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(シルベルトside)
クリスマスパーティー断罪後
レイヤード家 執務室
扉の前、一呼吸して、ノックをする。
「失礼します、父上。少しお話しよろしいでしょうか…」
恐る恐る声をかけた。
「何だ、愚息…」
もう怒っている。まだ何も話していないのに…知っているのか?
…まさかな。
しかし逃げるわけにはいかない。こうなってしまった責任と友人達も救わなければいけない…
『勇気を持て、シルベルト!』
自分を鼓舞する。
「本当に申し訳ありませんでした、父上!」
と頭を下げた。
「なにが?」
低い声で唸るように、私の顔も見ずに書類に向き合っていた父上。
「レイヤード家の恥を晒し、そして仕出かしました」
と言えば、
「はぁ!常日頃じゃなくてか?女に絆され堕とされ…」
と父が言った所でようやく父上の目線が上がり目が合った。
「はい、何がどうなったのかわかりませんが、何かを仕込まれた、もしくは盛られていた事は間違い無いかと思います。そして意識が浮上する前に仕出かしたことは、イリーネ嬢との婚約破棄を宣言したことです」
「盛られただと?言い訳か…ふぅ~、それはシルベルトだけか?」
「いいえ、生徒会メンバー…婚約破棄をみんなの前で宣言したのはクラード様、ログワット、フランです」
宰相も務める我が父が天を仰いだ。
「婚約者がいる四人全員か…皆の前で…愚か者が…」
呆れたのだろう。
「で、何用だ。我が家から出て行って、かの男爵令嬢と駆け落ちでもするのか?別れの挨拶か、さっさと出ていけ。もう十分だ」
と言った。
ぶるりと震えた。
元に戻った私にはこれ以上の皮肉はない。
「みんなの前で発言してしまったことについて取り消すことは出来ません。勿論話し合いもせず、侮辱してしまった点については、イリーネ嬢に謝ります。しかしもう既にクラード様は、学園にカミューラ嬢やイリーネ嬢をはじめとして其々の婚約者のイジメの証拠を学園に提出してしまいました。彼女達も退学まではいかなくても停学処分は下されるかもしれません…」
全てを話し、自分も罰、父の判断に従おう。
「そうか…令嬢達も、嫉妬で己を見失ってしまったのか…残念だがその責任さえもお前達にあるのだぞ、それで何だ、まだあるのか愚息…」
興味を失ったのか、再び書類に目を向けた。もう私の言い訳も聞きたくないらしい。
「父上、セレナ嬢をお調べ下さい。どんな物を使って我々の意識を奪ったのか…情欲を増加させたのかわかりませんが、まだクラード様並びに三名、令嬢の罠に囚われたままです」
と訴えれば、
少し面白い者でも見るように片眉を上げ、
「で、まるで自分は違うとでも言いたいのか?…何故一人だけ…確かに違うか…愚息はどうやって浮上した?」
と顔を上げて目が合った。これには興味があるらしい。
「これです」
と迷わずハイヒールを見せた。
「令嬢の靴?」
「ハイ、この片方の靴が階段から落ちてきました。それが頭に当たり…
靴についている『血』を嗅いだ瞬間、その芳しい匂いに翻弄され、身体中に新鮮な風が吹き荒れました。指先で触れれば燃えるように熱く刺激を受け脳内が今までと違ってクリアになりました」
と言った。
素直に言った。言わなかった事もあるが、そこは大丈夫だろう…
返しがない…
言葉を間違えたか?
「愚息、相手を変えただけの言い訳か?そのなんだ性的なアレだ…匂いに興奮とか、血に興奮するとか…そう言った類いの…他の女性へ興味が移ったとか。靴が当たった衝撃じゃなくて?」
…
違う、あの靴の匂いや血は、絶対薬か何かを中和してくれたんだ。
ここで恥じるな、その方が絶対怪しい。
キリッと気合をいれなおして、
「痛みの衝撃は確かにありましたが、セレナへの興味を相殺したのは…匂いだと自覚してます。その令嬢を認識するよりも、この靴に鼻を近づけて思いっきり嗅ぎたいという欲求が押し寄せましたが、ギリギリの所で堪えました。そんな事は初めてです。正常な今、他の物の匂いにも興味ありません」
「いや、明らかに話している内容は変態だぞ、愚息…」
…
また言葉を間違ったか?
「私はセレナ嬢に盛られた何かしらに相対する欲求の何かだと思うのです。何故あんなにセレナ嬢に夢中になったのか…今では全くわからないのです」
「そうか…媚薬の類いか、それより強い何かか?血が芳しいなんて聞いたことない話だ」
と顎を触りながら検討する。
「とりあえず、陛下にはお伝えする。愚息は自宅謹慎、それから今回の件によってレイヤード公爵家の後継は見直し、以上」
と言って、また仕事に戻った。
「はい、申し訳ありませんでした」
と一礼して、父上の執務室を出た。
ハァーーーーーー
長い息を吐いた。
これは安堵だ。
駄目すぎる私ともまだ向き合ってくれた父への緊張から解かれた。
今、私の机には片方だけのハイヒールが置かれている。
月明かりに照らされ、踵の折れ曲がった部分に血が浮かぶ。
少し色が変わった…
「もう落ちついて見れるな。やはり今は匂いに引きつけられるってことはなさそうだ。良かった…変態ではない。しかしこれは誰の物だろう?オレンジのネクタイ一年生、しっかり礼を言わねばならないな…白い肌…滑らかな曲線の足、足首の細さ…甘く美味そうな、あれは幻…」
とぼやけた視界を思い出そうとした。思い出すのは、あの生足…
また血があらぬ所に集まり…
!?
処理をした。
父の声で『変態』が重く響いて、重い十字架を背負わされた気持ちになった。
ハァーーーー、嘘だろう?
どうした、俺の身体…本当に変・態…違う、こ、れ、は、年頃の…
もしくはセレナから受けた症状を相殺する副作用に決まっている…
匂いじゃなくて、生足妄想…
(そう、俺は大丈夫、これは違う!)
父上が翌日、国王陛下に全てを報告してからクラード様含め婚約者無しの王弟シリル様まで謹慎処分だそうだ。
クラード様自身を検査して王宮在中の医師でもセレナに媚薬を盛られたか嗅がされたかの薬物は出なかったらしい。
クラード様が大層お怒りらしく俺達やセレナを呼んでいると聞いた。
父上が私の持っていたハイヒールを取りに来た。
丁重に袋に入れ、取り扱い注意状態になったハイヒールに物悲しさが湧き上がってしまった。
駄目だ、私は決して変態ではない!この感情は何だ?
忘れろ、想像するな!
と思えば思うほど、あの足が…
俺を変態へと誘う…結局また下半身の処理をして落ちつかせた。
(大丈夫か?これって実は病気かも…)
どんどん言えない秘密が増える罪悪感を逃れようと別な事を考えた。
自宅謹慎で唯一外部と接触を許されたのは、イリーネ嬢への今回の件の謝罪の手紙だけだ。
多くの学生の前で侮辱したのは間違いないからだ。
そして、話し合いもなく年の暮れに婚約破棄は成立した。
会って話をしたい気分にもならなかったらしい。当然だ。
「おい、愚息よ。あのハイヒール返して欲しいか?」
突然夕食に父に問われた。
「お役に立ちましたか?」
と冷静に聞くと、
「あぁ、まずクラード殿下が血の付着部分を触り、確かに変化が見られた。シリル様はあまり変化がわからないとそれで王宮医師が血、それも乙女の血と判明した…
まだログワットとフランには施していないが、あのハイヒールの血が完全に乾いて効果がないのではとの事だ。その学生については本当に心当たりがないんだな?本当ならその学生にお願いしたい所だが、早く正常に戻すべきと何人か実験的に取り組む。殿下方は、まだ万全ではないな。接触も連絡も禁じている
…
あぁ愚息よ、うーんん、殿下は匂いには反応しなかったからな。それだけだ、以上!」
顔が火照る。
何だ、そ、れ!家族の前で言うことじゃないだろう!
俺が変態…匂い系のそういう性癖だって言っているような感じじゃないか。違う、俺は視覚的な生足…
いや、そっちも言えない。
恥ずかしくてすぐにダイニングを出る。母の顔も弟や妹の顔も見れない…
ドッと汗が吹き出してきた。
落ちつけ、大丈夫だ。俺はシルベルト・レイヤードだ。
表情を崩すな。無になれ!
突然後ろの部屋から笑い声が聞こえた。
急いで自分の部屋に帰った。
(恥ずかしい~、柔らかい部分を滅多刺しにされたぁ~…最悪だ…)
クリスマスパーティー断罪後
レイヤード家 執務室
扉の前、一呼吸して、ノックをする。
「失礼します、父上。少しお話しよろしいでしょうか…」
恐る恐る声をかけた。
「何だ、愚息…」
もう怒っている。まだ何も話していないのに…知っているのか?
…まさかな。
しかし逃げるわけにはいかない。こうなってしまった責任と友人達も救わなければいけない…
『勇気を持て、シルベルト!』
自分を鼓舞する。
「本当に申し訳ありませんでした、父上!」
と頭を下げた。
「なにが?」
低い声で唸るように、私の顔も見ずに書類に向き合っていた父上。
「レイヤード家の恥を晒し、そして仕出かしました」
と言えば、
「はぁ!常日頃じゃなくてか?女に絆され堕とされ…」
と父が言った所でようやく父上の目線が上がり目が合った。
「はい、何がどうなったのかわかりませんが、何かを仕込まれた、もしくは盛られていた事は間違い無いかと思います。そして意識が浮上する前に仕出かしたことは、イリーネ嬢との婚約破棄を宣言したことです」
「盛られただと?言い訳か…ふぅ~、それはシルベルトだけか?」
「いいえ、生徒会メンバー…婚約破棄をみんなの前で宣言したのはクラード様、ログワット、フランです」
宰相も務める我が父が天を仰いだ。
「婚約者がいる四人全員か…皆の前で…愚か者が…」
呆れたのだろう。
「で、何用だ。我が家から出て行って、かの男爵令嬢と駆け落ちでもするのか?別れの挨拶か、さっさと出ていけ。もう十分だ」
と言った。
ぶるりと震えた。
元に戻った私にはこれ以上の皮肉はない。
「みんなの前で発言してしまったことについて取り消すことは出来ません。勿論話し合いもせず、侮辱してしまった点については、イリーネ嬢に謝ります。しかしもう既にクラード様は、学園にカミューラ嬢やイリーネ嬢をはじめとして其々の婚約者のイジメの証拠を学園に提出してしまいました。彼女達も退学まではいかなくても停学処分は下されるかもしれません…」
全てを話し、自分も罰、父の判断に従おう。
「そうか…令嬢達も、嫉妬で己を見失ってしまったのか…残念だがその責任さえもお前達にあるのだぞ、それで何だ、まだあるのか愚息…」
興味を失ったのか、再び書類に目を向けた。もう私の言い訳も聞きたくないらしい。
「父上、セレナ嬢をお調べ下さい。どんな物を使って我々の意識を奪ったのか…情欲を増加させたのかわかりませんが、まだクラード様並びに三名、令嬢の罠に囚われたままです」
と訴えれば、
少し面白い者でも見るように片眉を上げ、
「で、まるで自分は違うとでも言いたいのか?…何故一人だけ…確かに違うか…愚息はどうやって浮上した?」
と顔を上げて目が合った。これには興味があるらしい。
「これです」
と迷わずハイヒールを見せた。
「令嬢の靴?」
「ハイ、この片方の靴が階段から落ちてきました。それが頭に当たり…
靴についている『血』を嗅いだ瞬間、その芳しい匂いに翻弄され、身体中に新鮮な風が吹き荒れました。指先で触れれば燃えるように熱く刺激を受け脳内が今までと違ってクリアになりました」
と言った。
素直に言った。言わなかった事もあるが、そこは大丈夫だろう…
返しがない…
言葉を間違えたか?
「愚息、相手を変えただけの言い訳か?そのなんだ性的なアレだ…匂いに興奮とか、血に興奮するとか…そう言った類いの…他の女性へ興味が移ったとか。靴が当たった衝撃じゃなくて?」
…
違う、あの靴の匂いや血は、絶対薬か何かを中和してくれたんだ。
ここで恥じるな、その方が絶対怪しい。
キリッと気合をいれなおして、
「痛みの衝撃は確かにありましたが、セレナへの興味を相殺したのは…匂いだと自覚してます。その令嬢を認識するよりも、この靴に鼻を近づけて思いっきり嗅ぎたいという欲求が押し寄せましたが、ギリギリの所で堪えました。そんな事は初めてです。正常な今、他の物の匂いにも興味ありません」
「いや、明らかに話している内容は変態だぞ、愚息…」
…
また言葉を間違ったか?
「私はセレナ嬢に盛られた何かしらに相対する欲求の何かだと思うのです。何故あんなにセレナ嬢に夢中になったのか…今では全くわからないのです」
「そうか…媚薬の類いか、それより強い何かか?血が芳しいなんて聞いたことない話だ」
と顎を触りながら検討する。
「とりあえず、陛下にはお伝えする。愚息は自宅謹慎、それから今回の件によってレイヤード公爵家の後継は見直し、以上」
と言って、また仕事に戻った。
「はい、申し訳ありませんでした」
と一礼して、父上の執務室を出た。
ハァーーーーーー
長い息を吐いた。
これは安堵だ。
駄目すぎる私ともまだ向き合ってくれた父への緊張から解かれた。
今、私の机には片方だけのハイヒールが置かれている。
月明かりに照らされ、踵の折れ曲がった部分に血が浮かぶ。
少し色が変わった…
「もう落ちついて見れるな。やはり今は匂いに引きつけられるってことはなさそうだ。良かった…変態ではない。しかしこれは誰の物だろう?オレンジのネクタイ一年生、しっかり礼を言わねばならないな…白い肌…滑らかな曲線の足、足首の細さ…甘く美味そうな、あれは幻…」
とぼやけた視界を思い出そうとした。思い出すのは、あの生足…
また血があらぬ所に集まり…
!?
処理をした。
父の声で『変態』が重く響いて、重い十字架を背負わされた気持ちになった。
ハァーーーー、嘘だろう?
どうした、俺の身体…本当に変・態…違う、こ、れ、は、年頃の…
もしくはセレナから受けた症状を相殺する副作用に決まっている…
匂いじゃなくて、生足妄想…
(そう、俺は大丈夫、これは違う!)
父上が翌日、国王陛下に全てを報告してからクラード様含め婚約者無しの王弟シリル様まで謹慎処分だそうだ。
クラード様自身を検査して王宮在中の医師でもセレナに媚薬を盛られたか嗅がされたかの薬物は出なかったらしい。
クラード様が大層お怒りらしく俺達やセレナを呼んでいると聞いた。
父上が私の持っていたハイヒールを取りに来た。
丁重に袋に入れ、取り扱い注意状態になったハイヒールに物悲しさが湧き上がってしまった。
駄目だ、私は決して変態ではない!この感情は何だ?
忘れろ、想像するな!
と思えば思うほど、あの足が…
俺を変態へと誘う…結局また下半身の処理をして落ちつかせた。
(大丈夫か?これって実は病気かも…)
どんどん言えない秘密が増える罪悪感を逃れようと別な事を考えた。
自宅謹慎で唯一外部と接触を許されたのは、イリーネ嬢への今回の件の謝罪の手紙だけだ。
多くの学生の前で侮辱したのは間違いないからだ。
そして、話し合いもなく年の暮れに婚約破棄は成立した。
会って話をしたい気分にもならなかったらしい。当然だ。
「おい、愚息よ。あのハイヒール返して欲しいか?」
突然夕食に父に問われた。
「お役に立ちましたか?」
と冷静に聞くと、
「あぁ、まずクラード殿下が血の付着部分を触り、確かに変化が見られた。シリル様はあまり変化がわからないとそれで王宮医師が血、それも乙女の血と判明した…
まだログワットとフランには施していないが、あのハイヒールの血が完全に乾いて効果がないのではとの事だ。その学生については本当に心当たりがないんだな?本当ならその学生にお願いしたい所だが、早く正常に戻すべきと何人か実験的に取り組む。殿下方は、まだ万全ではないな。接触も連絡も禁じている
…
あぁ愚息よ、うーんん、殿下は匂いには反応しなかったからな。それだけだ、以上!」
顔が火照る。
何だ、そ、れ!家族の前で言うことじゃないだろう!
俺が変態…匂い系のそういう性癖だって言っているような感じじゃないか。違う、俺は視覚的な生足…
いや、そっちも言えない。
恥ずかしくてすぐにダイニングを出る。母の顔も弟や妹の顔も見れない…
ドッと汗が吹き出してきた。
落ちつけ、大丈夫だ。俺はシルベルト・レイヤードだ。
表情を崩すな。無になれ!
突然後ろの部屋から笑い声が聞こえた。
急いで自分の部屋に帰った。
(恥ずかしい~、柔らかい部分を滅多刺しにされたぁ~…最悪だ…)
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