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25 王子1の決意
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まぁ、私が言う事ではないが、本当に兄様は真面目だ。
騎士道精神云々なんてね。
勝者と敗者が生まれるもので、それぞれが何を望んだかの結果でしょう。
ヒョーガル王子が、意外に悔しそうな顔をしたのは、興味がある。
「なんでだろう?」
しばらく落ちついてから、ヒョーガル王子の部屋を訪ねた。
ラーニャには、黒豹の話をすると前もって伝えたので、兄様のメイド達は出て行き、ラーニャだけが残った。
私の方を見ない。
なんかイラっとする。
「そんなにショックでしたか?試合の棄権」
と聞けば、
「別に…」
盗賊黒豹の戦い方は知らないし、見たこともないけど、勝手なイメージで、
「らしくありませんね。黒豹が足をやられるなんて」
と言えば、バァッとこちらを見た。やっと見たという感じ。今日は赤よりもオレンジ系の瞳の色に見える。夕暮れの光が当たっているからかな、不思議。
本当にこの方の目は、綺麗だ…
「あ、アルフィンは、汚い」
と怒った。
その言葉は、ヒョーガル王子に似合わない。
「何、らしくないこと言うんですか?黒豹って言われる事も嫌ですか?兄様の影響を受け過ぎですね。真面目すぎ!アルフィン様は正しいですよ。次に控えているレオナルド王子様の側近として、敵になる者は潰すでしょう。汚くないですね。なら何故あなたは、黒豹と呼ばれた脚力を活かした戦い方をしないのですか?私にはそちらの方がガッカリですよ。王子の記憶戻りましたか?黒豹の事忘れてしまいましたか?何やっているんですか!綺麗も汚いもあなたの専売特許でしょう?いい子なんてつまらないです。私は、そちらに怒ってますよ!」
と言って席を立つ。
「確かに…」
とぼそりと言葉が聞こえた。
「あ、そうそう、入学するとすぐに新入生を歓迎する剣術大会ありますよね。もしかして、今日ってその代表者決めでしたか?出れそうなら、綺麗も汚いも併せたヒョーガル王子様の剣で圧倒的勝利を見せてください。私、学校にいくの面倒くさいと思っているんですよ。通う楽しみがないとね。よろしくお願いします」
と言って部屋を出た。
「お嬢様、煽りましたね~」
ニヤニヤしてラーニャは私を揶揄う。
「そうかな、ヒョーガル王子にはなんか負けて欲しくないの。トモホーク王国の情勢がどうなるかわからないけど、争いの中に綺麗は要らないでしょう。それに盗賊から我が家に招き入れた事で…平和ボケして死んで欲しくない」
いずれ帰国してしまう、私の心には強く真ん中にある言葉。
二年後王宮に忍び込むまで盗賊であれば、ヒョーガル王子は、この国で生きているわけだけど、侯爵家に来た事で王子として認められて、母国に帰る未来が早々にあるだろう。
こんなに変えておきながら、私のせいで死んでしまうのは、嫌だという我儘なんだよ。
「はい」
ラーニャは、嬉しそうに答えた。
夕食においても、兄様の怒りは治らず父様にも説明している。レオナルド王子様側の味方の父様は、困っている。もちろん、我が家でお世話しているヒョーガル王子が怪我をしていいわけがないから、アルフィン様に苦情を言おうか学校内の出来事だから黙認しようか悩んでいるようだ。
落ちついたところで
「お父様、少しご相談があります。後で執務室に伺わせて下さい」
とお願いした。
やっと兄様の話が区切れたとお父様は安心しているようだった。
執務室に入れば、
「失礼します、お父様に見て頂きたい品物があります。こちら街の路地裏にある店の惚れ薬という商品です」
と言えば、お父様は頭を抱えて、
「また、面倒な物を引き寄せてきたのか?」
と見たくないと手を振り拒否をする。
「まぁまぁ、お父様、これは兄様の通っている学生が買い始めている商品ですよ。兄様は、馬鹿真面目だから、レオナ様に使ってしまったら、大変です」
おっと、馬鹿は言いすぎた。
「入手してから、色々ありまして、中々実験出来なかったのですが、本日、潰した豆の上に数滴垂らした物を用意し、雀に食べさせた結果をまとめました。
私が思うには、薬物で即効性があるが、死には至らず、中毒性、錯乱、動作の遅れ、視野の狭さ、が見て取れました。出来るだけ早く研究機関で調べるべきだと思います」
と言えば、お父様は、呆れて
「ミルフィーナは何になりたいんだ?」
と聞かれた。
「別に、何も?」
と答えると、お父様は頭を掻いて、
「わかった、私から出して置く」
と言った。
ヒョーガル客室
ヒョーガルは考えていた。ミルフィーナの言った事は正しい。あの時、エルフィンをはじめクラスメイトが見ていた。騎士道なんて言葉にすると、更にカッコ悪いが、盗賊だった卑しいところは見せたくなくて、王子らしい清廉潔白な美しい剣技を見てほしかった。
「何やっているんだ、俺は。なんでこんな枠に入ったような戦い方をしたんだ、情けない。あのような荒々しい試合の方が、俺の持ち味が出るのに…」
盗賊をしていた時は、逃げることに徹した戦い方だった。ミルフィーナの言う通り、いつの間にか、真面目になり、王子らしくいなきゃと思ったのか!
勉強は好きだ。知識が身につくことが、わかるしそれがいつか役に立つと思える。剣術も自分に自信があった。
身体が自然と動くし、木剣の振り方も覚えていた。
それが嬉しくて、黒豹時代を否定して、なかった事にしようと必死に隠しているんだな、俺は。
ミルフィーナはそんな俺を見抜いていたな。
『真面目でいい子なんてつまらない』
確かに、俺自身つまらない、負けることはもっとつまらない。
扉が叩かれ、手紙が渡された。
アルフィンとレオナルド王子だ。
「明日、お見舞いだと」
別にあいつらが悪くないのに。
来る必要ないのに。
「あれ?俺、さっきまで、アルフィンの戦い方汚いって罵っていた…
なんて恥ずかしいこと言っていたんだよ」
深い溜息とミルフィーナに感謝と新入生歓迎の剣術大会、絶対に優勝してやると決意が交じる心情だった。
翌日
「失礼するね。ヒョーガル王子、中々自己紹介出来ずにすまなかったね。人目があってね。まだ、トモホーク王国の関係者の確認も取れてないから、本来会ってはいけないのだけど、私の側近が、私の為にやったことだと理解しているから、謝罪をしに来た」
とレオナルド王子が言うと、アルフィンが、
「やりすぎた。申し訳ない」
と頭を下げた。
もし俺が王子じゃなかったら、ボルドート王国の第一王子の側近が反省するなんてあり得ない。
「ふふっ、ワハハッハ」
声が出た。こんな平民の感覚もあるのに、何、俺は王子面してんだ!
「謝んないで下さい。私が避けようとしないで決め打ちをしに行ったからです。戦局を見たら、避けるべきでした、面白くない試合は、もう二度としませんので、気にしないで下さい」
と言えば、二人は、驚いた様子だった。
「どうして、急に?エルフィンと一緒に私を睨んでいただろう?」
とアルフィンが言えば、
「真面目かって怒られましたから、アルフィンはレオナルド王子様の側近だろう、当たり前のことをしたのに、周りが見えなくなってしまった。もう大丈夫。つまらない試合は絶対にしない。新入生歓迎の剣術大会、優勝しなければいけないので!」
と言えば、
「それは聞き捨てならない台詞ですね、ヒョーガル王子」
とレオナルド王子も片手を頬に当て、面白くなさそうに言った。
アルフィンも慌てて、
「それはない」
と言った。
急に男三人で笑った。
なんとなく、それぞれ考えていることがわかる。
そう言えば、ミルフィーナが言ったレオナルド王子の指輪!
「すまない、指輪を少し見せてもらえるか?」
自分のペンダントを服の上に出した途端に指輪とペンダントがお互いに反応するように光った。
「本当だ。ミルフィーナの言う通りだ」
と声が漏れた。
レオナルド王子もアルフィンもその場に待機している執事長も驚いたが、ミルフィーナの予知夢が真実だと証明された
瞬間だった。
騎士道精神云々なんてね。
勝者と敗者が生まれるもので、それぞれが何を望んだかの結果でしょう。
ヒョーガル王子が、意外に悔しそうな顔をしたのは、興味がある。
「なんでだろう?」
しばらく落ちついてから、ヒョーガル王子の部屋を訪ねた。
ラーニャには、黒豹の話をすると前もって伝えたので、兄様のメイド達は出て行き、ラーニャだけが残った。
私の方を見ない。
なんかイラっとする。
「そんなにショックでしたか?試合の棄権」
と聞けば、
「別に…」
盗賊黒豹の戦い方は知らないし、見たこともないけど、勝手なイメージで、
「らしくありませんね。黒豹が足をやられるなんて」
と言えば、バァッとこちらを見た。やっと見たという感じ。今日は赤よりもオレンジ系の瞳の色に見える。夕暮れの光が当たっているからかな、不思議。
本当にこの方の目は、綺麗だ…
「あ、アルフィンは、汚い」
と怒った。
その言葉は、ヒョーガル王子に似合わない。
「何、らしくないこと言うんですか?黒豹って言われる事も嫌ですか?兄様の影響を受け過ぎですね。真面目すぎ!アルフィン様は正しいですよ。次に控えているレオナルド王子様の側近として、敵になる者は潰すでしょう。汚くないですね。なら何故あなたは、黒豹と呼ばれた脚力を活かした戦い方をしないのですか?私にはそちらの方がガッカリですよ。王子の記憶戻りましたか?黒豹の事忘れてしまいましたか?何やっているんですか!綺麗も汚いもあなたの専売特許でしょう?いい子なんてつまらないです。私は、そちらに怒ってますよ!」
と言って席を立つ。
「確かに…」
とぼそりと言葉が聞こえた。
「あ、そうそう、入学するとすぐに新入生を歓迎する剣術大会ありますよね。もしかして、今日ってその代表者決めでしたか?出れそうなら、綺麗も汚いも併せたヒョーガル王子様の剣で圧倒的勝利を見せてください。私、学校にいくの面倒くさいと思っているんですよ。通う楽しみがないとね。よろしくお願いします」
と言って部屋を出た。
「お嬢様、煽りましたね~」
ニヤニヤしてラーニャは私を揶揄う。
「そうかな、ヒョーガル王子にはなんか負けて欲しくないの。トモホーク王国の情勢がどうなるかわからないけど、争いの中に綺麗は要らないでしょう。それに盗賊から我が家に招き入れた事で…平和ボケして死んで欲しくない」
いずれ帰国してしまう、私の心には強く真ん中にある言葉。
二年後王宮に忍び込むまで盗賊であれば、ヒョーガル王子は、この国で生きているわけだけど、侯爵家に来た事で王子として認められて、母国に帰る未来が早々にあるだろう。
こんなに変えておきながら、私のせいで死んでしまうのは、嫌だという我儘なんだよ。
「はい」
ラーニャは、嬉しそうに答えた。
夕食においても、兄様の怒りは治らず父様にも説明している。レオナルド王子様側の味方の父様は、困っている。もちろん、我が家でお世話しているヒョーガル王子が怪我をしていいわけがないから、アルフィン様に苦情を言おうか学校内の出来事だから黙認しようか悩んでいるようだ。
落ちついたところで
「お父様、少しご相談があります。後で執務室に伺わせて下さい」
とお願いした。
やっと兄様の話が区切れたとお父様は安心しているようだった。
執務室に入れば、
「失礼します、お父様に見て頂きたい品物があります。こちら街の路地裏にある店の惚れ薬という商品です」
と言えば、お父様は頭を抱えて、
「また、面倒な物を引き寄せてきたのか?」
と見たくないと手を振り拒否をする。
「まぁまぁ、お父様、これは兄様の通っている学生が買い始めている商品ですよ。兄様は、馬鹿真面目だから、レオナ様に使ってしまったら、大変です」
おっと、馬鹿は言いすぎた。
「入手してから、色々ありまして、中々実験出来なかったのですが、本日、潰した豆の上に数滴垂らした物を用意し、雀に食べさせた結果をまとめました。
私が思うには、薬物で即効性があるが、死には至らず、中毒性、錯乱、動作の遅れ、視野の狭さ、が見て取れました。出来るだけ早く研究機関で調べるべきだと思います」
と言えば、お父様は、呆れて
「ミルフィーナは何になりたいんだ?」
と聞かれた。
「別に、何も?」
と答えると、お父様は頭を掻いて、
「わかった、私から出して置く」
と言った。
ヒョーガル客室
ヒョーガルは考えていた。ミルフィーナの言った事は正しい。あの時、エルフィンをはじめクラスメイトが見ていた。騎士道なんて言葉にすると、更にカッコ悪いが、盗賊だった卑しいところは見せたくなくて、王子らしい清廉潔白な美しい剣技を見てほしかった。
「何やっているんだ、俺は。なんでこんな枠に入ったような戦い方をしたんだ、情けない。あのような荒々しい試合の方が、俺の持ち味が出るのに…」
盗賊をしていた時は、逃げることに徹した戦い方だった。ミルフィーナの言う通り、いつの間にか、真面目になり、王子らしくいなきゃと思ったのか!
勉強は好きだ。知識が身につくことが、わかるしそれがいつか役に立つと思える。剣術も自分に自信があった。
身体が自然と動くし、木剣の振り方も覚えていた。
それが嬉しくて、黒豹時代を否定して、なかった事にしようと必死に隠しているんだな、俺は。
ミルフィーナはそんな俺を見抜いていたな。
『真面目でいい子なんてつまらない』
確かに、俺自身つまらない、負けることはもっとつまらない。
扉が叩かれ、手紙が渡された。
アルフィンとレオナルド王子だ。
「明日、お見舞いだと」
別にあいつらが悪くないのに。
来る必要ないのに。
「あれ?俺、さっきまで、アルフィンの戦い方汚いって罵っていた…
なんて恥ずかしいこと言っていたんだよ」
深い溜息とミルフィーナに感謝と新入生歓迎の剣術大会、絶対に優勝してやると決意が交じる心情だった。
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とレオナルド王子が言うと、アルフィンが、
「やりすぎた。申し訳ない」
と頭を下げた。
もし俺が王子じゃなかったら、ボルドート王国の第一王子の側近が反省するなんてあり得ない。
「ふふっ、ワハハッハ」
声が出た。こんな平民の感覚もあるのに、何、俺は王子面してんだ!
「謝んないで下さい。私が避けようとしないで決め打ちをしに行ったからです。戦局を見たら、避けるべきでした、面白くない試合は、もう二度としませんので、気にしないで下さい」
と言えば、二人は、驚いた様子だった。
「どうして、急に?エルフィンと一緒に私を睨んでいただろう?」
とアルフィンが言えば、
「真面目かって怒られましたから、アルフィンはレオナルド王子様の側近だろう、当たり前のことをしたのに、周りが見えなくなってしまった。もう大丈夫。つまらない試合は絶対にしない。新入生歓迎の剣術大会、優勝しなければいけないので!」
と言えば、
「それは聞き捨てならない台詞ですね、ヒョーガル王子」
とレオナルド王子も片手を頬に当て、面白くなさそうに言った。
アルフィンも慌てて、
「それはない」
と言った。
急に男三人で笑った。
なんとなく、それぞれ考えていることがわかる。
そう言えば、ミルフィーナが言ったレオナルド王子の指輪!
「すまない、指輪を少し見せてもらえるか?」
自分のペンダントを服の上に出した途端に指輪とペンダントがお互いに反応するように光った。
「本当だ。ミルフィーナの言う通りだ」
と声が漏れた。
レオナルド王子もアルフィンもその場に待機している執事長も驚いたが、ミルフィーナの予知夢が真実だと証明された
瞬間だった。
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