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74夜会 5
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二人で廊下の向こう側を気にする。
「何かあったみたいだ。今すぐ門に向かおう」
とシルベルト様が私の右手を握り、誘導しようとした。
「少し、だけ、様子を見ませんか?今、馬車留めに行っても人がたくさんいるのではないでしょうか?私は怪我も負ってますし、人混みの中は怖いです」
と言えば、考えるように、確かにと頷かれた。
医務室で少し休憩させてもらう。
温かいお茶を一杯飲む程度の時間。シルベルト様は考えているようで黙っていた。クラード殿下や公爵家の皆様の事が気になるのだろう。
それなのに、今、私は全く違うことを考えていた。
シルベルト様の横顔を見つめる。その顔はみんなが騒ぐように整っているなと感じる。
今日は色々あったな。
もう疲れたな、なのに、どうしてか胸の高鳴りが収まらない。
きっと外は何かあって騒いでいるのに、容姿など突然考える私は、おかしいのかもしれない…特に今日みたいなパーティーの華やかな服装は、一層眩しくしていて、私をドキドキさせる。
「ティアラ嬢、確かにクラード様も心配だが、私にとったら君もかけがえのない人なんだ。今日改めて君がいなくなったと知った時、恐怖を感じたんだ。だから会場には行かずに家に向かおう」
と私を諭すように言う。
「シルベルト様…わかりました。我儘言って申し訳ありません。ご指示に従います」
と言えば嬉しそうに笑った。
温かいお茶は飲み終わり、医務室の医師と看護師に御礼を言って部屋から出る。
二人から、
「御幸せに」
と言われて…赤くなったのは、こんな状況なのにどうしようもない私達だ。
私は王宮内の現在の位置がわからないので誘導のままついていくだけだったが、シルベルト様が突然止まった。そして私に人差し指を口に当てる。壁際に移動すると、
ゾロゾロと足音が聞こえた。
「フラン様酷いです~、ずっと私の事見張っていたんですか?もう信じていたのに~」
と甘ったるい声が聞こえた。
なんで彼女は捕まっていて、父親が迎えにきて強制送還されたのではなかったの?
「まぁ、いいですよ。行きましょう」
と彼女は言った。フラン様の声は聞こえない。こちらの通りに来てしまったら、鉢合わせしてしまうわ。心臓の音が大きく聞こえ始めた。
「大丈夫かティアラ嬢。行ったみたいだ…」
と私の手をシルベルト様が握り締めた。いえ違う。緊張を払いたくて、私が彼の手を握り締めたんだ。
「フラン様が捕まったということですか?」
と聞くと多分と言いつつ神妙に頷く。
「まずは、君を送り届ける。全てはその後に…」
と言ったシルベルト様の目は少し迷いがあるみたいだった。それはそうだろう。私もブランカ先輩やカミューラ様が気になるもの。
「夜会の会場に向かったのでしょうか?」
と聞くと、
「いやこの道は通らないよ…この道を進んだ先は中央ホールだ」
「中央ホール?」
「あぁ、そこから各場所に行けるな」
「なら、夜会の会場にも行けるのでは?」
と聞けば、
「夜会の会場は別館だから、入り口から中央は通らず別廊下だったんだ」
そうか仕事関係とパーティーは別の建物にするのは当然か。
「そこにサクラさんが向かう目的は何かしら?」
と聞くと、
「わからない。夜会会場に何かがあったとして、きっと今騎士団が会場で対応しているだろうし、陛下や王妃様、トリウミ王国の王族は、きっと裏扉からでて離宮、もしくは王宮内の警備の整った部屋に待機していると思っている」
「裏扉からは、王宮内に入れるんですか?」
「入ったことはないが構造上は、道がある」
「シルベルト様、私達も中央ホールに行きましょう。出来れば階段の上に出るように、上の階から様子を見れませんか?」
と聞くと、とても困った顔をしたけどどうにか了承してくれた。
「王宮の管制官棟に宰相の執務室がある。あちらの棟内から入れば中央ホールの上階に出れるか」
私にはサッパリわからないが付いて行く。何か真剣に考えているようだった。そして不思議なくらい騎士や警備隊に会わない。
「すれ違うのは、王宮勤めのメイドと侍従、何人かの執務官ですね」
とシルベルト様に聞くと
「確かに駆り出されているのか、廊下に常駐している警備隊もいないな。でも緊迫感はあるがみんな働いているようだ。まだ緊急事態が起きたわけではないってことか」
シルベルト様が警備員を見つけた。
「すまないが、私はレイヤード公爵家の関係者だが、ここに来る途中騎士も警備隊も見かけなかったが何かあったのか?」
と聞くと、
「宰相閣下のご子息様ですか。各場所に小火が発生しまして、何名か要請がかかりました。今この階層に警備はもしかすると私だけかもしれません」
と答えた。
「そうか、あなたは剣をお持ちか?もしくは警棒」
「えっ、警棒を持ってますが…」
と急にシルベルト様が不穏な質問をするので怪しやまれている。
「一緒についてきてもらえないだろうか?友人が危ない目に合っている可能性があるんだ。もちろん飛び込んだりしない。様子を窺う時に控えて欲しい。出来れば応援要請してもらえないだろうか?」
と色々端折って話している。
警備員は、侍従に言伝をしてついて来てくれることになった。
「出来れば、ここでティアラ嬢は待機してもらいたいのだが…」
と物凄く心配気に言われたが、ここまで来たらね、私も気になります。
「髪の毛も崩れてドレスも皺になってしまった原因かもしれないのです。悔しいじゃないですか、何も知らないなんて。フラン様だって。何故サクラさんが自由に歩いているのかだって!いざとなったら逃げますから」
と言えば、小さな溜息を吐いた後、
「後で知らせが来ると思うけど?我慢出来ない?」
と急に子供をあやすように言われた。
私、駄々っ子じゃないわ!
「危なかったら引き下がります」
「わかった、絶対だよ」
と言って、目の前に階段が見え始めた。
声は聞こえる。
何人か階段を利用しているのかな。サクラさん達は、中央ホールにはいないのかもしれない。その途中のどこかの部屋に入ったとか?
「嬉しい~お父様~迎えに来てくれたのね」
と甘ったるい声が階段の下から聞こえた。やっぱり下の階にいる…
上階から見ると、騎士がいる。かなりいる。トリウミ王国の騎士、そしてあの赤いマントの後ろ姿は、貴賓席に座っていたトリウミ王国の国王陛下?
思わず、シルベルト様を見た。彼もこちらを見て驚きを表していた。
なんで?
国王陛下がこちらにいるの?
「お父様、本当に酷い目にあったのよ。許せないわ~」
と話す声は間違いなくサクラさん。
サクラさんは国王陛下と共に歩いていく、騎士に囲まれながら。
辺りにフラン様はいないみたい。
何故サクラさんが国王陛下を父と呼ぶの?
「お待ち下さい、国王陛下」
と声がかかった。
すぐに陛下を守っていた騎士の一人から
「無礼者」
と怒鳴り声が聞こえた。
「ご帰国前にお話しを…」
と言えば、ドンと人が壁にぶつかった音がした。
その人物は、クラウス殿下だった。
「そもそもあなたのせいよ。全然情報不足で、私の思う物語にならなかったじゃない~、全く使えないわね、しかしあなたがまさか本物だったとはね。本当にあなたの母親、ノーマン王国の陛下のお手つきとはね」
とサクラさんの馬鹿にしたような言葉、そして、
「あっそうだ、本物のサクラ・セノーをこの国に置いて行くから、セノー伯爵と共にどうぞ示談金を払ってね」
と言った。
本物?
では、あなたは誰?
「何かあったみたいだ。今すぐ門に向かおう」
とシルベルト様が私の右手を握り、誘導しようとした。
「少し、だけ、様子を見ませんか?今、馬車留めに行っても人がたくさんいるのではないでしょうか?私は怪我も負ってますし、人混みの中は怖いです」
と言えば、考えるように、確かにと頷かれた。
医務室で少し休憩させてもらう。
温かいお茶を一杯飲む程度の時間。シルベルト様は考えているようで黙っていた。クラード殿下や公爵家の皆様の事が気になるのだろう。
それなのに、今、私は全く違うことを考えていた。
シルベルト様の横顔を見つめる。その顔はみんなが騒ぐように整っているなと感じる。
今日は色々あったな。
もう疲れたな、なのに、どうしてか胸の高鳴りが収まらない。
きっと外は何かあって騒いでいるのに、容姿など突然考える私は、おかしいのかもしれない…特に今日みたいなパーティーの華やかな服装は、一層眩しくしていて、私をドキドキさせる。
「ティアラ嬢、確かにクラード様も心配だが、私にとったら君もかけがえのない人なんだ。今日改めて君がいなくなったと知った時、恐怖を感じたんだ。だから会場には行かずに家に向かおう」
と私を諭すように言う。
「シルベルト様…わかりました。我儘言って申し訳ありません。ご指示に従います」
と言えば嬉しそうに笑った。
温かいお茶は飲み終わり、医務室の医師と看護師に御礼を言って部屋から出る。
二人から、
「御幸せに」
と言われて…赤くなったのは、こんな状況なのにどうしようもない私達だ。
私は王宮内の現在の位置がわからないので誘導のままついていくだけだったが、シルベルト様が突然止まった。そして私に人差し指を口に当てる。壁際に移動すると、
ゾロゾロと足音が聞こえた。
「フラン様酷いです~、ずっと私の事見張っていたんですか?もう信じていたのに~」
と甘ったるい声が聞こえた。
なんで彼女は捕まっていて、父親が迎えにきて強制送還されたのではなかったの?
「まぁ、いいですよ。行きましょう」
と彼女は言った。フラン様の声は聞こえない。こちらの通りに来てしまったら、鉢合わせしてしまうわ。心臓の音が大きく聞こえ始めた。
「大丈夫かティアラ嬢。行ったみたいだ…」
と私の手をシルベルト様が握り締めた。いえ違う。緊張を払いたくて、私が彼の手を握り締めたんだ。
「フラン様が捕まったということですか?」
と聞くと多分と言いつつ神妙に頷く。
「まずは、君を送り届ける。全てはその後に…」
と言ったシルベルト様の目は少し迷いがあるみたいだった。それはそうだろう。私もブランカ先輩やカミューラ様が気になるもの。
「夜会の会場に向かったのでしょうか?」
と聞くと、
「いやこの道は通らないよ…この道を進んだ先は中央ホールだ」
「中央ホール?」
「あぁ、そこから各場所に行けるな」
「なら、夜会の会場にも行けるのでは?」
と聞けば、
「夜会の会場は別館だから、入り口から中央は通らず別廊下だったんだ」
そうか仕事関係とパーティーは別の建物にするのは当然か。
「そこにサクラさんが向かう目的は何かしら?」
と聞くと、
「わからない。夜会会場に何かがあったとして、きっと今騎士団が会場で対応しているだろうし、陛下や王妃様、トリウミ王国の王族は、きっと裏扉からでて離宮、もしくは王宮内の警備の整った部屋に待機していると思っている」
「裏扉からは、王宮内に入れるんですか?」
「入ったことはないが構造上は、道がある」
「シルベルト様、私達も中央ホールに行きましょう。出来れば階段の上に出るように、上の階から様子を見れませんか?」
と聞くと、とても困った顔をしたけどどうにか了承してくれた。
「王宮の管制官棟に宰相の執務室がある。あちらの棟内から入れば中央ホールの上階に出れるか」
私にはサッパリわからないが付いて行く。何か真剣に考えているようだった。そして不思議なくらい騎士や警備隊に会わない。
「すれ違うのは、王宮勤めのメイドと侍従、何人かの執務官ですね」
とシルベルト様に聞くと
「確かに駆り出されているのか、廊下に常駐している警備隊もいないな。でも緊迫感はあるがみんな働いているようだ。まだ緊急事態が起きたわけではないってことか」
シルベルト様が警備員を見つけた。
「すまないが、私はレイヤード公爵家の関係者だが、ここに来る途中騎士も警備隊も見かけなかったが何かあったのか?」
と聞くと、
「宰相閣下のご子息様ですか。各場所に小火が発生しまして、何名か要請がかかりました。今この階層に警備はもしかすると私だけかもしれません」
と答えた。
「そうか、あなたは剣をお持ちか?もしくは警棒」
「えっ、警棒を持ってますが…」
と急にシルベルト様が不穏な質問をするので怪しやまれている。
「一緒についてきてもらえないだろうか?友人が危ない目に合っている可能性があるんだ。もちろん飛び込んだりしない。様子を窺う時に控えて欲しい。出来れば応援要請してもらえないだろうか?」
と色々端折って話している。
警備員は、侍従に言伝をしてついて来てくれることになった。
「出来れば、ここでティアラ嬢は待機してもらいたいのだが…」
と物凄く心配気に言われたが、ここまで来たらね、私も気になります。
「髪の毛も崩れてドレスも皺になってしまった原因かもしれないのです。悔しいじゃないですか、何も知らないなんて。フラン様だって。何故サクラさんが自由に歩いているのかだって!いざとなったら逃げますから」
と言えば、小さな溜息を吐いた後、
「後で知らせが来ると思うけど?我慢出来ない?」
と急に子供をあやすように言われた。
私、駄々っ子じゃないわ!
「危なかったら引き下がります」
「わかった、絶対だよ」
と言って、目の前に階段が見え始めた。
声は聞こえる。
何人か階段を利用しているのかな。サクラさん達は、中央ホールにはいないのかもしれない。その途中のどこかの部屋に入ったとか?
「嬉しい~お父様~迎えに来てくれたのね」
と甘ったるい声が階段の下から聞こえた。やっぱり下の階にいる…
上階から見ると、騎士がいる。かなりいる。トリウミ王国の騎士、そしてあの赤いマントの後ろ姿は、貴賓席に座っていたトリウミ王国の国王陛下?
思わず、シルベルト様を見た。彼もこちらを見て驚きを表していた。
なんで?
国王陛下がこちらにいるの?
「お父様、本当に酷い目にあったのよ。許せないわ~」
と話す声は間違いなくサクラさん。
サクラさんは国王陛下と共に歩いていく、騎士に囲まれながら。
辺りにフラン様はいないみたい。
何故サクラさんが国王陛下を父と呼ぶの?
「お待ち下さい、国王陛下」
と声がかかった。
すぐに陛下を守っていた騎士の一人から
「無礼者」
と怒鳴り声が聞こえた。
「ご帰国前にお話しを…」
と言えば、ドンと人が壁にぶつかった音がした。
その人物は、クラウス殿下だった。
「そもそもあなたのせいよ。全然情報不足で、私の思う物語にならなかったじゃない~、全く使えないわね、しかしあなたがまさか本物だったとはね。本当にあなたの母親、ノーマン王国の陛下のお手つきとはね」
とサクラさんの馬鹿にしたような言葉、そして、
「あっそうだ、本物のサクラ・セノーをこの国に置いて行くから、セノー伯爵と共にどうぞ示談金を払ってね」
と言った。
本物?
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