41 / 120
41 王子様が菓子折りをくれました
しおりを挟む
朝、教室に入るとリリエットにすぐに捕まった。
「今、聞いた話なの!昨日から、あの二人静かになったでしょう。実は、アンドル王子様が、マユリカ王女様とマリアーノ様に毎回言い争いするなら、一席設けるから、十分そこで話し合って欲しい、だから学びの場所である学校で、騒ぐのはやめてほしいと言ったのですって。
婚約者に選ばれたい人が、王子様の目の前で喧嘩しなさいと言われたら、今日の朝も大人しかったわ」
いつのまにかリリエットが、情報通になっていた…あなたマリアーノ様の派閥じゃないの?
「それは、良かったのではないの?最近、校内ピリピリしていたから」
なんて言っていると、何故か廊下から、
「サイファ様、絶対こんなのおかしいですって!それに、どこに行くんですか?私も連れて行ってください~」
元下世話な噂第一位の人、甘えた声が聞こえてきた。
「あぁ、あれね」
リリエットが、それも訳知り顔で教えてくれる。あなた一体どこまで聞き耳を立てていますか?
実はイズリー家の親族?
「最近ずっと、ダイアナさんってマユリカ王女様に媚びているのか、あなたが婚約者じゃないと困るんです、あなたしかいない、みたいなことを言っているのよ。頑張って下さいって応援しているの。取り巻きとして王子様達の陣営に潜り込んでいるとかかしら」
「そうなの?確かにマユリカ王女様を追いかけていたわね。でも、アンドル王子様にも甘えた声をかけて、お義兄様にも挨拶したがっていたような…」
「そう、そう」
「変わった人ね」
「ミランダ嬢」
声をかけてきたのは、先程、噂をしていた人。アンドル王子が扉から教室を覗いた。
そして、何故か、私の名を呼んだ。
「わ、私デスカ?」
あっ、なんか声が引き攣ってしまった。話題にしていたのを聞かれたかしら?そっとリリエットを見るけど、私より慌ている。
プッフフフ
え?誰の笑い声?
視線を戻すと、
扉の側に、見たこともない顔をしている人がいる。
サラサラの髪は、不自然に揺れ、肩も揺れ、表情筋が動いている。片手で顔を隠しているけど。
…ただならぬ雰囲気にこの場が飲み込まれる。
隣のグレゴリー様も、後ろにいたサイファ様も、その腕に絡みついたダイアナさんも驚いていた。口が開いている…
「すまない、失礼した。これはディライドに頼み事をして、イズリー家の家族に迷惑をかけている詫び品です。もし良かったら、みんなで食べて欲しい、デス」
何故また思い出し笑いのように、言葉詰まりにカタコト?的な話し方。
えっ、誰この人!?
そんな姿見たことない。
誰ですか?あなたは…
差し出してきたのは、多分、お菓子の箱なんだろうけど、今まで見たことのない表情を見てしまって、固まって手が動かない。
あまりにも衝撃的だった。
だって王子様が生きているんだから。
「ミランダ嬢?どうかしたか」
「王子様が、生きているなんて…は!?失礼しました。
…いえ、アンドル王子様が笑うなんて、また表情筋を動かすなんて…」
また、失礼な話をしてしまった!
駄目!妄想が現実を超えて私を迎えに来ている…
「生きてる?一体、何の話か?ほら、君にではなく家族に渡して欲しいから、受け取って」
と教室内に入ってきた。
その瞬間、静まり返っていた教室が、喜色な歓声に一斉に変わった。
何も答えられず、ただ頷き、品物を受け取った。
そんな姿をまた笑われた。
…そんなに今の私の顔は、面白い顔をしているのかしら?
頬に、熱が集中してきた。
首も熱い、手も熱い、あぁ、心臓がドッドッドッと太鼓になった。
これは何?
絵本の中の王子様が、今、目の前、教室の中に飛び出してきたんだから。
いつも読んでました。憧れてました!会いたかったです!
昔から、ページを捲るとあなたがいて、いつもの朝が来て、夜の月の光で、あなたに会って…私は、一人でいることを紛らわしていました。
いつも、いつも読んでました。
「アリカトウゴザイマス」
「いえ、こちらこそ」
そして、王子様は、すぐに私に背を向けて、歩いた。
あぁ、御礼が言えた、あの絵本の王子様に。ずっと一緒にいてくれた王子様に。
「ねぇ、ミランダ大丈夫?わかるけど、尋常じゃないぐらい真っ赤よ。ねぇ、聞こえている?」
喜色な歓声が残ったのと、扉の近くで私を睨みつけるダイアナさんの視線。
誰かが教室の窓を開けてくれた。
風が入ってきた。
私に冷めた風が当たるのに、まだ頬もどこの箇所も熱くて…
私の身体は、馬鹿になったのかもしれない。またパニックになったのかもしれない…
先生、私、一番大好きな絵本に感謝を伝えることが、出来ました。王子様が、絵本から抜け出して、私に会いに来てくれたのです。
『私も絵本の中に連れて行って…』
…あの頃の繰り返した呪文。
ありがとうございました。
もしかして、あの頃にお別れが出来た!?
ふらふらとして、床に座り込んでしまった。腰が抜けてしまう。
「キャーーー、大丈夫ミランダ?大変、保健室に!」
「あぁ、リリエット、大丈夫よ。ちょっと彼方に行っていただけだから。アンドル王子様に、あんな風に対面出来るなんて驚きと緊張と凄すぎて、一気に爆発してしまったわ」
と言うと、教室内の女生徒が
「「「わかるわ、あの笑顔よね!」」」
とみんなが、頷きあう。
「そう、もう、心臓の音が太鼓でした」
と言えば、女生徒のおしゃべりは止まらない。
「太鼓って、そこはドキドキとか可愛いく言うところでしょう。もう、ミランダ様、面白すぎ」
「でも、アンドル王子様が、声出して笑うなんて、凄く珍しいわよ。私は初めて見たわ」
「本当よね。あんな人間味がある方だったのね。私にとって雲の上の存在だから、信じられないというか」
「私だってそうよ」
またまた教室内の女生徒が同意していた。私は、そんな話を聞きながら、どこか別のことを考えていた。
*
授業が終わっても、みんなの興奮は冷めない。
みんな私の席の近くに来て、思い出すかのように何度も話す。そろそろ、お昼を食べに行かなきゃと思いつつ、切り出しが難しい。
キャッキャッと盛り上がっていると、
「この野暮眼鏡!あんたなんてディライド様の妹だから、アンドル様に声をかけてもらったんでしょう!何、調子に乗っているのよ」
と怒鳴りながら、私の席までやってきた。
「ダイアナさん、野暮眼鏡って…私は、ミランダ・イズリーですよ」
「あなたのその水色の髪が、なんか忌々しいのよ、あの偽物を思い出すわ。前にも言ったわよね。マリアーノ様の取り巻きのくせに、出しゃばるなと注意したはずよ!」
私とダイアナさんの間に、リリエットが入った。
「ちょっと、あなたこそ失礼過ぎるでしょう。以前から態度が悪すぎるわ。ミランダは、伯爵令嬢です、ダイアナさんは、男爵令嬢でしょう。それに、ミランダは誰の取り巻きでもないわ。ミランダを侮辱するのはやめてくれる?今回の件は、先生に報告するから。証人は、クラスのみんなよ!」
リリエットが宣言した。
周りにいた女生徒も同意している。ダイアナさんは周りを見渡した後
「ふざけるな!」
と言って走り出した。彼女は、泣き出す寸前の真っ赤な顔をした赤鬼のような表情だった。
「今、聞いた話なの!昨日から、あの二人静かになったでしょう。実は、アンドル王子様が、マユリカ王女様とマリアーノ様に毎回言い争いするなら、一席設けるから、十分そこで話し合って欲しい、だから学びの場所である学校で、騒ぐのはやめてほしいと言ったのですって。
婚約者に選ばれたい人が、王子様の目の前で喧嘩しなさいと言われたら、今日の朝も大人しかったわ」
いつのまにかリリエットが、情報通になっていた…あなたマリアーノ様の派閥じゃないの?
「それは、良かったのではないの?最近、校内ピリピリしていたから」
なんて言っていると、何故か廊下から、
「サイファ様、絶対こんなのおかしいですって!それに、どこに行くんですか?私も連れて行ってください~」
元下世話な噂第一位の人、甘えた声が聞こえてきた。
「あぁ、あれね」
リリエットが、それも訳知り顔で教えてくれる。あなた一体どこまで聞き耳を立てていますか?
実はイズリー家の親族?
「最近ずっと、ダイアナさんってマユリカ王女様に媚びているのか、あなたが婚約者じゃないと困るんです、あなたしかいない、みたいなことを言っているのよ。頑張って下さいって応援しているの。取り巻きとして王子様達の陣営に潜り込んでいるとかかしら」
「そうなの?確かにマユリカ王女様を追いかけていたわね。でも、アンドル王子様にも甘えた声をかけて、お義兄様にも挨拶したがっていたような…」
「そう、そう」
「変わった人ね」
「ミランダ嬢」
声をかけてきたのは、先程、噂をしていた人。アンドル王子が扉から教室を覗いた。
そして、何故か、私の名を呼んだ。
「わ、私デスカ?」
あっ、なんか声が引き攣ってしまった。話題にしていたのを聞かれたかしら?そっとリリエットを見るけど、私より慌ている。
プッフフフ
え?誰の笑い声?
視線を戻すと、
扉の側に、見たこともない顔をしている人がいる。
サラサラの髪は、不自然に揺れ、肩も揺れ、表情筋が動いている。片手で顔を隠しているけど。
…ただならぬ雰囲気にこの場が飲み込まれる。
隣のグレゴリー様も、後ろにいたサイファ様も、その腕に絡みついたダイアナさんも驚いていた。口が開いている…
「すまない、失礼した。これはディライドに頼み事をして、イズリー家の家族に迷惑をかけている詫び品です。もし良かったら、みんなで食べて欲しい、デス」
何故また思い出し笑いのように、言葉詰まりにカタコト?的な話し方。
えっ、誰この人!?
そんな姿見たことない。
誰ですか?あなたは…
差し出してきたのは、多分、お菓子の箱なんだろうけど、今まで見たことのない表情を見てしまって、固まって手が動かない。
あまりにも衝撃的だった。
だって王子様が生きているんだから。
「ミランダ嬢?どうかしたか」
「王子様が、生きているなんて…は!?失礼しました。
…いえ、アンドル王子様が笑うなんて、また表情筋を動かすなんて…」
また、失礼な話をしてしまった!
駄目!妄想が現実を超えて私を迎えに来ている…
「生きてる?一体、何の話か?ほら、君にではなく家族に渡して欲しいから、受け取って」
と教室内に入ってきた。
その瞬間、静まり返っていた教室が、喜色な歓声に一斉に変わった。
何も答えられず、ただ頷き、品物を受け取った。
そんな姿をまた笑われた。
…そんなに今の私の顔は、面白い顔をしているのかしら?
頬に、熱が集中してきた。
首も熱い、手も熱い、あぁ、心臓がドッドッドッと太鼓になった。
これは何?
絵本の中の王子様が、今、目の前、教室の中に飛び出してきたんだから。
いつも読んでました。憧れてました!会いたかったです!
昔から、ページを捲るとあなたがいて、いつもの朝が来て、夜の月の光で、あなたに会って…私は、一人でいることを紛らわしていました。
いつも、いつも読んでました。
「アリカトウゴザイマス」
「いえ、こちらこそ」
そして、王子様は、すぐに私に背を向けて、歩いた。
あぁ、御礼が言えた、あの絵本の王子様に。ずっと一緒にいてくれた王子様に。
「ねぇ、ミランダ大丈夫?わかるけど、尋常じゃないぐらい真っ赤よ。ねぇ、聞こえている?」
喜色な歓声が残ったのと、扉の近くで私を睨みつけるダイアナさんの視線。
誰かが教室の窓を開けてくれた。
風が入ってきた。
私に冷めた風が当たるのに、まだ頬もどこの箇所も熱くて…
私の身体は、馬鹿になったのかもしれない。またパニックになったのかもしれない…
先生、私、一番大好きな絵本に感謝を伝えることが、出来ました。王子様が、絵本から抜け出して、私に会いに来てくれたのです。
『私も絵本の中に連れて行って…』
…あの頃の繰り返した呪文。
ありがとうございました。
もしかして、あの頃にお別れが出来た!?
ふらふらとして、床に座り込んでしまった。腰が抜けてしまう。
「キャーーー、大丈夫ミランダ?大変、保健室に!」
「あぁ、リリエット、大丈夫よ。ちょっと彼方に行っていただけだから。アンドル王子様に、あんな風に対面出来るなんて驚きと緊張と凄すぎて、一気に爆発してしまったわ」
と言うと、教室内の女生徒が
「「「わかるわ、あの笑顔よね!」」」
とみんなが、頷きあう。
「そう、もう、心臓の音が太鼓でした」
と言えば、女生徒のおしゃべりは止まらない。
「太鼓って、そこはドキドキとか可愛いく言うところでしょう。もう、ミランダ様、面白すぎ」
「でも、アンドル王子様が、声出して笑うなんて、凄く珍しいわよ。私は初めて見たわ」
「本当よね。あんな人間味がある方だったのね。私にとって雲の上の存在だから、信じられないというか」
「私だってそうよ」
またまた教室内の女生徒が同意していた。私は、そんな話を聞きながら、どこか別のことを考えていた。
*
授業が終わっても、みんなの興奮は冷めない。
みんな私の席の近くに来て、思い出すかのように何度も話す。そろそろ、お昼を食べに行かなきゃと思いつつ、切り出しが難しい。
キャッキャッと盛り上がっていると、
「この野暮眼鏡!あんたなんてディライド様の妹だから、アンドル様に声をかけてもらったんでしょう!何、調子に乗っているのよ」
と怒鳴りながら、私の席までやってきた。
「ダイアナさん、野暮眼鏡って…私は、ミランダ・イズリーですよ」
「あなたのその水色の髪が、なんか忌々しいのよ、あの偽物を思い出すわ。前にも言ったわよね。マリアーノ様の取り巻きのくせに、出しゃばるなと注意したはずよ!」
私とダイアナさんの間に、リリエットが入った。
「ちょっと、あなたこそ失礼過ぎるでしょう。以前から態度が悪すぎるわ。ミランダは、伯爵令嬢です、ダイアナさんは、男爵令嬢でしょう。それに、ミランダは誰の取り巻きでもないわ。ミランダを侮辱するのはやめてくれる?今回の件は、先生に報告するから。証人は、クラスのみんなよ!」
リリエットが宣言した。
周りにいた女生徒も同意している。ダイアナさんは周りを見渡した後
「ふざけるな!」
と言って走り出した。彼女は、泣き出す寸前の真っ赤な顔をした赤鬼のような表情だった。
21
お気に入りに追加
109
あなたにおすすめの小説
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■

前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
虐げられた人生に疲れたので本物の悪女に私はなります
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
伯爵家である私の家には両親を亡くして一緒に暮らす同い年の従妹のカサンドラがいる。当主である父はカサンドラばかりを溺愛し、何故か実の娘である私を虐げる。その為に母も、使用人も、屋敷に出入りする人達までもが皆私を馬鹿にし、時には罠を這って陥れ、その度に私は叱責される。どんなに自分の仕業では無いと訴えても、謝罪しても許されないなら、いっそ本当の悪女になることにした。その矢先に私の婚約者候補を名乗る人物が現れて、話は思わぬ方向へ・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる