451 / 509
第六章
442 物語り
しおりを挟む
ずらりと並ぶ、今年生まれた働き蟻たち、その中にいる地球からの転生者となった働き蟻たちからじっくりと話を聞く。
寧々が地球の蟻として生まれ変わり、何とかこちらの世界に帰る方法を探し、オレたちが鵺との戦いの際に意図して地球に転生させた働き蟻たちと合流した。そこで先に転生していた小春、のちに転生した翼とも協力することができた。さらに管理局の百舌鳥の話に乗り、そこから管理局の権限を一部掌握して一気に働き蟻たちを再度転生させ、オレのもとに送り込んだ。
「流石寧々だ。小春も翼も……オレにはもったいない部下だな」
寧々が託した働き蟻の転生者たちからもたらされた情報はどんな宝石よりも、黄金よりも価値がある。
管理局のルールについて、この惑星について、そして、転生、転生者の真実について。色々あるけれど、オレにとって重要なことを反復しよう。
「確認するぞ。転生管理局の局員は転生者に名前を言われれば消滅し、その転生者が管理局員になる。また、管理局員が直前に転生した世界で完全に忘れられれば消滅する。その場合欠員は管理局員が推薦した人物の中から神を名乗る何者かが誰かを抜擢する」
「その通り。補足するなら管理局員には有名な人物が選ばれやすい」
「つまり管理局員は転生者、もしくは著名人というわけか」
どっちにしろ、もともとはごく普通の生命体だったわけだ。
そしてどうにも、このルールは矛盾している。
有名になればなるほど消滅する可能性は低くなるけれど、転生者に名前を呼ばれるリスクが高まる。意図的に競争させるためにそういうルールを設定してあるのか? だとしたら神とやらはなかなか意地が悪い。
しかも転生させる場合、原則として管理局員が転生に立ち会わなければならないらしく、確実な安全圏に逃げるのも難しい。
つまり、この情報は管理局員にとって死を招く猛毒に他ならない。むやみに知られればそれこそ一大事だ。
「ルールとして、監理局は転生者以外と積極的に関与するのは難しいらしい」
「転生管理局ってのは転生者を支援するためではなく、自分たちの身の安全の為に管理しなければならない組織ってわけか」
転生者が全くいなければ自分が世界に対して働きかける窓口を潰してしまう結果になる。だから転生者そのものは必要だ。でも余計なことを知ってほしくはない。
いやはや、なんとも保身がお上手なことで結構だ。
百舌鳥がオレにちょっかいをかけてくる理由も結局は保身のためらしいな。オレとしてはその百舌鳥にはさっさと退場願いたい。
「百舌鳥の本名にかかわる情報はあるか?」
「ない」
さもありなん。そんな簡単に本名を暴けるような奴なら何年も支部長として君臨できはしないだろう。
「ただ……」
「どうかしたのか?」
「百舌鳥は数百年以上前の乱世、平和、その両方を生きた、そういう記録があったようです」
「……微妙な情報だなあ」
奴は(そうは見えないけど)偉人であるはずだ。地球で今現在もその名前が残っているのだから、それなりの人物であるはずだ。
それなら平和も戦乱も経験していておかしくない。
何もないよりはましかもしれないけど……。
いや待てよ? 管理局は明らかに一枚岩じゃない。つまり、百舌鳥にはまだまだ敵がいるんじゃないか? 例えば、この世界、アベルだっけ? このアベルの管理者は百舌鳥のことをどう思っているのか。もしかしたら、百舌鳥を邪魔ものだと思ってオレに協力してくれるかもしれない。
現状では百舌鳥に対抗する手段はそれくらいしかない。どうすれば接触できるかはわからないけど……それこそオレがこの世界の覇者になれば接触せざるを得ないんじゃないか?
うへえ。ガチで世界征服することが百舌鳥を倒す一番の近道なのかなあ。
ならまずは、この戦後処理を滞りなく終わらせようか。
「千尋。空。七海。和香。会議の時間だぞ」
予定されていたテレパシー会議を始めるとしよう。こういう会議って日本だいといまだに直接顔を合わせたがるみたいだけどオレはそんなめんどくさいことはせず、すぱっとテレパシーで終わらせる。だるい会議を何度も行う会社なんて絶対大成しないからな。
脳内に浮かぶのはもう顔なじみになった蜘蛛、ラプトル、女王蟻、カッコウ。
全員表情は明るい。戦況が順調に推移している証だろう。
「じゃ、まずは千尋」
「うむ。樹海内部に潜伏していたヒトモドキはほぼ殲滅を完了した。妾たちが手を下さずともそのうち全滅しておったじゃろうがな」
ヒトモドキは前回の戦争で壊滅した後、そのほとんどは自分たちの領土に引き上げていった。
ただそれでもあきらめきれずに、あるいは帰るに帰れなくなってしまった連中が樹海にとどまり、落ち武者のようにうろつきまわっていたのだけれど……樹海はそんなに甘くない。城壁や家屋に慣れきった連中はみるみる樹海の魔物に狩られ、なんとか生き残った連中も千尋率いる樹海警備兵に掃討された。
もう少し時間がかかるかと思っていたけど、そこは千尋が優秀だったんだろう。
「お疲れ様。次、空はどうだ?」
「遊牧民の抵抗はまだ衰えません。ですが、例の策は順調に進んでいるので間もなく吉報をお届けできるでしょう」
遊牧民は樹海から見て東側の味方の撤退を支援しつつ、自らが殿となって、ラプトルやアンティ同盟の一部と交戦していた。のらりくらりと戦う遊牧民にはいまだに決定打を与えられていないが、それももうすぐ解決できる。
なにしろ、今東側で組織だった抵抗を行えているのは遊牧民だけだからな。奴らさえ片付けてしまえばそれも終わる。
「和香。教都チャンガン周辺のヒトモドキ、特に銀髪の様子は?」
「コッコー。相変わらず奴らとの戦いに苦戦しているようです」
「そりゃけっこう」
樹海から見て西側のクワイの領土は大部分を占領できた。ただし、教都周辺は銀髪を刺激しないために残しておいたけれど……予想外の敵がヒトモドキを大いに苦しめていた。
「七海。占領はうまくいっているか」
「ご指示の通りに。家屋の改築、および帰還兵の掃討。万事抜かりなく」
ヒトモドキの領土の占領を統括していたのは七海だ。
軍事的に考えればありえないけれど、奴らは放棄した町をそのままにしておいた。普通壊すなりなんなりするだろうけど、そもそも町をオレたちが利用するという発想そのものがないんだろう。
というわけで敵がオレたちの為に遺してくれた拠点をありがたく再利用することにした。そのために家屋などを多少改築する必要があった。やっぱり蟻とヒトモドキじゃ体格が違うからな。そういうわけで七海率いる建築、工業部隊が大活躍だ。
故郷に帰ってきた敗残兵(本人たちは認めないだろうけど)を盛大に歓迎し続けている。そもそも攻城戦に不慣れで疲労困憊のヒトモドキたちなら多少数に劣っていても防戦可能なのだ。
ちなみに他の魔物は土地やら町をあまり欲しがらなかった。まだ反撃を警戒しているっていうのもあるし、そもそもよその土地に移ることを嫌がっている魔物も多い。例外は眉狸だ。喜び勇んで無人の街を闊歩している現金さには恐れ入る。しかもちゃっかり攻められにくい街を。
「じゃあ樹海西側のヒトモドキどもを追い払う作戦はうまくいっているんだな?」
「はい。空も手伝ってくれています」
重畳重畳。
少しばかり思いついた作戦があったので、敗残兵を掃討せずに高原に向かわせている。つまり次のターゲットは遊牧民だ。
寧々が地球の蟻として生まれ変わり、何とかこちらの世界に帰る方法を探し、オレたちが鵺との戦いの際に意図して地球に転生させた働き蟻たちと合流した。そこで先に転生していた小春、のちに転生した翼とも協力することができた。さらに管理局の百舌鳥の話に乗り、そこから管理局の権限を一部掌握して一気に働き蟻たちを再度転生させ、オレのもとに送り込んだ。
「流石寧々だ。小春も翼も……オレにはもったいない部下だな」
寧々が託した働き蟻の転生者たちからもたらされた情報はどんな宝石よりも、黄金よりも価値がある。
管理局のルールについて、この惑星について、そして、転生、転生者の真実について。色々あるけれど、オレにとって重要なことを反復しよう。
「確認するぞ。転生管理局の局員は転生者に名前を言われれば消滅し、その転生者が管理局員になる。また、管理局員が直前に転生した世界で完全に忘れられれば消滅する。その場合欠員は管理局員が推薦した人物の中から神を名乗る何者かが誰かを抜擢する」
「その通り。補足するなら管理局員には有名な人物が選ばれやすい」
「つまり管理局員は転生者、もしくは著名人というわけか」
どっちにしろ、もともとはごく普通の生命体だったわけだ。
そしてどうにも、このルールは矛盾している。
有名になればなるほど消滅する可能性は低くなるけれど、転生者に名前を呼ばれるリスクが高まる。意図的に競争させるためにそういうルールを設定してあるのか? だとしたら神とやらはなかなか意地が悪い。
しかも転生させる場合、原則として管理局員が転生に立ち会わなければならないらしく、確実な安全圏に逃げるのも難しい。
つまり、この情報は管理局員にとって死を招く猛毒に他ならない。むやみに知られればそれこそ一大事だ。
「ルールとして、監理局は転生者以外と積極的に関与するのは難しいらしい」
「転生管理局ってのは転生者を支援するためではなく、自分たちの身の安全の為に管理しなければならない組織ってわけか」
転生者が全くいなければ自分が世界に対して働きかける窓口を潰してしまう結果になる。だから転生者そのものは必要だ。でも余計なことを知ってほしくはない。
いやはや、なんとも保身がお上手なことで結構だ。
百舌鳥がオレにちょっかいをかけてくる理由も結局は保身のためらしいな。オレとしてはその百舌鳥にはさっさと退場願いたい。
「百舌鳥の本名にかかわる情報はあるか?」
「ない」
さもありなん。そんな簡単に本名を暴けるような奴なら何年も支部長として君臨できはしないだろう。
「ただ……」
「どうかしたのか?」
「百舌鳥は数百年以上前の乱世、平和、その両方を生きた、そういう記録があったようです」
「……微妙な情報だなあ」
奴は(そうは見えないけど)偉人であるはずだ。地球で今現在もその名前が残っているのだから、それなりの人物であるはずだ。
それなら平和も戦乱も経験していておかしくない。
何もないよりはましかもしれないけど……。
いや待てよ? 管理局は明らかに一枚岩じゃない。つまり、百舌鳥にはまだまだ敵がいるんじゃないか? 例えば、この世界、アベルだっけ? このアベルの管理者は百舌鳥のことをどう思っているのか。もしかしたら、百舌鳥を邪魔ものだと思ってオレに協力してくれるかもしれない。
現状では百舌鳥に対抗する手段はそれくらいしかない。どうすれば接触できるかはわからないけど……それこそオレがこの世界の覇者になれば接触せざるを得ないんじゃないか?
うへえ。ガチで世界征服することが百舌鳥を倒す一番の近道なのかなあ。
ならまずは、この戦後処理を滞りなく終わらせようか。
「千尋。空。七海。和香。会議の時間だぞ」
予定されていたテレパシー会議を始めるとしよう。こういう会議って日本だいといまだに直接顔を合わせたがるみたいだけどオレはそんなめんどくさいことはせず、すぱっとテレパシーで終わらせる。だるい会議を何度も行う会社なんて絶対大成しないからな。
脳内に浮かぶのはもう顔なじみになった蜘蛛、ラプトル、女王蟻、カッコウ。
全員表情は明るい。戦況が順調に推移している証だろう。
「じゃ、まずは千尋」
「うむ。樹海内部に潜伏していたヒトモドキはほぼ殲滅を完了した。妾たちが手を下さずともそのうち全滅しておったじゃろうがな」
ヒトモドキは前回の戦争で壊滅した後、そのほとんどは自分たちの領土に引き上げていった。
ただそれでもあきらめきれずに、あるいは帰るに帰れなくなってしまった連中が樹海にとどまり、落ち武者のようにうろつきまわっていたのだけれど……樹海はそんなに甘くない。城壁や家屋に慣れきった連中はみるみる樹海の魔物に狩られ、なんとか生き残った連中も千尋率いる樹海警備兵に掃討された。
もう少し時間がかかるかと思っていたけど、そこは千尋が優秀だったんだろう。
「お疲れ様。次、空はどうだ?」
「遊牧民の抵抗はまだ衰えません。ですが、例の策は順調に進んでいるので間もなく吉報をお届けできるでしょう」
遊牧民は樹海から見て東側の味方の撤退を支援しつつ、自らが殿となって、ラプトルやアンティ同盟の一部と交戦していた。のらりくらりと戦う遊牧民にはいまだに決定打を与えられていないが、それももうすぐ解決できる。
なにしろ、今東側で組織だった抵抗を行えているのは遊牧民だけだからな。奴らさえ片付けてしまえばそれも終わる。
「和香。教都チャンガン周辺のヒトモドキ、特に銀髪の様子は?」
「コッコー。相変わらず奴らとの戦いに苦戦しているようです」
「そりゃけっこう」
樹海から見て西側のクワイの領土は大部分を占領できた。ただし、教都周辺は銀髪を刺激しないために残しておいたけれど……予想外の敵がヒトモドキを大いに苦しめていた。
「七海。占領はうまくいっているか」
「ご指示の通りに。家屋の改築、および帰還兵の掃討。万事抜かりなく」
ヒトモドキの領土の占領を統括していたのは七海だ。
軍事的に考えればありえないけれど、奴らは放棄した町をそのままにしておいた。普通壊すなりなんなりするだろうけど、そもそも町をオレたちが利用するという発想そのものがないんだろう。
というわけで敵がオレたちの為に遺してくれた拠点をありがたく再利用することにした。そのために家屋などを多少改築する必要があった。やっぱり蟻とヒトモドキじゃ体格が違うからな。そういうわけで七海率いる建築、工業部隊が大活躍だ。
故郷に帰ってきた敗残兵(本人たちは認めないだろうけど)を盛大に歓迎し続けている。そもそも攻城戦に不慣れで疲労困憊のヒトモドキたちなら多少数に劣っていても防戦可能なのだ。
ちなみに他の魔物は土地やら町をあまり欲しがらなかった。まだ反撃を警戒しているっていうのもあるし、そもそもよその土地に移ることを嫌がっている魔物も多い。例外は眉狸だ。喜び勇んで無人の街を闊歩している現金さには恐れ入る。しかもちゃっかり攻められにくい街を。
「じゃあ樹海西側のヒトモドキどもを追い払う作戦はうまくいっているんだな?」
「はい。空も手伝ってくれています」
重畳重畳。
少しばかり思いついた作戦があったので、敗残兵を掃討せずに高原に向かわせている。つまり次のターゲットは遊牧民だ。
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説
春乞いの国
綿入しずる
ファンタジー
その国では季節は巡るものではなく、掴み取るものである。
ユフト・エスカーヤ――北の央国で今年も冬の百二十一日が過ぎ、春告げの儀式が始まった。
一人の神官と四人の男たち、三頭の大熊。王子の命を受けた春告げの使者は神に贈られた〝春〟を探すべく、聖山ボフバロータへと赴く。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
元剣聖のスケルトンが追放された最弱美少女テイマーのテイムモンスターになって成り上がる
ゆる弥
ファンタジー
転生した体はなんと骨だった。
モンスターに転生してしまった俺は、たまたま助けたテイマーにテイムされる。
実は前世が剣聖の俺。
剣を持てば最強だ。
最弱テイマーにテイムされた最強のスケルトンとの成り上がり物語。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる