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第四章
296 幕が上がる
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日が赤く染まる夕方。
何故か一か所に集まっていた砦の連中は希望に満ちた目をしていた。
「姿が見えぬあなた様! どうかお声を聴かせていただきたい!」
そう叫んだのは砦の指導者らしき少女だった。物見台に立ち、声を響かせており、周囲のヒトモドキはそれを眺めている。
悪くない空気だ。全員の呼吸が一致しているのは事態が動き出す証拠だろう。
「話を聞こう」
相も変わらず女王蟻にカンペを読ませる。
少女は決然とした表情で叫ぶ。
「あなたが万物の名を定めた偉大なる御方ならば教えていただきたい! この関を襲った魔物の名と、これから襲うであろう魔物の名を!」
最初に襲ったのはカンガルーだとして……次に何が来るか……考えてなかったな。とりあえず今用意できてなおかつ姿を見られていない奴……ライガーでいいかな。
「お前たちを襲った魔物の名前がカンガルー。やがて来る魔物の名はライガーだ」
威厳のある声をだせるようになってきた女王蟻ならもう大根役者とは呼べまい。これならきっと奴らを騙せるだろう。
「ふ――――」
が、しかし少女は不敵に笑うだけだ。
これはどう考えてもいい反応じゃない。相手の失態をあざ笑うような、獲物が思い通りに動いたことを喜ぶような顔だ。
何だ? オレは何か失敗したか?
不敵な笑みのまま、少女は物見台を上る。まるで自分が上だと主張するように。
「やはり間違いない。貴様は貴き御方などではない! 我らを騙そうとする悪魔よ!」
な、何い!? そこまで断言できるのか!? 一体何が!?
「わからぬか! 貴様が言ったカンガルーとは巨大なバッタのことであろう! 先日現れた魔物の名は袋ネズミだ! 万物の名を定めた神が名を誤るなどあるはずもない!」
は、はああああ!?
か、カンガルーがバッタあ!? どういうことだよ!?
これはあれかテレパシーを過信しすぎたのか!?
テレパシーは直接意思を伝える便利な能力だけど、いくつか穴がある。今回の場合固有名詞に関わる難点だ。
マーモットと初めて会話した時、ティラミスという単語が競技、大会という意味として理解できなかった時と同じだ。
オレはティラミスという固有名詞からケーキを連想してしまった。しかし実際は違ったのだ。
例えばハチクマという言葉をテレパシーで「言った」とする。
その場合相手がハチクマという固有名詞を知らなかったとしても、きちんと鷹の仲間であるハチクマをイメージしてくれる。決して蜂と熊が融合した謎生物をイメージしたりしない。
ただし、ハチクマという固有名詞を相手が知っていると話は別だ。そしてそれが地球の、というか日本語のハチクマとかけ離れている生物だった場合、テレパシーで会話していてもオレが認識しているハチクマと、こいつらが認識しているハチクマという生物が大きく異なる可能性がある。
そして、こいつらがラーテルを熊と呼ぶように、古代中国に存在しない生物をこいつらの言葉で別の生物に置き換えていることがある。
が、しかしここで奇妙なのは中国に存在しないカンガルーの名前をバッタにつけていること。つまり恐らく、これはクワイという国家に中国語を持ち込んだ奴とは別の誰かがつけた名前のはず。
いや、そもそもバッタとカンガルーに共通点なんてない……? あれ?
(あああああ! くそ! そういうことか! バッタも、カンガルーも! 両方とも飛び跳ねるんだ!)
バッタ、そしてカンガルーという言葉の意味を突き詰めていけばこの不可解な食い違いも理解できる。
カンガルーという言葉はあなたの言っていることがわからないという意味で、ヨーロッパ人に尋ねられた際、オーストラリアの先住民アボリジニーが「カンガルー(何言ってるかわからん)」と答えたのでカンガルーという名前が誤って広まった……というのは俗説で真実は違うらしい。
カンガルーという言葉はアボリジニーたちの言葉で飛び跳ねるもの、という意味らしい。
そしてバッタは英語でローカスト、もしくはグラスホッパー。
草原を飛び跳ねるもの。
つまりカンガルーという言葉とバッタの英訳は似た意味を持つということ。
これがただの偶然だとは思えない。だれか英語と中国語、そしてオーストラリアの歴史に多少詳しい転生者が面白がって名付けたのか、伝言ゲームのようにいつしか意味が食い違ったのか……真実はわからない。
が、今まさにオレの嘘を見抜いたのはこの言語とテレパシーという仕組みの陥穽だった。
(こ、こんな些細な言葉遊びみたいな間違いで破産するのか!? 何だ!? この完全犯罪を探偵に暴かれた犯人みたいな気分!?)
敗北感に打ちひしがれるオレとは対照的に勝ち誇る少女。立場は完全に逆転した。
「ここに虚偽は暴かれた! 我々はこの悪魔には従わない!」
ぐぬぬぬ。
悔しいけどここはオレの完全敗北だ。かくなる上はこの砦を跡形もなく消し、こいつらを皆殺しにするしかない。運が良ければ捕虜にできるかもしれないけど……一体何人に減るのか……。
しかしオレはまだ甘く見ていた。
こいつらの教義を。こいつらの習性を。
こいつらの――――狂気を。
「悪魔の穢れた言葉に一時とはいえ耳を傾けた我々が救われるための道はただ一つ!」
陶酔した瞳で救済を語る少女はこの現実を覗いてはいない。どこか遠くにある景色を心の中にだけ映しており、そんな少女を周囲は清いものを見るように眺めている。いや、真実少女はいと清らかなる聖者なのだろう。彼女たちにとっては。
「自らの貴石を砕き、直ちに楽園へ旅立つべし!」
――――は?
何を言っているのか理解できない。言葉は理解できる。
楽園とはセイノス教の楽園でありとあらゆる命が安らかに暮らせる場所らしい。貴石とはヒトモドキの体内に存在する宝石で、ごく普通のクォーツだ。楽園に旅立つとは何なのか。貴石を砕くとはどういうことなのか。それぞれの単語を意訳することはたやすいけれど、それをたった今の状況と重ね合わせることはできない。
だってそうだろう?
何故こいつらは、今から自殺しますと言っているんだ?
そうしてそれは実行された。
聞き間違いでも見間違いでもない。
物見台に立った少女は、自らの額を魔法の剣で突き刺し、物見台の縁から落下した。
ああ。これでよかったのだ。
ラクリは自らの貴石を砕き、地面へと落ちる刹那、時間が引き延ばされるような不思議な感覚を味わっていた。これを走馬灯と呼ぶのだろうか。
彼女が夢の中でティキーから聞いた言葉はただ一つ。
『楽園へ旅立て』
ただそれだけだった。彼女はそれを直ちに貴石を砕くべきだと受け取った。しかし、何故、という疑問を抱えていたが、不意にあの声が魔物の名前を間違えていることに気付いた。
そこからは水が流れるがごとく、天啓のように発想をつなげていった。
あれらはまがい物であり、自分たちは今まさに騙されようとしている。だから直ちに楽園へ旅立たねばならない。それが救いへの道だと。ティキーは夢でそう言いたかったのではないだろうか。
いや、そうに違いない。
そしてラクリは住民にそれらを説明し、悪魔との対話へと向かった。
すべてはティキーの言葉を信じるがゆえに。
その言葉には一切疑いを抱いていないが、ティキーや銀の聖女様に喜んでいただけるかどうかは自信がなかった。もしも自分の解釈が間違っていたらという恐怖はぬぐえなかった。
が、しかしラクリは肩を誰かに叩かれるのを感じて振り返る。
『よくやったわラクリ』
「お姉さま!」
『はい。あなたのおかげでみんな救われました』
「銀の聖女様! こんな私にお声をかけてくださるなんて……」
感激のあまり涙で声が出ない。
ラクリもわかっている。これは現実の光景ではない。
おそらく、いや間違いなく、ラオにいるティキーとシャオガンにいる銀の聖女様がその魂だけ飛ばして、自分自身に語り掛けてくれているのだろう。
(私はそれだけで救われる……私は、幸福だ)
現実のラクリは、この世界が生まれてから終わるまで変わらない法則、上から落とした物が落ちるという法則にしたがい落下し、地面に赤いシミを作った。
もしも幸福な人生を過ごすことが人生の勝敗を分かつのだとしたら、ラクリは間違いなく勝者だった。
自らが信じる者に従い、自らの信仰を全うしたと信じている彼女は自分がこの世界で最も幸福な信徒だと断じることに一切の躊躇がなかっただろう。
他の誰が何と言おうと、聞く耳を持たなかっただろうし、もしかしたらこの光景を見たティキーやファティが発する言葉を聞いたとしてもそれは本物の王族の娘や、銀の聖女の言葉ではない、とさえ思ったかもしれない。
彼女は彼女の主観によって信じる、彼女が思い浮かべる人物像に対して全く恥じない、誇りあるその生を全うした。だから彼女は幸福だった。
そしてその幸福は周囲に伝播する。
もちろんその幸福とは、傍から見れば狂気でしかなかったが。
ここにクワイが語るところの関の惨劇、エミシが記すところの『喜劇』が幕を開けた。
何故か一か所に集まっていた砦の連中は希望に満ちた目をしていた。
「姿が見えぬあなた様! どうかお声を聴かせていただきたい!」
そう叫んだのは砦の指導者らしき少女だった。物見台に立ち、声を響かせており、周囲のヒトモドキはそれを眺めている。
悪くない空気だ。全員の呼吸が一致しているのは事態が動き出す証拠だろう。
「話を聞こう」
相も変わらず女王蟻にカンペを読ませる。
少女は決然とした表情で叫ぶ。
「あなたが万物の名を定めた偉大なる御方ならば教えていただきたい! この関を襲った魔物の名と、これから襲うであろう魔物の名を!」
最初に襲ったのはカンガルーだとして……次に何が来るか……考えてなかったな。とりあえず今用意できてなおかつ姿を見られていない奴……ライガーでいいかな。
「お前たちを襲った魔物の名前がカンガルー。やがて来る魔物の名はライガーだ」
威厳のある声をだせるようになってきた女王蟻ならもう大根役者とは呼べまい。これならきっと奴らを騙せるだろう。
「ふ――――」
が、しかし少女は不敵に笑うだけだ。
これはどう考えてもいい反応じゃない。相手の失態をあざ笑うような、獲物が思い通りに動いたことを喜ぶような顔だ。
何だ? オレは何か失敗したか?
不敵な笑みのまま、少女は物見台を上る。まるで自分が上だと主張するように。
「やはり間違いない。貴様は貴き御方などではない! 我らを騙そうとする悪魔よ!」
な、何い!? そこまで断言できるのか!? 一体何が!?
「わからぬか! 貴様が言ったカンガルーとは巨大なバッタのことであろう! 先日現れた魔物の名は袋ネズミだ! 万物の名を定めた神が名を誤るなどあるはずもない!」
は、はああああ!?
か、カンガルーがバッタあ!? どういうことだよ!?
これはあれかテレパシーを過信しすぎたのか!?
テレパシーは直接意思を伝える便利な能力だけど、いくつか穴がある。今回の場合固有名詞に関わる難点だ。
マーモットと初めて会話した時、ティラミスという単語が競技、大会という意味として理解できなかった時と同じだ。
オレはティラミスという固有名詞からケーキを連想してしまった。しかし実際は違ったのだ。
例えばハチクマという言葉をテレパシーで「言った」とする。
その場合相手がハチクマという固有名詞を知らなかったとしても、きちんと鷹の仲間であるハチクマをイメージしてくれる。決して蜂と熊が融合した謎生物をイメージしたりしない。
ただし、ハチクマという固有名詞を相手が知っていると話は別だ。そしてそれが地球の、というか日本語のハチクマとかけ離れている生物だった場合、テレパシーで会話していてもオレが認識しているハチクマと、こいつらが認識しているハチクマという生物が大きく異なる可能性がある。
そして、こいつらがラーテルを熊と呼ぶように、古代中国に存在しない生物をこいつらの言葉で別の生物に置き換えていることがある。
が、しかしここで奇妙なのは中国に存在しないカンガルーの名前をバッタにつけていること。つまり恐らく、これはクワイという国家に中国語を持ち込んだ奴とは別の誰かがつけた名前のはず。
いや、そもそもバッタとカンガルーに共通点なんてない……? あれ?
(あああああ! くそ! そういうことか! バッタも、カンガルーも! 両方とも飛び跳ねるんだ!)
バッタ、そしてカンガルーという言葉の意味を突き詰めていけばこの不可解な食い違いも理解できる。
カンガルーという言葉はあなたの言っていることがわからないという意味で、ヨーロッパ人に尋ねられた際、オーストラリアの先住民アボリジニーが「カンガルー(何言ってるかわからん)」と答えたのでカンガルーという名前が誤って広まった……というのは俗説で真実は違うらしい。
カンガルーという言葉はアボリジニーたちの言葉で飛び跳ねるもの、という意味らしい。
そしてバッタは英語でローカスト、もしくはグラスホッパー。
草原を飛び跳ねるもの。
つまりカンガルーという言葉とバッタの英訳は似た意味を持つということ。
これがただの偶然だとは思えない。だれか英語と中国語、そしてオーストラリアの歴史に多少詳しい転生者が面白がって名付けたのか、伝言ゲームのようにいつしか意味が食い違ったのか……真実はわからない。
が、今まさにオレの嘘を見抜いたのはこの言語とテレパシーという仕組みの陥穽だった。
(こ、こんな些細な言葉遊びみたいな間違いで破産するのか!? 何だ!? この完全犯罪を探偵に暴かれた犯人みたいな気分!?)
敗北感に打ちひしがれるオレとは対照的に勝ち誇る少女。立場は完全に逆転した。
「ここに虚偽は暴かれた! 我々はこの悪魔には従わない!」
ぐぬぬぬ。
悔しいけどここはオレの完全敗北だ。かくなる上はこの砦を跡形もなく消し、こいつらを皆殺しにするしかない。運が良ければ捕虜にできるかもしれないけど……一体何人に減るのか……。
しかしオレはまだ甘く見ていた。
こいつらの教義を。こいつらの習性を。
こいつらの――――狂気を。
「悪魔の穢れた言葉に一時とはいえ耳を傾けた我々が救われるための道はただ一つ!」
陶酔した瞳で救済を語る少女はこの現実を覗いてはいない。どこか遠くにある景色を心の中にだけ映しており、そんな少女を周囲は清いものを見るように眺めている。いや、真実少女はいと清らかなる聖者なのだろう。彼女たちにとっては。
「自らの貴石を砕き、直ちに楽園へ旅立つべし!」
――――は?
何を言っているのか理解できない。言葉は理解できる。
楽園とはセイノス教の楽園でありとあらゆる命が安らかに暮らせる場所らしい。貴石とはヒトモドキの体内に存在する宝石で、ごく普通のクォーツだ。楽園に旅立つとは何なのか。貴石を砕くとはどういうことなのか。それぞれの単語を意訳することはたやすいけれど、それをたった今の状況と重ね合わせることはできない。
だってそうだろう?
何故こいつらは、今から自殺しますと言っているんだ?
そうしてそれは実行された。
聞き間違いでも見間違いでもない。
物見台に立った少女は、自らの額を魔法の剣で突き刺し、物見台の縁から落下した。
ああ。これでよかったのだ。
ラクリは自らの貴石を砕き、地面へと落ちる刹那、時間が引き延ばされるような不思議な感覚を味わっていた。これを走馬灯と呼ぶのだろうか。
彼女が夢の中でティキーから聞いた言葉はただ一つ。
『楽園へ旅立て』
ただそれだけだった。彼女はそれを直ちに貴石を砕くべきだと受け取った。しかし、何故、という疑問を抱えていたが、不意にあの声が魔物の名前を間違えていることに気付いた。
そこからは水が流れるがごとく、天啓のように発想をつなげていった。
あれらはまがい物であり、自分たちは今まさに騙されようとしている。だから直ちに楽園へ旅立たねばならない。それが救いへの道だと。ティキーは夢でそう言いたかったのではないだろうか。
いや、そうに違いない。
そしてラクリは住民にそれらを説明し、悪魔との対話へと向かった。
すべてはティキーの言葉を信じるがゆえに。
その言葉には一切疑いを抱いていないが、ティキーや銀の聖女様に喜んでいただけるかどうかは自信がなかった。もしも自分の解釈が間違っていたらという恐怖はぬぐえなかった。
が、しかしラクリは肩を誰かに叩かれるのを感じて振り返る。
『よくやったわラクリ』
「お姉さま!」
『はい。あなたのおかげでみんな救われました』
「銀の聖女様! こんな私にお声をかけてくださるなんて……」
感激のあまり涙で声が出ない。
ラクリもわかっている。これは現実の光景ではない。
おそらく、いや間違いなく、ラオにいるティキーとシャオガンにいる銀の聖女様がその魂だけ飛ばして、自分自身に語り掛けてくれているのだろう。
(私はそれだけで救われる……私は、幸福だ)
現実のラクリは、この世界が生まれてから終わるまで変わらない法則、上から落とした物が落ちるという法則にしたがい落下し、地面に赤いシミを作った。
もしも幸福な人生を過ごすことが人生の勝敗を分かつのだとしたら、ラクリは間違いなく勝者だった。
自らが信じる者に従い、自らの信仰を全うしたと信じている彼女は自分がこの世界で最も幸福な信徒だと断じることに一切の躊躇がなかっただろう。
他の誰が何と言おうと、聞く耳を持たなかっただろうし、もしかしたらこの光景を見たティキーやファティが発する言葉を聞いたとしてもそれは本物の王族の娘や、銀の聖女の言葉ではない、とさえ思ったかもしれない。
彼女は彼女の主観によって信じる、彼女が思い浮かべる人物像に対して全く恥じない、誇りあるその生を全うした。だから彼女は幸福だった。
そしてその幸福は周囲に伝播する。
もちろんその幸福とは、傍から見れば狂気でしかなかったが。
ここにクワイが語るところの関の惨劇、エミシが記すところの『喜劇』が幕を開けた。
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