをつけて学校に通い、授業を受けた。ヒロインアイテム効果か授業内容は家庭教師と勉強したところでしっかり覚えていた。
新しい髪留めの黒犬は、先生の話が良く聞こえるとかわかるとか、そういう特別な力は、感じない。
残念ながら、しっかり授業中眠くなる。
やっぱりヒロインアイテムには、加点がつくのかなぁと思い、今あれを持っているヒョーガル王子に何か幸運の加点がつけば良いと願った。
しかし、隣のラザリーさんが堂々と授業中寝るもので、逆に寝れないし、気が気じゃない。よく前から二番目で寝れるものかと驚く。
そしてラザリーさん、学校には一番に来て門の前でレオナルド王子様を待っているそうで、帰りは、教室の前で待っている。二週間以上続くと、悪口も聞かなくなり、いまは、先輩達からも『忠犬』と呼ばれて可愛がられていると聞く。
こういう風に受け入れられるってなんかなぁとズルいなぁ的な感情を持ってしまう。
自分じゃ出来ないから無い物ねだりでの僻みなのだけど。
最近、廊下では、アルフィン様と話している姿を見かけ、意外にレオナルド王子様という共通点があるからか、楽しそうによく笑っている。
ただクラスメイトの女子からは、嫌われているのは見ていてわかる。仕方がないことなんだろうか。
乙女ゲーム通りなら攻略対象者の一人を落とし始めているように見える…わけだけど…
私は、アルフィン様の婚約者でもないから関係はない。
ラザリーさんはヒロインじゃない、このゲームは終了したから関係ないという気持ちとただどこで悪役令嬢としての爆弾が、転がるのかわからないという強迫観念みたいなものがある。
何もない日が続くほど、ヒタヒタと悪い何かが近づいてくる気がした。
私は、食後、父様の執務室にくるように言われ、向かった。
「ミルフィーナ、ヒョーガル王子様の件は仕方がない。誰も悪くはない、あちらの国の問題だ。気にするな。私もこの家に預かっていた親しみがある、騎士団に護衛は依頼したボルドート王国の国境までは安全に移動したはずだ」
と切り出された。心配されている?父様がそんなことを言う人だとは思わなかった。
「大丈夫ですよ」
と答えると、小さな溜息を吐いてから、
「来月の終わりに、レオナルド王子様の婚約者を決めると言っても過言じゃないパーティーが開かれる。ミルフィーナも婚約者がいない状態だから参加は必然になる」
「マリネッセ様は?」
「もちろん参加されるが、最近体調が良くないらしい。アルフレッド公爵も悩んでいる様子だ。ミラン国の姫君も参加する。しばらく、姫君一行は王宮で過ごされるそうだ」
「そう、ですか。私の役目は、マリネッセ様のサポートですか?」
と聞くとお父様は、顔を振った。
「アルフレッド公爵は、話さないが、もしかするとマリネッセ嬢に婿を取らせ公爵家の事を考えているのかもしれない」
「えっ?」
「いや、渋りすぎだ。王子に婚約者が決まらなければ、上位貴族は、婚約者を決めれないだろう!」
と少し怒っていた。
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「だから、ミルフィーナも覚悟を持って望んで欲しい」
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あり得ない、絶対にあり得ない。
「お父様、無理です。私の頭の中は知識なんて薄く伸ばした程度しか入ってないですし、礼儀作法も残念な者を見る程度ですし、特技も得意もないです」
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と聞かれ、
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情熱という一点で熱いものを持っている。私が頑張るより絶対必死に頑張ると思う。
良いか悪いかは置いておくが。
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というとお父様が嫌な顔をした。
「もう兄様から連絡ありましたか?ラザリーさんについて」
「ああ、アリサと似ているそうだな、相当学校の問題児と聞いた」
「そうですか、男爵令嬢なのでパーティーには参加出来ませんよね?」
「ああ無理だ」
残念かも…彼女がいればパーティーの中心は…いやそれより私が絡まれるかもしれなかった。王子の婚約者探しなんて聞いて面倒を押し付けようなんて、巻き込まれにいくようなもの危なかった。
「そうですか、私、何故か彼女に絡まれて面倒くさかったので、パーティー会場で会ったら、どんなヘンテコ発言で吊るし挙げられるかと怖くなりましたもの」
お父様は呆れて、
「令嬢として慎みと嗜みはどうした?」
と言われたけど、仕方ない。
猫なんて被ってられないわ。
「まぁ、婚約者の件、ミルフィーナの気持ちはわかったが、どうなるかはわからないと考えて欲しい」
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