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40 悩み相談されました
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授業が終わり、先生から、声をかけられた。
「ミランダさん、ディライドさんへの荷物を取りに来てもらっていいかしら?」
先日のお義兄様の封筒の返しかしら?
あれは、夏季休暇の宿題を提出したと思っているのだけど…
先生と一緒に、中庭の渡り廊下を歩くと、木の影から何か足元に転がってきたように見えた。
「何かしら?先生、どうぞお先に行って下さい」
足元に転がった物を見に行く。コロコロと茶色の物。
また投げ込まれて転がってきた。
どんぐりだわ。
木の裏側から投げて、人為的なのは見たからわかるけど、
「何故木の裏側から?」
近づくのを躊躇すると、咳払いされた。男の人だわ!?
少し構えた。距離があるといっても、怪しい行動だわ。
お義兄様からの贈り物も鞄に入っているし、鞄を身体の前方に出す。
あぁでも、この場所は、もしかして溜息の船乗りかしらね。
怪しいけど…少し様子を見る。
流石に前には進まない。私も学んでいますので。
ハァーーーァ
わざとらしい溜息。
結構、構ってほしいタイプだったらしいわ、元気になって何より。
ふふっ
「…以前の…間違っていたら、帰ってくれ」
あら、少し強気?ボソボソ話すのは、お変わりないみたいだけど。
悩みがあるから気を引いたのではないのかしら?やっぱり、少し怪しい!?
「…大丈夫です。以前の通り、顔は見ません。また悩みごとですか?あ、私のことは、見たのですか?」
と聞くと、
「すまない。離れていく時、水色の髪色が見えた…」
と小さな声で話す。
遠慮なのか罪悪感なのか…この人は私だと知っているのか…まぁ、私は良い事をしている側だから気にする必要はないかしらね。
「あぁ、それでですか。まぁ少し珍しいですかね?この髪色は。それで、また何かありましたか?私は、何も返事は、しませんからね」
と宣言する。
実は、先日の話が仲間と仕事の関係だったし、私にそれだけの答える知識や経験、能力もない。
「…あぁ、それで良い。飽きたら、また消えてくれて良い」
本当に、また小声でボソボソと話してくる。覇気がない。
さっきの強気はどこにいったのかしら?
「はい、ニャーン」
今日は猫の真似は必要なかったかな。
「プッフフ、失礼、すまない」
笑われてしまった。恥ずかしい。
「今、俺の周りで喧嘩が絶えない。別に仲が良いわけでもないのに、俺のせいにして喧嘩するんだ」
あらら、前回は、お仕事が辛く、仲間にも負担してもらっているとか、言っていたわね。
…サクッサクッ
「はっきり言って迷惑なんだ。興味もないのに、巻き込まれて、何故媚びへつらうように、仲裁をしなければいけないのだ。わざわざ呼びに来る人もいる。好き勝手に争っているなら、二人で解決すればいい、他の人に迷惑をかけないで欲しい」
お友達は気を引きたいのかしら?この方ともっと仲良くなりたくて喧嘩するのかしらね。
…サクッサクッ
*
中庭 〇〇side
何故、彼女に愚痴を聞いてもらいたいのかわからない。
お互い顔を、見ていないからか。私は後ろ姿を見ているから、それは成立しないな。
何も反応しないことが良いのか、口出しされたら、反発してしまうからか…黙っていてくれるからか。
やっぱり俺は、自分勝手な人間だ。
「避けようと思えば、出来るはずなのに、対立することを争うことばかりをするのかわからない…
言動が、あまりにも陳腐で、ただただ呆れてしまう…
俺は、冷たい人間だと自分でも気づいている。結局は、自分が一番大事だし、すぐに逃げ出したくなる…
かっこつけるようだが、このままで良いとは、思っていないんだ。でも、一人で過ごせば、良いって気持ちもあるんだ。小さい弟もいるし…
そんな深刻な問題なんだろうか?
後を継ぐことに血縁に意味があるんだろうか?
こんな辛くて苦しむ必要があるんだろうか?
毎日毎日、同じことを繰り返していて、彼女達は、意味があるのだろうか?
俺が優柔不断だからと罵られても…興味もない人間に笑いかけるほど、良い人間でもない。人に対して、冷める気持ちが強くて…
うるさいなとしか、思わなくなっていて…どんどん彼女達に対して興味を無くして、いや、初めから見てもいなかったのかもしれない。
だんだん人間じゃなくて、俺は木偶の坊じゃないかと思い始めて、怖いんだ…
結局、支離滅裂な言い訳ばかりだ」
…
「…聞いているか?」
「おい!」
「もう…いないか、何だこれ?」
水色の髪色を探した。ここからなら、別館に消えたのか。すぐに、姿が見えなくなるはずだな。
あぁ、あの包み紙の御礼を言うのを忘れた。
夜会の日、何故水色の髪色を茶色に変えたか、理由を聞くのも忘れた。
…本当に自分自身の愚痴だけを垂れ流しただけ。
これが、この国の王子だなんて彼女はガッカリするかな。
地面に、多分、猫、犬、熊、微妙に耳の形が違う三匹が、顔の下から伸びている手らしきものをクロスさせ、輪になっている…
「相変わらず、酷い絵のセンスだな。何故顔下から手が、生えている?気持ちが悪いな。プッフフフ…
本当に酷いな、これは!でも確かに俺には、彼女達の違いが、この絵ぐらいの違いにしか見えてないな。
フフフ、彼女の絵と俺の人への興味や感性は、ほぼ一緒だな」
しばらく、笑いが止まらなかった。何故か関係ない、意味もないその絵が、彼女達は、こんなものだよと投げ捨ててくれているようで安心する。
結局俺こそ最低なんだけど…
大変だね、とか同情もいらない。適当にあしらってくれる事が楽だ。
真ん中に、俺が投げたどんぐりを二個置いて。
「どんぐりの下は皿か?テーブル?」
何だこれ?
これは、アレか。
お菓子を置いて、みんな仲良く席について食べている絵か?
「探したぞ」
「グレゴリー、悪いな!今行くよ」
「どうした、あんなにイライラして顔色も最悪だったのに、随分と血色が良くなって、表情が穏やかになっている…何か良いことがあったか?」
「休憩を…いや、中庭の草木は、静かで穏やかで、空気が澄んでいるのを十分呼吸していただけだよ」
また喧嘩になりそうだが、学校外で対話を持ってみるか…茶会とか…
「ミランダさん、ディライドさんへの荷物を取りに来てもらっていいかしら?」
先日のお義兄様の封筒の返しかしら?
あれは、夏季休暇の宿題を提出したと思っているのだけど…
先生と一緒に、中庭の渡り廊下を歩くと、木の影から何か足元に転がってきたように見えた。
「何かしら?先生、どうぞお先に行って下さい」
足元に転がった物を見に行く。コロコロと茶色の物。
また投げ込まれて転がってきた。
どんぐりだわ。
木の裏側から投げて、人為的なのは見たからわかるけど、
「何故木の裏側から?」
近づくのを躊躇すると、咳払いされた。男の人だわ!?
少し構えた。距離があるといっても、怪しい行動だわ。
お義兄様からの贈り物も鞄に入っているし、鞄を身体の前方に出す。
あぁでも、この場所は、もしかして溜息の船乗りかしらね。
怪しいけど…少し様子を見る。
流石に前には進まない。私も学んでいますので。
ハァーーーァ
わざとらしい溜息。
結構、構ってほしいタイプだったらしいわ、元気になって何より。
ふふっ
「…以前の…間違っていたら、帰ってくれ」
あら、少し強気?ボソボソ話すのは、お変わりないみたいだけど。
悩みがあるから気を引いたのではないのかしら?やっぱり、少し怪しい!?
「…大丈夫です。以前の通り、顔は見ません。また悩みごとですか?あ、私のことは、見たのですか?」
と聞くと、
「すまない。離れていく時、水色の髪色が見えた…」
と小さな声で話す。
遠慮なのか罪悪感なのか…この人は私だと知っているのか…まぁ、私は良い事をしている側だから気にする必要はないかしらね。
「あぁ、それでですか。まぁ少し珍しいですかね?この髪色は。それで、また何かありましたか?私は、何も返事は、しませんからね」
と宣言する。
実は、先日の話が仲間と仕事の関係だったし、私にそれだけの答える知識や経験、能力もない。
「…あぁ、それで良い。飽きたら、また消えてくれて良い」
本当に、また小声でボソボソと話してくる。覇気がない。
さっきの強気はどこにいったのかしら?
「はい、ニャーン」
今日は猫の真似は必要なかったかな。
「プッフフ、失礼、すまない」
笑われてしまった。恥ずかしい。
「今、俺の周りで喧嘩が絶えない。別に仲が良いわけでもないのに、俺のせいにして喧嘩するんだ」
あらら、前回は、お仕事が辛く、仲間にも負担してもらっているとか、言っていたわね。
…サクッサクッ
「はっきり言って迷惑なんだ。興味もないのに、巻き込まれて、何故媚びへつらうように、仲裁をしなければいけないのだ。わざわざ呼びに来る人もいる。好き勝手に争っているなら、二人で解決すればいい、他の人に迷惑をかけないで欲しい」
お友達は気を引きたいのかしら?この方ともっと仲良くなりたくて喧嘩するのかしらね。
…サクッサクッ
*
中庭 〇〇side
何故、彼女に愚痴を聞いてもらいたいのかわからない。
お互い顔を、見ていないからか。私は後ろ姿を見ているから、それは成立しないな。
何も反応しないことが良いのか、口出しされたら、反発してしまうからか…黙っていてくれるからか。
やっぱり俺は、自分勝手な人間だ。
「避けようと思えば、出来るはずなのに、対立することを争うことばかりをするのかわからない…
言動が、あまりにも陳腐で、ただただ呆れてしまう…
俺は、冷たい人間だと自分でも気づいている。結局は、自分が一番大事だし、すぐに逃げ出したくなる…
かっこつけるようだが、このままで良いとは、思っていないんだ。でも、一人で過ごせば、良いって気持ちもあるんだ。小さい弟もいるし…
そんな深刻な問題なんだろうか?
後を継ぐことに血縁に意味があるんだろうか?
こんな辛くて苦しむ必要があるんだろうか?
毎日毎日、同じことを繰り返していて、彼女達は、意味があるのだろうか?
俺が優柔不断だからと罵られても…興味もない人間に笑いかけるほど、良い人間でもない。人に対して、冷める気持ちが強くて…
うるさいなとしか、思わなくなっていて…どんどん彼女達に対して興味を無くして、いや、初めから見てもいなかったのかもしれない。
だんだん人間じゃなくて、俺は木偶の坊じゃないかと思い始めて、怖いんだ…
結局、支離滅裂な言い訳ばかりだ」
…
「…聞いているか?」
「おい!」
「もう…いないか、何だこれ?」
水色の髪色を探した。ここからなら、別館に消えたのか。すぐに、姿が見えなくなるはずだな。
あぁ、あの包み紙の御礼を言うのを忘れた。
夜会の日、何故水色の髪色を茶色に変えたか、理由を聞くのも忘れた。
…本当に自分自身の愚痴だけを垂れ流しただけ。
これが、この国の王子だなんて彼女はガッカリするかな。
地面に、多分、猫、犬、熊、微妙に耳の形が違う三匹が、顔の下から伸びている手らしきものをクロスさせ、輪になっている…
「相変わらず、酷い絵のセンスだな。何故顔下から手が、生えている?気持ちが悪いな。プッフフフ…
本当に酷いな、これは!でも確かに俺には、彼女達の違いが、この絵ぐらいの違いにしか見えてないな。
フフフ、彼女の絵と俺の人への興味や感性は、ほぼ一緒だな」
しばらく、笑いが止まらなかった。何故か関係ない、意味もないその絵が、彼女達は、こんなものだよと投げ捨ててくれているようで安心する。
結局俺こそ最低なんだけど…
大変だね、とか同情もいらない。適当にあしらってくれる事が楽だ。
真ん中に、俺が投げたどんぐりを二個置いて。
「どんぐりの下は皿か?テーブル?」
何だこれ?
これは、アレか。
お菓子を置いて、みんな仲良く席について食べている絵か?
「探したぞ」
「グレゴリー、悪いな!今行くよ」
「どうした、あんなにイライラして顔色も最悪だったのに、随分と血色が良くなって、表情が穏やかになっている…何か良いことがあったか?」
「休憩を…いや、中庭の草木は、静かで穏やかで、空気が澄んでいるのを十分呼吸していただけだよ」
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