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23 これからも徳は積んだ方が良いって話
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ピーポーピーポー
あら?何だっけこれ?
目を開けて見れば土手の木の幹。グレリュード様の膝枕でくつろいでいる私の頭。何があったか?
非常に良いところでした。デートと盛り上がり、話ってセルジオやアンネリーネのことで落とされて、街での出会いをお互い覚えていて、おい、おい、告白かと思ったら、カラスのやつ川魚取りに来て私の頭の真上に落とすとは!
信じられない。
「ハァークサイ」
「確かに臭いな、早く帰ろう。もう動けるか?」
「はい、動けます。頭への衝撃で軽いダメージですから」
「それならいいが…」
ハァーークサイ、クサイ。あのカラス、川魚思いっきり噛んで落とすなんてありえない。
頭の上に魚の内蔵や血がべっとりって、どういうこと?一応、子供達がハンカチ濡らして、グレリュード様が拭いてくれたけど!!
馬をゆっくり走らせる。私のペースを下げて様子を見てくれている。やっぱりかっこいいなぁ、嫡男で後継者…対象外だけど。
「すみません、グレリュード様。お腹空きましたよね。焼き川魚を食べるつもりだったんです」
と言えば、
「ああ、リディア嬢は、乗馬中にこれ食べれるか?魚の身をほぐしたおにぎりだそうだ。あの魚焼きのお婆さんがリディア嬢に、食べて欲しいそうだ」
差し出されたおにぎりは、冷たい。でも、
「ええ、本当に美味しい。以前、こんなおにぎりを食べたいって、言ったこと覚えてくれていたんだ、嬉しいな」
「そうか、これは、君が発案者か」
二人で食べるおにぎりは、一個づつ。物足りないけど、最高に美味しい。
「うまいな」
「はい!」
笑い合う。あの続きの言葉が欲しかったけど…言ってくれる気配はしないから、諦めた。
言われても困るだけ。
でももったいない~
それよりも臭い。頭の上の匂いが気になって、持っている水を頭の真上から、かけたかった。取り返しが、つかなくなることはわかっている。侍女もいない、櫛も洗髪料もない、お湯もタオルもない、ない、ない。私の自慢の金の髪がー
「うるさい。諦めろ、リディア嬢」
クゥ~
「だってクサイんですよ。この匂い」
「まぁ、馬糞の時だって教室内の匂いは凄かっただろう。諦めろ。不運だがな」
確かにね。馬糞の次は魚の内臓、なんで最後こんな締め方なのよ。最後?
嘘、最後?
「グレリュード様、学園に来ますよね。さっき生徒会の話してましたよね?後、半年、卒業までは学園にいますものね」
慌てて聞くと、驚かれた。
何故アンネリーネ様が、あんな陳腐な唆しに乗ったのか、彼が学園に来ないことを知っていたから…暴走した?
「勘がいいな。前に話した通り、キーファ伯爵領の引き継ぎは、ほぼこの夏季休暇で終わった。爺さんは、まぁやっとのんびり余生を過ごせると言っている。正式に継ぐ。俺がキーファ伯爵だ。学園側には、後は試験だけ受ければ、卒業は認められている。その為に生徒会も引き受けたしな」
「では、学園には、試験だけを受けに来て、もうほとんどを領地で執務をこなすのですか?」
「そうだな」
「寂しいです。そんなの寂しいです。グレリュード様がいないなんて。だってずっとしつこくされていて、やっと気を使わなくていいわけでしょう。街だって、マントもフードもいらないし、前髪だって長くしなくていいんですよ。屋台で買い食いしたり、食堂でみんなと食べたり、学園のベンチに寝転んだりしてもいいんですよ」
「君は、いつもそんなことばかりしているのか…
ブッハハハッハハ
意外に学園は、楽しいものかもしれない。全部やったことがないな。アンネリーネ嬢とは、同級生だから最初に会った時から、目をつけられたからな」
「まぁ!」
「王子関連で気をつかうし、表面上上手く擬態して学園では過ごすくせに、人を使い嘘をつき、しつこく付き纏う。どこに行っても、急に現れたり、一人になれば想いを告げられたり、困っても嫌がっても止めないことで、毎日イライラしていた。二年以上だ」
「まぁ」
あれ、どこかで似たような話、経験、実体験、したような。私、経歴綺麗にしたよね?
「王子が、あの女を止める交換条件を出して来たから、頭にきて爺さんに、学園卒業を待たずに後を継ぐって言ったんだ」
あぁ、これは色々聞いたら駄目なやつじゃないかしら!私の募集条件の対象外の言葉、今日一日黙殺していた言葉は、絶対言わないでーーー。
元ストーカー、被害者から恨み辛みを聞かされ、己の過ちを突きつけられ、悩み倍増…面倒な恋は嫌。
あー、寂しいって言葉撤回していいですか?
「では、たまに学園に顔を出すというのはどうでしょう?馬車代や学園でかかる費用など我が家で受け持ちます。だって私がお願いしたんですもの」
と言えば、顔を振った。
「あいつが言ったんだよ。ガルドニ侯爵令嬢を婚約者候補に加えたいって」
聞きたくない。アイツのことは!
「なんかムカムカして気づいたら、ガルドニ侯爵領まで来ていた」
それ、聞いたことあるヤーツ。勢いで走っちゃ駄目だよ…あなたの父、それで落石事故に遭って亡くなったよね、婚姻前に。
「遠乗りして話して、おにぎり食べて、まだ何も知らないけど、知りたいと思った」
急に積極的じゃない!?非常に良くないよ。知らなくていいー
あなた私の募集対象外なの。自慢まではいい、恋もデートもOK、でも現実は…NG
「いや~嬉しいんですけど、色々駄目だと思うんです。凄く困難が待ち伏せして、大きく手を振っている状態といいますか、すいません、それ以上は困ります」
「そうだ、困難かもしれない、でも俺は、君に、君のことがもっと知りたい。だからもっと話を聞きたいし、見ていたい」
あぁ、ここであの観察が結びついてくるのね、じゃない。伏線の回収なんて物語みたいで、今はいらなーい。よく喋るグレリュード様も今じゃなーい。
私断ったよね?
「私、以前言った通り、婿入り希望者を募ってまして、もちろん恋はしたいのですけど、夢見る程度で、経歴は綺麗にして幸せな結婚を希望してます。拒否と言いますか対象外が、嫡男、後継者、王族でして」
「全部当てはまっている」
サラッと未公表なこと認めたよ、この人。
「対象外ということで、学園で今まで通り楽しく過ごしましょう?」
「ん?いや、今からガルドニ侯爵には挨拶する。今日、本当は例の御礼を支払ってから、出かけたかったが、朝から視察に出ていたんだろう?」
何故父様のスケジュールが漏れた?
あいつか、マーティン…
空気を察しろ!
「いや、忙しいでしょう?グレリュード様は。だってキーファ伯爵のあれこれやらないといけませんから。我が家お金はありますから、大丈夫です(慰謝料ガッポリ)」
「屋敷が見えたぞ、リディア嬢は、早く風呂に入るべきだな」
ごもっともですが。
「臭ーい、お嬢様ー、クサイですよ」
お前はいつからルーナ語使うようになったんだ?私もか。
「マーティン、覚えておきなさい。これからあなたは地獄を見ます」
と宣言してからシーナに風呂の用意をしてもらい髪を洗って、侍女総出で髪を乾かしている間に、
「ウギャーーーーー」
とどこかで赤ん坊が生まれたかのような、泣きの悲鳴が響いた。
慌てて応接室に行くと、放心状態の父と
「まぁ、まぁ、まぁ!」
と喜ぶ母の姿を目にした。
そこからは割愛する。
だって、父様は言葉がきちんと出てこないし、母はなんか「まぁ」からオッホッホッホッホと高笑いをしたし、私は、話の展開についていけないし…しかし断固拒否の姿勢は守った。
グレリュード様は、突然狙った獲物は逃がさない状態になり、
すぐに父が陥落し、母が高笑いをし、契約書が私の目の前にある。
電光石火の如く。
そして押し負けた…何故だ、あの綺麗な青い瞳に魅惑の力があるのかもしれない~
あーーこわーい。学園に行くのが怖すぎる。
これは、何かの物語で、乙女ゲームだったらストーリーがきっとあるのだろう。
私がヒロインだったなら、そうだなぁ~、題名は、
婚約者にストーカーをしていた令嬢が、転生者と気づいて、改心して婚約解消後、別の攻略対象者と婚約して、婚約者が秘密の王族で、紆余曲折がある 話
でいいかしら?
「リディア嬢、うるさい」
「グレリュード様、今、私、天にいる私に念波を送っているんです。邪魔しないでください」
ハァーーーーー
溜息!?
「溜息なら私が吐きたい」
と言えばゲラゲラ笑った、今のどこが面白い?
でも、誰かが笑っているとつられて笑ってしまう、伝染って怖ーいーーー
〰︎
いつもの茶会
「「「ギャアーーー」」」
私の話を聞いた友達の声。
いや、絶叫。
この顔とこの声が聞けて、少し復活でーす。
あら?何だっけこれ?
目を開けて見れば土手の木の幹。グレリュード様の膝枕でくつろいでいる私の頭。何があったか?
非常に良いところでした。デートと盛り上がり、話ってセルジオやアンネリーネのことで落とされて、街での出会いをお互い覚えていて、おい、おい、告白かと思ったら、カラスのやつ川魚取りに来て私の頭の真上に落とすとは!
信じられない。
「ハァークサイ」
「確かに臭いな、早く帰ろう。もう動けるか?」
「はい、動けます。頭への衝撃で軽いダメージですから」
「それならいいが…」
ハァーークサイ、クサイ。あのカラス、川魚思いっきり噛んで落とすなんてありえない。
頭の上に魚の内蔵や血がべっとりって、どういうこと?一応、子供達がハンカチ濡らして、グレリュード様が拭いてくれたけど!!
馬をゆっくり走らせる。私のペースを下げて様子を見てくれている。やっぱりかっこいいなぁ、嫡男で後継者…対象外だけど。
「すみません、グレリュード様。お腹空きましたよね。焼き川魚を食べるつもりだったんです」
と言えば、
「ああ、リディア嬢は、乗馬中にこれ食べれるか?魚の身をほぐしたおにぎりだそうだ。あの魚焼きのお婆さんがリディア嬢に、食べて欲しいそうだ」
差し出されたおにぎりは、冷たい。でも、
「ええ、本当に美味しい。以前、こんなおにぎりを食べたいって、言ったこと覚えてくれていたんだ、嬉しいな」
「そうか、これは、君が発案者か」
二人で食べるおにぎりは、一個づつ。物足りないけど、最高に美味しい。
「うまいな」
「はい!」
笑い合う。あの続きの言葉が欲しかったけど…言ってくれる気配はしないから、諦めた。
言われても困るだけ。
でももったいない~
それよりも臭い。頭の上の匂いが気になって、持っている水を頭の真上から、かけたかった。取り返しが、つかなくなることはわかっている。侍女もいない、櫛も洗髪料もない、お湯もタオルもない、ない、ない。私の自慢の金の髪がー
「うるさい。諦めろ、リディア嬢」
クゥ~
「だってクサイんですよ。この匂い」
「まぁ、馬糞の時だって教室内の匂いは凄かっただろう。諦めろ。不運だがな」
確かにね。馬糞の次は魚の内臓、なんで最後こんな締め方なのよ。最後?
嘘、最後?
「グレリュード様、学園に来ますよね。さっき生徒会の話してましたよね?後、半年、卒業までは学園にいますものね」
慌てて聞くと、驚かれた。
何故アンネリーネ様が、あんな陳腐な唆しに乗ったのか、彼が学園に来ないことを知っていたから…暴走した?
「勘がいいな。前に話した通り、キーファ伯爵領の引き継ぎは、ほぼこの夏季休暇で終わった。爺さんは、まぁやっとのんびり余生を過ごせると言っている。正式に継ぐ。俺がキーファ伯爵だ。学園側には、後は試験だけ受ければ、卒業は認められている。その為に生徒会も引き受けたしな」
「では、学園には、試験だけを受けに来て、もうほとんどを領地で執務をこなすのですか?」
「そうだな」
「寂しいです。そんなの寂しいです。グレリュード様がいないなんて。だってずっとしつこくされていて、やっと気を使わなくていいわけでしょう。街だって、マントもフードもいらないし、前髪だって長くしなくていいんですよ。屋台で買い食いしたり、食堂でみんなと食べたり、学園のベンチに寝転んだりしてもいいんですよ」
「君は、いつもそんなことばかりしているのか…
ブッハハハッハハ
意外に学園は、楽しいものかもしれない。全部やったことがないな。アンネリーネ嬢とは、同級生だから最初に会った時から、目をつけられたからな」
「まぁ!」
「王子関連で気をつかうし、表面上上手く擬態して学園では過ごすくせに、人を使い嘘をつき、しつこく付き纏う。どこに行っても、急に現れたり、一人になれば想いを告げられたり、困っても嫌がっても止めないことで、毎日イライラしていた。二年以上だ」
「まぁ」
あれ、どこかで似たような話、経験、実体験、したような。私、経歴綺麗にしたよね?
「王子が、あの女を止める交換条件を出して来たから、頭にきて爺さんに、学園卒業を待たずに後を継ぐって言ったんだ」
あぁ、これは色々聞いたら駄目なやつじゃないかしら!私の募集条件の対象外の言葉、今日一日黙殺していた言葉は、絶対言わないでーーー。
元ストーカー、被害者から恨み辛みを聞かされ、己の過ちを突きつけられ、悩み倍増…面倒な恋は嫌。
あー、寂しいって言葉撤回していいですか?
「では、たまに学園に顔を出すというのはどうでしょう?馬車代や学園でかかる費用など我が家で受け持ちます。だって私がお願いしたんですもの」
と言えば、顔を振った。
「あいつが言ったんだよ。ガルドニ侯爵令嬢を婚約者候補に加えたいって」
聞きたくない。アイツのことは!
「なんかムカムカして気づいたら、ガルドニ侯爵領まで来ていた」
それ、聞いたことあるヤーツ。勢いで走っちゃ駄目だよ…あなたの父、それで落石事故に遭って亡くなったよね、婚姻前に。
「遠乗りして話して、おにぎり食べて、まだ何も知らないけど、知りたいと思った」
急に積極的じゃない!?非常に良くないよ。知らなくていいー
あなた私の募集対象外なの。自慢まではいい、恋もデートもOK、でも現実は…NG
「いや~嬉しいんですけど、色々駄目だと思うんです。凄く困難が待ち伏せして、大きく手を振っている状態といいますか、すいません、それ以上は困ります」
「そうだ、困難かもしれない、でも俺は、君に、君のことがもっと知りたい。だからもっと話を聞きたいし、見ていたい」
あぁ、ここであの観察が結びついてくるのね、じゃない。伏線の回収なんて物語みたいで、今はいらなーい。よく喋るグレリュード様も今じゃなーい。
私断ったよね?
「私、以前言った通り、婿入り希望者を募ってまして、もちろん恋はしたいのですけど、夢見る程度で、経歴は綺麗にして幸せな結婚を希望してます。拒否と言いますか対象外が、嫡男、後継者、王族でして」
「全部当てはまっている」
サラッと未公表なこと認めたよ、この人。
「対象外ということで、学園で今まで通り楽しく過ごしましょう?」
「ん?いや、今からガルドニ侯爵には挨拶する。今日、本当は例の御礼を支払ってから、出かけたかったが、朝から視察に出ていたんだろう?」
何故父様のスケジュールが漏れた?
あいつか、マーティン…
空気を察しろ!
「いや、忙しいでしょう?グレリュード様は。だってキーファ伯爵のあれこれやらないといけませんから。我が家お金はありますから、大丈夫です(慰謝料ガッポリ)」
「屋敷が見えたぞ、リディア嬢は、早く風呂に入るべきだな」
ごもっともですが。
「臭ーい、お嬢様ー、クサイですよ」
お前はいつからルーナ語使うようになったんだ?私もか。
「マーティン、覚えておきなさい。これからあなたは地獄を見ます」
と宣言してからシーナに風呂の用意をしてもらい髪を洗って、侍女総出で髪を乾かしている間に、
「ウギャーーーーー」
とどこかで赤ん坊が生まれたかのような、泣きの悲鳴が響いた。
慌てて応接室に行くと、放心状態の父と
「まぁ、まぁ、まぁ!」
と喜ぶ母の姿を目にした。
そこからは割愛する。
だって、父様は言葉がきちんと出てこないし、母はなんか「まぁ」からオッホッホッホッホと高笑いをしたし、私は、話の展開についていけないし…しかし断固拒否の姿勢は守った。
グレリュード様は、突然狙った獲物は逃がさない状態になり、
すぐに父が陥落し、母が高笑いをし、契約書が私の目の前にある。
電光石火の如く。
そして押し負けた…何故だ、あの綺麗な青い瞳に魅惑の力があるのかもしれない~
あーーこわーい。学園に行くのが怖すぎる。
これは、何かの物語で、乙女ゲームだったらストーリーがきっとあるのだろう。
私がヒロインだったなら、そうだなぁ~、題名は、
婚約者にストーカーをしていた令嬢が、転生者と気づいて、改心して婚約解消後、別の攻略対象者と婚約して、婚約者が秘密の王族で、紆余曲折がある 話
でいいかしら?
「リディア嬢、うるさい」
「グレリュード様、今、私、天にいる私に念波を送っているんです。邪魔しないでください」
ハァーーーーー
溜息!?
「溜息なら私が吐きたい」
と言えばゲラゲラ笑った、今のどこが面白い?
でも、誰かが笑っているとつられて笑ってしまう、伝染って怖ーいーーー
〰︎
いつもの茶会
「「「ギャアーーー」」」
私の話を聞いた友達の声。
いや、絶叫。
この顔とこの声が聞けて、少し復活でーす。
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