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32浮かれからのしっぺ返し
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(シルベルトside)
生徒会
シリル様から、
「ティアラ嬢と一曲は、誰か踊った方が良いよ。だって落とし靴の姫探しのイベントをして、副賞の靴だよって言っても聞かない馬鹿がいるわけじゃない?ちゃんと見せつけた方がいいんだよ、ティアラ嬢は目立ちたくないって言っているけど、もうこうなると全てオープンにした方が、すっきりすると思う」
と言われて、まだ懐疑的だが、シリル様の言うこともわかる気がした。
「そうですね」
そう、ダンスと言われて、やっぱり気になったのは、この私と靴屋のデザイナーとの共同傑作サファイアの靴…
卒業パーティーでこの靴がお披露目が出来たら、どんだけ煌びやかに美しく…甘く、美味しく…
ハ!何をまた馬鹿なことを考えているんだ。
この靴を履いて踊る彼女を想像して、下半身の一箇所に血が集まる。どんな変態だよ…
駄目だ、でも…
「すまない、準備は終わっているから先に帰ります」
慌て靴屋に行った。
ちょうど彼女がいた。
「シルベルト様、この度は素晴らしい靴をありがとうございます」
と言ってくれた。
あぁ、彼女もこの靴の素晴らしさがわかってくれたか!
「あぁ!良い出来だっただろう、あの靴!最終確認をと思ってもう一度訪ねたんだが、ティアラ嬢が気に入ってくれたなら、嬉しいよ」
と心から言えた。
そこからこの靴の素晴らしさを説明した。
「は、い。ありがとうございます。シルベルト様は大変お詳しいのですね。私はこのような高級店も初めてで、色々無知で恥ずかしいですわ」
彼女に褒められた。
嬉しい、彼女に気にいってもらえて嬉しい。
うん、これは、シリル様の言う通り、私が、ダンスに誘ってもいいのではないか?生徒会のイベントなわけで…
やはりお披露目をする場は必要だな。
一人で問答している間に
「ありがとうございます」
と言われてしまった。
持っていったのは、白い靴のみ。
まだ調整が終わっていないからな。
ん、それでも彼女と踊りたい。気づけば彼女を追いかけていた。
ダンスに誘ったが、あまり乗り気では無いようだ。しかしちょうどシリル様が来て今回のダンスの趣旨を話してくれた。
流石シリル様だ。
彼女も納得してくれた。
「よろしくお願いします、シルベルト様」
なんと彼女の方から、そう言ってくれた。私を選んでくれた。
これは嬉しい。すぐに靴屋に戻る。
「すみません、もし…このサファイアの靴を優先して調整してもらっていいですか?」
と言ってみるだけ言ってみた。
店員は、笑顔で、
「任せてください。明日の朝までに仕上げてみせます」
と意気込んで答えた。
これはもしかして大丈夫ってことか?
「いや、無理はしないでいいけど…
本当に?明日の朝?」
と、繰り返して聞いてしまった。
それならば、明日の卒業パーティーに間に合うじゃないか。このサファイアの靴の煌めき、彼女の白い滑らかな肌に合う、絶対合う黄金比の角度…
ダンス、副賞、なら断然、白いハイヒールよりこちらの私の考えた靴の方が華やかで豪華だ、そしてこれこそ彼女の足を美しく彩れる…
駄目だ、この考えは大変危険だ。変態に近づいていってどうする。
しかし…
可能ならば…
私の考えたこの靴で、彼女とダンスが出来たなら夢のような時間だなぁ…
5足あるうちの私の靴で、笑顔で楽しそうに、踊ってくれる。
いや、これは自己満足だ。彼女はこの靴を気に入らないかもしれない…
それはないか…
うん、この中では一番美しくセンスがある。私が考え、自信のある逸品だからな。
フフフッ
フフフフフッファハハハ…
「大丈夫ですか?シルベルト様…」
と心配そうに恐る恐る聞く御者に、
「ああ、すまない。少しばかり、想像してしまって…
いや、大したことない、楽しみがあってな、明日の朝もこの店に寄ってから学園に行くことにする」
と伝えると、
「はあ?登校遅れても大丈夫ですか?」
「ああ、問題ない。明日は卒業式。送辞も貴賓席に着くのもクラード様だし、準備は済んでいる。最終確認はログワットでも出来る、問題はない。…明日が楽しみだ」
まだ不信な顔の御者は、
「はあ、…それは良うございました…」
と尻窄みになりながら言葉を発した。
心配される理由はどこにもない!
夜も中々寝付けず、想像するだけで私の分身は相変わらず元気になり、なんだかこれも慣れてきたなと爽やかに処理した。
これは、若さゆえの欲望…楽しみの前の前戯…
いや、そんないやらしさでは無くて…
明日への活力なんだ、若さゆえの!!
大丈夫!
誰に迷惑をかけているわけじゃない!
多分、大丈夫…そう、明日ティアラ嬢に迷惑をかけるわけにはいかない、その為に必要不可欠な行為。
一度書籍で調べてみよう…か…
朝は来る、いや、来た。
「出来たか?どうかな?」
期待でドキドキする。
こんな風に思うのは初めてかもしれない、それも自分の事じゃなくて他人の贈り物に…
あ、いや、結局あの靴で踊る彼女が見たくて、それを一番近くで見れる事に期待して高鳴っているのか。
身体は素直すぎて、また一段変態の階段を登った。
朝から風呂に入ろう…
身だしなみ…大切だから。
*
「シルベルト様、おはよう御座います!調整終了しました。本日のパーティーでこの靴が輝くこと間違いありません!」
と店員に言われ、高揚に頷く。
「確かに!今も太陽を寄せ付けないぐらい光り輝いているな」
「毎度ありがとうございました」
店を出て、木箱に入った素晴らしい芸術品を抱えて馬車に乗った。
御者には触らせない。
万が一にも落としたら大変だからな。
ハァ~、ドキドキする、何と言って渡そうか、やはり副賞としてふさわしいのはこの靴だから、これを履きたまえ、だろうか?いや、君の美しい足を光り輝かせるにはこの靴しか無い、だろうか…
楽しみだ。
「シルベルト様、前方で襲撃事件に遭ってます!」
と突然御者が焦って言ってきた。
チッ、面倒な…
「警備隊でも呼びに行くか…」
「あれ、シルベルト様と同じ学園の制服のご令嬢ですよ!」
「えっ!?」
小窓からは見えない。
「あのボロい馬車は、靴屋でご一緒だったご友人かと」
「すぐ降りる」
と言って飛び出した。
俵担ぎをされた女生徒。
あのボロい馬車、
ビルド侯爵家!!ティアラ嬢!
「おい!何している!」
頭に血がのぼった…ただ目の前にいる犯人を蹴って、蹴って、服を引っ張って地面に叩きつけ、ティアラ嬢がジタバタする足を見て、更に血が上って…
ティアラ嬢の身体が男の肩から解放されたが下は地面で…
ズササァーと必死で滑り込んだ。
どうにか彼女が酷い怪我は負わないで済んだと思いたい。
「すまないが、下に置くよ。捕らえなければ!」
気の利いた台詞が出てこなかった…
誰が、こんな事を!
どうして、なぜ、今日!
怒りは高まるばかりで、逃げようとした犯人を殴った。
…蹴れば良かった。
拳が痛い…
とりあえず、犯人確保出来たか。
周りにいた野次馬に警備隊を呼びに行かせた。
彼女の元に行き、
「ティアラ嬢大丈夫か?警備隊の手配や犯人確保で一人させたが、怪我はないか?」
やっと聞けた。
「大丈夫です」
と言われたが、気の利いた台詞が思いつかない。
「そうか、良かった…」
「なぜ?」
と聞かれた。
「あぁ…
その靴屋に寄ってて…
慌て学園に向かっている時に、御者が発見した。手の甲に怪我をしているじゃないか」
と焦った。俺も拳が信じられないほど痛いが、彼女の肌が赤く傷ついていた。
「たいしたことはありません。本当にありがとうございました。私では何も対処出来ませんでした」
と頭を下げられた。
困ったな…
「とりあえず、手当…ここなら学園の方が近いな、まず医務室に行こう」
彼女が後ろから付いてくる。エスコートしても良いのだろうか…手を合わせても?
嘘だろう!
彼女は、足を引きずって歩いていた…
「足も痛めたか…」
最悪だ。
最低だ。
夢も希望も木っ端微塵だ。
「痛むだけですから」
と彼女の儚い笑顔を見せられた。
あぁ~、あぁ~、なんて無情なんだ!
光り輝く笑顔が見たかった!
儚い、そんな泣きそうな…無理して笑わないでくれ!!
もう耐えられない…
彼女を抱えた。
「や、やめてくださいませ」
とバタバタされたが、今日、この時間が許せなかった。
『誰が首謀者だ!』
そのまま公爵家の馬車に乗せた。こんな顔見せたくなかった。
怒りが、言葉と強い感情とを押し寄せて溢れてしまいそうで…外に出た。
警備隊に引き渡し、少し説明して、彼女を医務室に連れて行く事を告げて学園に向かった。
靴の箱が目に入った。
もうパーティーどころでは無い。
…
向かいあって無言のまま…
時間が過ぎた。
(クソ、誰がこんな事を、心の中が暴風雨過ぎて、言葉が出ないじゃないか!)
生徒会
シリル様から、
「ティアラ嬢と一曲は、誰か踊った方が良いよ。だって落とし靴の姫探しのイベントをして、副賞の靴だよって言っても聞かない馬鹿がいるわけじゃない?ちゃんと見せつけた方がいいんだよ、ティアラ嬢は目立ちたくないって言っているけど、もうこうなると全てオープンにした方が、すっきりすると思う」
と言われて、まだ懐疑的だが、シリル様の言うこともわかる気がした。
「そうですね」
そう、ダンスと言われて、やっぱり気になったのは、この私と靴屋のデザイナーとの共同傑作サファイアの靴…
卒業パーティーでこの靴がお披露目が出来たら、どんだけ煌びやかに美しく…甘く、美味しく…
ハ!何をまた馬鹿なことを考えているんだ。
この靴を履いて踊る彼女を想像して、下半身の一箇所に血が集まる。どんな変態だよ…
駄目だ、でも…
「すまない、準備は終わっているから先に帰ります」
慌て靴屋に行った。
ちょうど彼女がいた。
「シルベルト様、この度は素晴らしい靴をありがとうございます」
と言ってくれた。
あぁ、彼女もこの靴の素晴らしさがわかってくれたか!
「あぁ!良い出来だっただろう、あの靴!最終確認をと思ってもう一度訪ねたんだが、ティアラ嬢が気に入ってくれたなら、嬉しいよ」
と心から言えた。
そこからこの靴の素晴らしさを説明した。
「は、い。ありがとうございます。シルベルト様は大変お詳しいのですね。私はこのような高級店も初めてで、色々無知で恥ずかしいですわ」
彼女に褒められた。
嬉しい、彼女に気にいってもらえて嬉しい。
うん、これは、シリル様の言う通り、私が、ダンスに誘ってもいいのではないか?生徒会のイベントなわけで…
やはりお披露目をする場は必要だな。
一人で問答している間に
「ありがとうございます」
と言われてしまった。
持っていったのは、白い靴のみ。
まだ調整が終わっていないからな。
ん、それでも彼女と踊りたい。気づけば彼女を追いかけていた。
ダンスに誘ったが、あまり乗り気では無いようだ。しかしちょうどシリル様が来て今回のダンスの趣旨を話してくれた。
流石シリル様だ。
彼女も納得してくれた。
「よろしくお願いします、シルベルト様」
なんと彼女の方から、そう言ってくれた。私を選んでくれた。
これは嬉しい。すぐに靴屋に戻る。
「すみません、もし…このサファイアの靴を優先して調整してもらっていいですか?」
と言ってみるだけ言ってみた。
店員は、笑顔で、
「任せてください。明日の朝までに仕上げてみせます」
と意気込んで答えた。
これはもしかして大丈夫ってことか?
「いや、無理はしないでいいけど…
本当に?明日の朝?」
と、繰り返して聞いてしまった。
それならば、明日の卒業パーティーに間に合うじゃないか。このサファイアの靴の煌めき、彼女の白い滑らかな肌に合う、絶対合う黄金比の角度…
ダンス、副賞、なら断然、白いハイヒールよりこちらの私の考えた靴の方が華やかで豪華だ、そしてこれこそ彼女の足を美しく彩れる…
駄目だ、この考えは大変危険だ。変態に近づいていってどうする。
しかし…
可能ならば…
私の考えたこの靴で、彼女とダンスが出来たなら夢のような時間だなぁ…
5足あるうちの私の靴で、笑顔で楽しそうに、踊ってくれる。
いや、これは自己満足だ。彼女はこの靴を気に入らないかもしれない…
それはないか…
うん、この中では一番美しくセンスがある。私が考え、自信のある逸品だからな。
フフフッ
フフフフフッファハハハ…
「大丈夫ですか?シルベルト様…」
と心配そうに恐る恐る聞く御者に、
「ああ、すまない。少しばかり、想像してしまって…
いや、大したことない、楽しみがあってな、明日の朝もこの店に寄ってから学園に行くことにする」
と伝えると、
「はあ?登校遅れても大丈夫ですか?」
「ああ、問題ない。明日は卒業式。送辞も貴賓席に着くのもクラード様だし、準備は済んでいる。最終確認はログワットでも出来る、問題はない。…明日が楽しみだ」
まだ不信な顔の御者は、
「はあ、…それは良うございました…」
と尻窄みになりながら言葉を発した。
心配される理由はどこにもない!
夜も中々寝付けず、想像するだけで私の分身は相変わらず元気になり、なんだかこれも慣れてきたなと爽やかに処理した。
これは、若さゆえの欲望…楽しみの前の前戯…
いや、そんないやらしさでは無くて…
明日への活力なんだ、若さゆえの!!
大丈夫!
誰に迷惑をかけているわけじゃない!
多分、大丈夫…そう、明日ティアラ嬢に迷惑をかけるわけにはいかない、その為に必要不可欠な行為。
一度書籍で調べてみよう…か…
朝は来る、いや、来た。
「出来たか?どうかな?」
期待でドキドキする。
こんな風に思うのは初めてかもしれない、それも自分の事じゃなくて他人の贈り物に…
あ、いや、結局あの靴で踊る彼女が見たくて、それを一番近くで見れる事に期待して高鳴っているのか。
身体は素直すぎて、また一段変態の階段を登った。
朝から風呂に入ろう…
身だしなみ…大切だから。
*
「シルベルト様、おはよう御座います!調整終了しました。本日のパーティーでこの靴が輝くこと間違いありません!」
と店員に言われ、高揚に頷く。
「確かに!今も太陽を寄せ付けないぐらい光り輝いているな」
「毎度ありがとうございました」
店を出て、木箱に入った素晴らしい芸術品を抱えて馬車に乗った。
御者には触らせない。
万が一にも落としたら大変だからな。
ハァ~、ドキドキする、何と言って渡そうか、やはり副賞としてふさわしいのはこの靴だから、これを履きたまえ、だろうか?いや、君の美しい足を光り輝かせるにはこの靴しか無い、だろうか…
楽しみだ。
「シルベルト様、前方で襲撃事件に遭ってます!」
と突然御者が焦って言ってきた。
チッ、面倒な…
「警備隊でも呼びに行くか…」
「あれ、シルベルト様と同じ学園の制服のご令嬢ですよ!」
「えっ!?」
小窓からは見えない。
「あのボロい馬車は、靴屋でご一緒だったご友人かと」
「すぐ降りる」
と言って飛び出した。
俵担ぎをされた女生徒。
あのボロい馬車、
ビルド侯爵家!!ティアラ嬢!
「おい!何している!」
頭に血がのぼった…ただ目の前にいる犯人を蹴って、蹴って、服を引っ張って地面に叩きつけ、ティアラ嬢がジタバタする足を見て、更に血が上って…
ティアラ嬢の身体が男の肩から解放されたが下は地面で…
ズササァーと必死で滑り込んだ。
どうにか彼女が酷い怪我は負わないで済んだと思いたい。
「すまないが、下に置くよ。捕らえなければ!」
気の利いた台詞が出てこなかった…
誰が、こんな事を!
どうして、なぜ、今日!
怒りは高まるばかりで、逃げようとした犯人を殴った。
…蹴れば良かった。
拳が痛い…
とりあえず、犯人確保出来たか。
周りにいた野次馬に警備隊を呼びに行かせた。
彼女の元に行き、
「ティアラ嬢大丈夫か?警備隊の手配や犯人確保で一人させたが、怪我はないか?」
やっと聞けた。
「大丈夫です」
と言われたが、気の利いた台詞が思いつかない。
「そうか、良かった…」
「なぜ?」
と聞かれた。
「あぁ…
その靴屋に寄ってて…
慌て学園に向かっている時に、御者が発見した。手の甲に怪我をしているじゃないか」
と焦った。俺も拳が信じられないほど痛いが、彼女の肌が赤く傷ついていた。
「たいしたことはありません。本当にありがとうございました。私では何も対処出来ませんでした」
と頭を下げられた。
困ったな…
「とりあえず、手当…ここなら学園の方が近いな、まず医務室に行こう」
彼女が後ろから付いてくる。エスコートしても良いのだろうか…手を合わせても?
嘘だろう!
彼女は、足を引きずって歩いていた…
「足も痛めたか…」
最悪だ。
最低だ。
夢も希望も木っ端微塵だ。
「痛むだけですから」
と彼女の儚い笑顔を見せられた。
あぁ~、あぁ~、なんて無情なんだ!
光り輝く笑顔が見たかった!
儚い、そんな泣きそうな…無理して笑わないでくれ!!
もう耐えられない…
彼女を抱えた。
「や、やめてくださいませ」
とバタバタされたが、今日、この時間が許せなかった。
『誰が首謀者だ!』
そのまま公爵家の馬車に乗せた。こんな顔見せたくなかった。
怒りが、言葉と強い感情とを押し寄せて溢れてしまいそうで…外に出た。
警備隊に引き渡し、少し説明して、彼女を医務室に連れて行く事を告げて学園に向かった。
靴の箱が目に入った。
もうパーティーどころでは無い。
…
向かいあって無言のまま…
時間が過ぎた。
(クソ、誰がこんな事を、心の中が暴風雨過ぎて、言葉が出ないじゃないか!)
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