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117 幸せの作り方
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ハァーーー、とんでもない事をやってしまった。
気を失って、記憶も全部失えたらと今こそ思う。そして何故私の部屋にアンドル様がいるの。
何故、なぜーーー。
現在、ベッドで目覚めたけど寝たふりをしております。
いや、なんて言って起きればいいのよ、あんなことしでかして!
何故か瞳に惹きつけられ、直接私の耳にアンドル様の息と声を感じて、これは駄目だと思ってしまった。
口を塞がないと。
手足が動かないなら、口で挟んで…
なんて馬鹿なの、私!
足動いたよね、走って逃げれたよね。口動いたなら、声出せたよね、
何やってるのかしら、私!
ハァーーー
リリエットからも物語からも聞いたことがない…
眠った姫を王子のキスで目覚めるとか、
結婚式の大きな鐘の下で、王子とお姫様がキスをした絵本だって知っているのに。
まだ結婚式じゃないし、私は眠ってもいない。
あれは、私から、彼の唇を食べに行った行為だ。キスじゃない、捕食だ。どうしよう、最低だ。犯罪的な…
塞ぐとかそんなの言い訳だ。
大変なことをしてしまった…
「何、百面相をしているの?ミランダ嬢」
ギクッ
「大丈夫、ミランダちゃん、倒れたって聞いて」
ウッ、お義兄様。
「いえ。…なんとか…」
と自力で起き上がる。
「アンドルが狡賢く外堀を固めて、大々的にミランダちゃんとの仲を吹聴したかったのだろう。こんな追い込んで、びっくりして倒れるに決まってる。観客の中に新聞社がいるなんて、怪しすぎるだろう」
「た、確かに、みんなに私とミランダ嬢の関係を知って欲しいとは、常日頃、思っていたし、ミランダ嬢のあの告白から一歩前に進むと思っていたのに実際は4か月経っても変わらなくて、ただどんどん外堀の塀だけ高く積み上がってしまった。リリエット嬢から、ミランダ嬢は、学ぶことは楽しいけど、その意味を理解していないと思うと報告を受けた時の焦りと危機感は、ディライドには分かるまい!何度も二人で会おうと王宮に誘っても学校で会ってるじゃないですか~とか今、忙しいのですよねって断られてみろ、意識して欲しいと思うのは、普通じゃないか…」
「アンドルは、極端すぎるだろう。突然あんな王子妃教育の家庭教師を学校に連れこんだり」
「あれは、イズリー家が学校に通っている間は、ミランダ嬢を王宮に住ませないっていうし、卒業後からの婚約期間になったら、また結婚は先になるじゃないか!」
アンドル様とお義兄様が、ベッドの横で唾を飛ばす勢いで、喧嘩している。
つまり、アンドル様はみんなに私との仲を知って欲しい。早く結婚したいと言っているな、これは。
イズリー家は、ゆっくりでいいじゃないかの方針で、大変ありがたい…
結婚か…
彼方に逃げようとしたのを寸前の所で戻ってきた。
「お義兄様、心配してくださりありがとうございます。少しだけ…アンドル様とお話しをさせて下さい」
「大丈夫なの…か?いや、そうだね、これは二人の話だったな…でもこんな急な発表、新聞社に訂正記事を書かせることも出来るからね」
と言って席を外してくれた。
そして二人…になった。
謝罪をするにもアレを思い出し、恥ずかしさが込み上がる。
アンドル様も先程の義兄に対する時のようにポンポンと言葉が出ないようで、ただ無言でお互い照れの時間が過ぎて…
「…申し訳ございませんでした…」
とやっと私の踏ん切りがついた言葉に、
「ありがとう」
とほぼ同時に言葉を当ててきた…
「「えっ?」」
何故ありがとう?
「何故謝るの?」
と聞かれ、
「あんな破廉恥でとんでもない事をしたのですよ、私は!謝罪で済むようなことじゃありません。アンドル様の護衛騎士に通報して下さい…」
とベッドの上で深く深く謝罪した。
ベッドから出て謝ろうとしたが、手で制されてしまい、現在上半身だけ起き上がっております。
「あぁ、キスのことか…嬉しかった…初めてで驚いてしまって」
うわぁ、初めてを奪ったのか!ますます犯罪的な…あれはキスではないよね?絵本で見たことない…
「私も初めてで気が動転してしまい、」
「そうか、初めて同士か!嬉しいな、」
え、めちゃくちゃ喜んでる。
ガッツポーズまでして、再び、自分の唇を触っている。
…犯罪には…
「これから、二人でその…こういう事も勉強していこう。凄く良いな、明日も明後日も頑張ろうって気になるよ。ミランダ嬢、いや、ミランダって呼んで良いかな?」
「ええ、名前はどうとでもお呼び下さい…あの犯罪は…?」
「犯罪って?びっくりしたけど、嬉しかったあんな告白の承諾。ミランダの答えに幸せが波のように押し寄せてくる、ハァー、幸せだ。ディライドの言う通り、結婚の時期は訂正は出来るから…本当にごめん、焦って、相談もしないで決めて、暴走した…反省している。また後日二人で決めて、発表しよう。本当にごめんなさい」
何故か立場が逆転して、私が謝られている。
私、通報されるかと思ったのに、幸せだって目の前の王子様は言った。
確かにデレッとしている。
その顔は、見た事がなかった。
色んな表情を見てきたのに、まだ知らない顔をするなんて!
嬉しいと思ったのと、私の頬も自然と上がるようなワクワクして楽しいと感じる。
思わず、アンドル様の袖を引き、
「嬉しい」
と言ってしまった。
それは、
…
…
チューーーゥ
唇と唇が重なる、そんな行為。
何故物語では、目覚めるきっかけの絵に、何故教会の結婚式の絵に使われるのか…読んでいる時は考えもしなかった。
…
一人ではなくて誰かと。
運命なんて後付け。
興味のあるあなたと。
だから、食べちゃいたくなるぐらい知りたい。
その、きっかけ。
唇と唇は、柔らかくて、やっぱり照れくさくて、嬉しくて、ドキドキして、幸せだと思った。
真っ赤な顔の私達は、笑った。
ただ笑っていて、お義兄様に近いって怒られて、怪しまれて、でも笑ってしまいまた怒られた。
*
鈍感の私は、人の気持ちも理解しないし、私自身も理解していない。
本能が、甘い幸せを嗅ぎ取って奪いにいくなんて…王女様達や、ダイアナさんが聞いたら、
『ほら見なさい、図々しい。横取りよ、いやらしい』
と言われるだろう。
「私が嫌われた理由、わかるな。私もなんか私わかりませんって言いながら、横取りする感じ嫌かも。天然系みたいで実は本能系だったとか」
「お嬢様何か言いましたか?」
「なんでもないわ。もう学校も卒業だと思ったら、感慨深くって」
「そうですよね、お嬢様の卒業式、貴賓席が豪華で大変ですね」
とラナは笑っていた。去年卒業したアンドル様やお義兄様、マリングレー王国のアクア王子にリウム王子…
「ええ、毎回毎回アンドル様と、我が国の馬鹿兄が意味わからない勝負するから…お義兄様まで巻き込まれて大変だったわ」
「マリングレーの皆様は、家族の絆を取り戻したくて一生懸命、お嬢様にアピールしているのでしょう」
「そうね、少し幼い時の忘れた記憶も思い出すこともあるの…明日は挨拶するわ。私から」
と言えば、ラナは嬉しそうな顔をした。
気を失って、記憶も全部失えたらと今こそ思う。そして何故私の部屋にアンドル様がいるの。
何故、なぜーーー。
現在、ベッドで目覚めたけど寝たふりをしております。
いや、なんて言って起きればいいのよ、あんなことしでかして!
何故か瞳に惹きつけられ、直接私の耳にアンドル様の息と声を感じて、これは駄目だと思ってしまった。
口を塞がないと。
手足が動かないなら、口で挟んで…
なんて馬鹿なの、私!
足動いたよね、走って逃げれたよね。口動いたなら、声出せたよね、
何やってるのかしら、私!
ハァーーー
リリエットからも物語からも聞いたことがない…
眠った姫を王子のキスで目覚めるとか、
結婚式の大きな鐘の下で、王子とお姫様がキスをした絵本だって知っているのに。
まだ結婚式じゃないし、私は眠ってもいない。
あれは、私から、彼の唇を食べに行った行為だ。キスじゃない、捕食だ。どうしよう、最低だ。犯罪的な…
塞ぐとかそんなの言い訳だ。
大変なことをしてしまった…
「何、百面相をしているの?ミランダ嬢」
ギクッ
「大丈夫、ミランダちゃん、倒れたって聞いて」
ウッ、お義兄様。
「いえ。…なんとか…」
と自力で起き上がる。
「アンドルが狡賢く外堀を固めて、大々的にミランダちゃんとの仲を吹聴したかったのだろう。こんな追い込んで、びっくりして倒れるに決まってる。観客の中に新聞社がいるなんて、怪しすぎるだろう」
「た、確かに、みんなに私とミランダ嬢の関係を知って欲しいとは、常日頃、思っていたし、ミランダ嬢のあの告白から一歩前に進むと思っていたのに実際は4か月経っても変わらなくて、ただどんどん外堀の塀だけ高く積み上がってしまった。リリエット嬢から、ミランダ嬢は、学ぶことは楽しいけど、その意味を理解していないと思うと報告を受けた時の焦りと危機感は、ディライドには分かるまい!何度も二人で会おうと王宮に誘っても学校で会ってるじゃないですか~とか今、忙しいのですよねって断られてみろ、意識して欲しいと思うのは、普通じゃないか…」
「アンドルは、極端すぎるだろう。突然あんな王子妃教育の家庭教師を学校に連れこんだり」
「あれは、イズリー家が学校に通っている間は、ミランダ嬢を王宮に住ませないっていうし、卒業後からの婚約期間になったら、また結婚は先になるじゃないか!」
アンドル様とお義兄様が、ベッドの横で唾を飛ばす勢いで、喧嘩している。
つまり、アンドル様はみんなに私との仲を知って欲しい。早く結婚したいと言っているな、これは。
イズリー家は、ゆっくりでいいじゃないかの方針で、大変ありがたい…
結婚か…
彼方に逃げようとしたのを寸前の所で戻ってきた。
「お義兄様、心配してくださりありがとうございます。少しだけ…アンドル様とお話しをさせて下さい」
「大丈夫なの…か?いや、そうだね、これは二人の話だったな…でもこんな急な発表、新聞社に訂正記事を書かせることも出来るからね」
と言って席を外してくれた。
そして二人…になった。
謝罪をするにもアレを思い出し、恥ずかしさが込み上がる。
アンドル様も先程の義兄に対する時のようにポンポンと言葉が出ないようで、ただ無言でお互い照れの時間が過ぎて…
「…申し訳ございませんでした…」
とやっと私の踏ん切りがついた言葉に、
「ありがとう」
とほぼ同時に言葉を当ててきた…
「「えっ?」」
何故ありがとう?
「何故謝るの?」
と聞かれ、
「あんな破廉恥でとんでもない事をしたのですよ、私は!謝罪で済むようなことじゃありません。アンドル様の護衛騎士に通報して下さい…」
とベッドの上で深く深く謝罪した。
ベッドから出て謝ろうとしたが、手で制されてしまい、現在上半身だけ起き上がっております。
「あぁ、キスのことか…嬉しかった…初めてで驚いてしまって」
うわぁ、初めてを奪ったのか!ますます犯罪的な…あれはキスではないよね?絵本で見たことない…
「私も初めてで気が動転してしまい、」
「そうか、初めて同士か!嬉しいな、」
え、めちゃくちゃ喜んでる。
ガッツポーズまでして、再び、自分の唇を触っている。
…犯罪には…
「これから、二人でその…こういう事も勉強していこう。凄く良いな、明日も明後日も頑張ろうって気になるよ。ミランダ嬢、いや、ミランダって呼んで良いかな?」
「ええ、名前はどうとでもお呼び下さい…あの犯罪は…?」
「犯罪って?びっくりしたけど、嬉しかったあんな告白の承諾。ミランダの答えに幸せが波のように押し寄せてくる、ハァー、幸せだ。ディライドの言う通り、結婚の時期は訂正は出来るから…本当にごめん、焦って、相談もしないで決めて、暴走した…反省している。また後日二人で決めて、発表しよう。本当にごめんなさい」
何故か立場が逆転して、私が謝られている。
私、通報されるかと思ったのに、幸せだって目の前の王子様は言った。
確かにデレッとしている。
その顔は、見た事がなかった。
色んな表情を見てきたのに、まだ知らない顔をするなんて!
嬉しいと思ったのと、私の頬も自然と上がるようなワクワクして楽しいと感じる。
思わず、アンドル様の袖を引き、
「嬉しい」
と言ってしまった。
それは、
…
…
チューーーゥ
唇と唇が重なる、そんな行為。
何故物語では、目覚めるきっかけの絵に、何故教会の結婚式の絵に使われるのか…読んでいる時は考えもしなかった。
…
一人ではなくて誰かと。
運命なんて後付け。
興味のあるあなたと。
だから、食べちゃいたくなるぐらい知りたい。
その、きっかけ。
唇と唇は、柔らかくて、やっぱり照れくさくて、嬉しくて、ドキドキして、幸せだと思った。
真っ赤な顔の私達は、笑った。
ただ笑っていて、お義兄様に近いって怒られて、怪しまれて、でも笑ってしまいまた怒られた。
*
鈍感の私は、人の気持ちも理解しないし、私自身も理解していない。
本能が、甘い幸せを嗅ぎ取って奪いにいくなんて…王女様達や、ダイアナさんが聞いたら、
『ほら見なさい、図々しい。横取りよ、いやらしい』
と言われるだろう。
「私が嫌われた理由、わかるな。私もなんか私わかりませんって言いながら、横取りする感じ嫌かも。天然系みたいで実は本能系だったとか」
「お嬢様何か言いましたか?」
「なんでもないわ。もう学校も卒業だと思ったら、感慨深くって」
「そうですよね、お嬢様の卒業式、貴賓席が豪華で大変ですね」
とラナは笑っていた。去年卒業したアンドル様やお義兄様、マリングレー王国のアクア王子にリウム王子…
「ええ、毎回毎回アンドル様と、我が国の馬鹿兄が意味わからない勝負するから…お義兄様まで巻き込まれて大変だったわ」
「マリングレーの皆様は、家族の絆を取り戻したくて一生懸命、お嬢様にアピールしているのでしょう」
「そうね、少し幼い時の忘れた記憶も思い出すこともあるの…明日は挨拶するわ。私から」
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